黒砂台鍼灸あん摩治療院

鍼灸院の日常日記

鍼灸文献とオンデマンド出版

2010-09-06 11:25:19 | 院長のひとり言
鍼灸の資料や文献を少しずつ、本当に少しずつ集めていますが、ともかく高価で入手性も悪い

2~3冊で1万円を超えるのはざらですし、下手すれば1冊で数万になることも
治療院が儲かっていればバンバン買えますが、そこは青色吐息の貧乏治療院、はっきり言えば買えません
最低限の本は購入しますが、ものすごく悩みます

古典の本で白文のみの本であれば比較的安いので集めやすいのです
ネット上にも篤志家の先生方が入力・公開を行っている古典の白文などが入手可能です
でも解説や注釈が充実したものをと考えると書籍になり、どうしても高価です
まあこれは仕方のないことですね
それだけの物を書き上げる手間や流通や発行部数を考えたら文句は言えません
頑張って購入しないとせっかくの本も廃盤になってしまいます
購入を躊躇したあと、入手したいと思ったときにはすでに廃盤なんてこともザラにあります
(これは本当にくやしいし、自分の判断を悔やみます)
そうすると古本市場になるのですが入手しにくかったり高価だったり
(高価なのはまだしも入手できないことの方が多い)

でも最近は廃盤になった本も別の方法で新品を入手可能になってきました
それがオンデマンド出版
書籍を電子情報化して注文があるたびに印刷・製本・販売をしてくれるサービスです



最近上の「解説 鍼灸重宝記」を入手しました
(画像をクリックすると入手先のオンデマンド書店「万能書店」に飛びます)
オンデマンド出版ですので活字の印刷版に比べれば若干印刷は甘いですが問題は全く有りません
元々は2000円ほどの本ですが、オンデマンド版は3360円
でも高くはないと思います
廃盤の書籍を入手可能になるなら安いものです
ちなみに、アマゾンなどでも古本を入手できますが価格が14,000円前後とべらぼうに高いです
そう考えたら安いものですよね

現状ではまだまだ発行可能な鍼灸文献は少ないです
今後このように廃盤となる鍼灸文献を積極的にオンデマンド化していただけると本当にありがたいのですが

というか鍼灸書籍のような出版物は初版以外はすべてオンデマンドになってもいいのでは?
とも思います
元々が高価な専門書ですからオンデマンド出版分のコスト増も許容範囲なんではないでしょうか?
(2000円だった鍼灸重宝記が3360円で出来るのですから)
鍼灸の専門書の出版社は一部を除けば中小の出版社です
こういった出版社が積極的にオンデマンド書店と組んでくれないでしょうか?

最近の印刷はもうすでにデータ入校なんですから初版製作時にオンデマンド版のデータ作成もすればいいのに
版権の問題もクリアにしておけば現在よりももっと簡便に通常書籍からオンデマンド版に移行できると思うんです

ぜひ書籍を発行するような重鎮の先生方には、私のような不出来の後進のためにも、オンデマンドへの移行を前提とした出版に軸足を移して欲しいものです


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