こんばんは、ジニーです。
また、だいぶ空いてしまいました。
本も読み終わっているのに感想もなかなか書けず。
今回読んだのは山田詠美さんの「風味絶佳」。
恥ずかしながら、これまた山田詠美さんの小説は初接触です。
超絶技巧ともいわれる、その手法。
うーーん、僕には早かった。
もうこれは、個人の好みの問題だと思いますが、
なかなか難しい文章でした。
職人をモチーフにした短編集。
職人としてあるが故なのか、一筋縄に行かない性格や素行、
考え方を持っていたり、そんな独特な取り巻きが出てくる作品です。
他を寄せ付けない作風、文体。
それは山田詠美という人間から見た職人のプライドであり偏屈さだったのかもしれないなと、
読み終わって、そんなことを感じました。
「春眠」という作品が、一番受け入れることができた作品です。
葬儀業者の父と息子の話。
人の死に触れる職人の胸中というものを垣間見た気もしましたし、
「職人」と呼ばれる人間も、ただの人なのだよということを改めて教えてくれます。
「職人」というと、近寄りがたいものを感じると思います。
実際近寄りがたいです。
僕は仕事柄、職人と呼ばれる人に会う機会も多いので、割と肌間隔で知っています。
でも、それは誤解です。
じっくりと確かめているのです、「職人」は。
その期間のオーラが近寄りがたいものを生んでいるのです。
山田詠美さんはそういう「職人」の特異なところに面白さと魅力を感じたようです。
作家としての20周年の節目に、満を持してこの作品を仕上げたと、あとがきにありました。
ようやく、山田さんの感じるままに「職人」を表現できると感じたわけです。
ただ、どうも僕には合わなかった。
良いとか、悪いとかではなく、山田詠美という類まれなる職人の技術が
僕の求めるものとは違っただけだと思います。
いつか、この風味に気付く時が来るかもしれないし、
一生この風味を堪能できぬまま死を迎えるかもしれない。
相容れないのであれば、ただそれだけです。
職人の手を見るか、その手から生まれるネジを見るか、そのネジのネジ山を見るか
その程度の違いなのだろうと思います。
僕の感じる「職人」と山田詠美さんが見る「職人」には
憧れと、尊敬と、畏怖がそれぞれ同じように存在していて、ただそれが何色に映っているかの
違いなのではないでしょうか。
いつか、違う角度から物事を見ることができるようになった時に、
もう一度挑戦してみると、新しい景色が広がるような気がします。
ちょっと、早すぎました。
また、だいぶ空いてしまいました。
本も読み終わっているのに感想もなかなか書けず。
今回読んだのは山田詠美さんの「風味絶佳」。
恥ずかしながら、これまた山田詠美さんの小説は初接触です。
超絶技巧ともいわれる、その手法。
うーーん、僕には早かった。
もうこれは、個人の好みの問題だと思いますが、
なかなか難しい文章でした。
職人をモチーフにした短編集。
職人としてあるが故なのか、一筋縄に行かない性格や素行、
考え方を持っていたり、そんな独特な取り巻きが出てくる作品です。
他を寄せ付けない作風、文体。
それは山田詠美という人間から見た職人のプライドであり偏屈さだったのかもしれないなと、
読み終わって、そんなことを感じました。
「春眠」という作品が、一番受け入れることができた作品です。
葬儀業者の父と息子の話。
人の死に触れる職人の胸中というものを垣間見た気もしましたし、
「職人」と呼ばれる人間も、ただの人なのだよということを改めて教えてくれます。
「職人」というと、近寄りがたいものを感じると思います。
実際近寄りがたいです。
僕は仕事柄、職人と呼ばれる人に会う機会も多いので、割と肌間隔で知っています。
でも、それは誤解です。
じっくりと確かめているのです、「職人」は。
その期間のオーラが近寄りがたいものを生んでいるのです。
山田詠美さんはそういう「職人」の特異なところに面白さと魅力を感じたようです。
作家としての20周年の節目に、満を持してこの作品を仕上げたと、あとがきにありました。
ようやく、山田さんの感じるままに「職人」を表現できると感じたわけです。
ただ、どうも僕には合わなかった。
良いとか、悪いとかではなく、山田詠美という類まれなる職人の技術が
僕の求めるものとは違っただけだと思います。
いつか、この風味に気付く時が来るかもしれないし、
一生この風味を堪能できぬまま死を迎えるかもしれない。
相容れないのであれば、ただそれだけです。
職人の手を見るか、その手から生まれるネジを見るか、そのネジのネジ山を見るか
その程度の違いなのだろうと思います。
僕の感じる「職人」と山田詠美さんが見る「職人」には
憧れと、尊敬と、畏怖がそれぞれ同じように存在していて、ただそれが何色に映っているかの
違いなのではないでしょうか。
いつか、違う角度から物事を見ることができるようになった時に、
もう一度挑戦してみると、新しい景色が広がるような気がします。
ちょっと、早すぎました。