法音カウンセラー 釋 真聴 《日乗》

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「花の供養に」 石牟礼道子さんがお亡くなりになりました。

2018年02月11日 23時21分01秒 | 日乗

昨日(10日)未明、
水俣病患者の苦しみに寄り添って書かれた、
「苦海浄土」の作家・石牟礼道子さんがお亡くなりにまりました。

ボクは、先程、youtubeで
『100分で名著 苦海浄土 part1』(2012年9月5日放送)を見ました。
指南役は批評家の若松英輔さん。

若松さんが番組の最後で取り上げたのは、
水俣病で亡くなった坂本きよ子さんのこと。
きよ子さんの母親からの聞書をした一文です。

ボクも、2013年1月号『中央公論』に寄稿された
石牟礼さんの「花の文 寄る辺なき魂の祈り」を読んでいましたね。

それがあなた、死にました年でしたが、桜の花の散ります頃に。
私がちょっと留守をしとりましたら、
縁側に転げ出て、縁から落ちて、地面に這うとりましたですよ。
たまがって駆け寄りましたら、
かなわん指で、桜の花びらば拾おうとしよりましたです。
曲がった指で地面ににじりつけて、肘ひじから血ぃ出して、

「おかしゃん、はなば」ちゅうて、花びらば指すとですもんね。
花もあなた、かわいそうに、地面ににじりつけられて。

何の恨みも言わじゃった嫁入り前の娘が、
たった一枚の桜の花びらば拾うのが、望みでした。
それであなたにお願いですが、
文ば、チッソの方々に、書いて下さいませんか。
いや、世間の方々に。
桜の時期に、花びらば一枚、
きよ子のかわりに、拾うてやっては下さいませんでしょうか。
花の供養に。

明日、『100分で名著 苦海浄土』の続きを見ます。

南無阿弥陀仏

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