ジニーの、今日も気まぐれな感じで・・・

気負わず、気取らず、ありのまま。
ゆるりと思ったことを書いていってます。
お気に召したらうれしい限り。

赤い河

2011年10月11日 20時08分30秒 | 散文詩
それは大きな流れでこの身体を呑み込んだ

いくつもの小さなうねりが いくつも折り重なって

気付くと 抗えないほどの大きな流れになっている


息を継ぐこともままならず

ただ身を委ねて 行き着く先を見据えていた

そして きっとそれは意識のどこかで浮かんだ 見たことのある景色なのだろう



そんな思念を巡らせていると

ふと、身体の真ん中から 力のような意思が湧き上がる

抗いたいと思う気持ちになる

知らないうちに安く値踏みしてしまっていた

自分の中の自分が 

叫びにも似た唸りをあげて 立ち上がるのを感じる




誰かは それをプライドと言い

誰かは それをアイデンティティーと言うのだろう

ただ、いまこの場においてはその名前はなんであっても構わない

ひとつ確かなことは 身体を巡る赤い河が

忘れていたそれをどこからか運んできて 思い出させるんだ


たぎるように熱い赤い河

繰り返すばかりの 感度の低い日々のなかで

それは確かに いまも息づいている

ただそこにあり 流れ続けている

ただ静かに生きることを止めない

コメント
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