ジニーの、今日も気まぐれな感じで・・・

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東野圭吾 『怪しい人びと(新装版)』

2020年11月01日 16時46分38秒 | 読書
こんにちは、ジニーです。

今回の読書感想は、東野圭吾さんの「怪しい人びと(新装版)」です。
東野圭吾さんの作品はこれまでも何冊か読んできていますが、
長編が中心で、短編集はあまり読んでいない記憶があります。
シリーズものが中心というのも長編に偏っている一つなのかもしれませんが、
今回は珍しく短編集を読んだのでした。

本作は1998年に文庫化された作品のようで、最近新装版として
再発売されたようです。
そのため実際には22年も前の作品なんですね。

全部で7つの短編が収録されています。
・寝ていた女
・もう一度コールしてくれ
・死んだら働けない
・甘いはずなのに
・灯台にて
・結婚報告
・コスタリカの雨は冷たい

今も切り口鮮やかな作品が多い東野圭吾さんですが、当時も変わらず目の付け所
物語の運び方、いずれも面白いなと感じました。

東野圭吾さんは、これまでの推理小説に新しい風を吹きこもうと
色んな角度やテーマから時には人を食ったような作品を量産していた時期が
あると、何かで読んで記憶があるのですが、印象からするとそのさ中の
作品だったのかなと感じます。

読んでいると、その後の作品に繋がりそうなテーマや、展開などがあり
ひょっとするとこういった短編から、長編の足掛かりになったものも
あるのではないかと感じながら読み進めていきました。

個人的には
「甘いはずなのに」
「結婚報告」
が特に好きですね。

どちらもどんでん返しの要素もありつつ、そういう結末になっていくのか!
と感じられる作品でした。

東野圭吾さんは今や押しも押される大人気作家です。
ドラマ化、映画化されている作品も多く、僕自身もいくつも映画など見ています。

しかし、どうやら「秘密」の大ヒットまでは、今様な売れっ子ではなかったようで、
いわゆるそういった夜明け前の独特な緊張感や、いよいよ夜が明けるという
期待感も感じられる1冊でした。


非常に読みやすい作品ですし、気軽に手に取ってもらうのにもいいのではないかと感じます。
やっぱりこの人の作品は、面白いです。

コメント
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