毎週水曜日夜のZoom法音道場は、
親鸞さまの『顕浄土真実教行証文類』を読んでいます。
進行役は、東京大谷声明学園研修科のお仲間の井◇氏。
浄土真宗の僧籍をおもちで、病院勤務のベテランの検査技師。
月一回、京都に出かけ、
ある偉いお方のところでの聞法も重ねています。
今晩は、井◇氏が直面しているご自身問題。
「信」をいただくことについて具体的に話してくれました。
また、伝統教学&民主教学のハザマでの、
ご自身の立ち位置&迷いについての考察も話してくれました。
またまた、
覚如さまの「仏心凡心一体」にもふれながら、
ご自身の内面を見つめられてもいました。
井◇氏には、先週の木曜日、
長島亀之助先生の校訳注『正法眼蔵現蔵入門』をお渡ししたところ。
親鸞さまの「自性唯信」
道元さまの「自心自性」
これから、井◇氏との「信」についての問答が楽しみであります。
親鸞さまは『教行信証・信巻』で、と示されています。
しかるに末代の道俗・近世の宗師、自性唯心に沈みて浄土の真証を貶す、
定散の自心に迷いて金剛の真信に昏し。
ここに愚禿釈の親鸞、諸仏如来の真説に信順して、論家・釈家の宗義を披閲す。
広く三経の光沢を蒙りて、特に一心の華文を開く。
しばらく疑問を至してついに明証を出だす。
誠に仏恩の深重なるを念じて、人倫の哢言を恥じず。
と示されます。
道元さまは『現成公案』で、
人、舟にのりてゆくに、めをめぐらして岸をみれば、きしのうつるとあやまる。
目をしたしく舟につくれば、ふねのすすむをしるがごとく、
身心を亂想して万法を弁肯するには、自心自性は常住なるかとあやまる。
もし行李(あんり)をしたしくして箇裏に歸すれば、万法のわれにあらぬ道理あきらけし。
と示されます。
毎田周一師は、
「永遠なるものを求めて 永遠に努力するものを 菩薩という」
と示されます。
カウンセリングの師・友田不二男先生は、
「カウンセラーも、クライエント(学習者)なり」
と示されました。
「自性唯心に沈む」… 自分(我)。
「自心自性は常住なるとあやまる」… 自分(我)。
「凡愚」同士との(問答)が、大事な「時節」でありまする。