昨日のブログと同じ、村上春樹関連の記事を「AERA」で拾いました。
記事によりますと、河合隼雄と村上春樹の出会いは、
1993年米プリンストン大学だったそうです。
村上の奥さんが河合の熱心な読者で、その勧めによるそうです。
帰国後も、食事をするなどしてプライベートな交流が続き、
村上にとって河合は、唯一「先生」と呼ぶ存在だったそうです。
村上春樹さんの言葉。
「そのスタンスは最後まで崩れなかった。
小説家と心理療法家という役割のコスチュームを最後まで脱がなかった。
他人行儀ということじゃない。
むしろ、そうしたほうが率直に腹を割って話せたという気がする」
「人の魂の奥底にあるもの。
なくてはならないもの。
僕はそういう深い場所に下りていく。
河合先生も暗い深い場所に下りていく。
僕らは、そういうことを互いに理解していたと思う。
僕の思い込みかもしれないが共感のようなものがあった。
僕がそのような深い共感を抱くことができた相手は、
ほかに一人もいなかった。今もいない」
村上の言葉から(核心の一句)を拾うと、
「暗い深い場所に下りていく」。
河合と村上は、二人でその場所に下りていったんですね。
弘法大師には、「同行二人」
親鸞聖人・蓮如上人には、「ご同朋・ご同行」
があります。
二人の関係には、
師弟関係・友人関係etcありますが、
クライエントとカウンセラーの関係もありますね。
ただこの頃のカウンセリングは、
カウンセラーは明るい場所に居て、
クライエントが一人で暗い深い場所に下りていっている感じがします。
先日、あるお母さんのお話をしました。
大学生のお嬢さんが、過食と拒食を繰り返して苦しまれている由。
そのような苦しみに直面をしながら、東日本大震災の時は、
自分のことを忘れて、ボランティアで即に出かけられてそうです。
お母さんのお話を聞かせていただき、
とても素敵なお嬢さんであることを感得させてもらいました。
闇が深いということは、そのヒトの人間性の深さだと思います。
ただ、一人で抱え込まないで、
(暗い深い場所に下りてくれるヒト)との出会いを
作ってもらいたいと念じるものです。
帰命尽十方無碍光如来
南無阿弥陀仏
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