いつも関心をもって楽しみにしている、毎日新聞・山田孝男さんの「風知草」4月1日から。
シンポジウムで都会の女性が尋ねた。
「日本に農業が存在しなければならない理由は何ですか?」
農民が答えた。
「カネで食料を買える間はいいですが、経済破綻すれば飢餓ですよ。
私はいいのです、百姓だから。
日本農業が滅びようが、どうなろうが、屁(へ)とも思ってない。
自分の食うものを自分がつくるだけの話。飢えるのは私ではなく、あなたですよ」
農民は山下惣一(76)である。
父から受け継いだ佐賀県唐津市の田畑でコメやミカンを作るかたわら、
毒気とユーモアが身上の作家として活躍している。
更に、山本惣一さんの言葉を拾う。
「香港の富裕層に日本の高品質の農産物を送れということは、
日本の低所得層は中国の安い農産物を食えということですよ」
「安全で高品質な農産物はTPPに反対している人たちの口には入らんで、
TPPを推進している人たちの口に入る。イヤなんだよね、これが(笑い)」
日曜日の当ブログで、管官房長官と高市政調会長の言葉を紹介させていただいたが、
並べて見ると、政治家の言葉は記号としての文字が並んでいる感じです。
山本惣一さんの言葉は、しっかりと大地に足をつけて、ずっしりと心底に響きます。
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