
さてさて、このジュズダマ。
イネ科の一種で、穀物として栽培される「ハトムギ」の原種。数珠を作るのにも使えるよう。
インドなどの熱帯アジア原産で、日本へは随分古い時代に入ってきた植物らしい。
一年草で、背丈は1mほど。
根元で枝分かれした多数の茎が束になって、茎の先のほうまで葉をつける。
葉は幅が広く線形で、トウモロコシなどによく似ている。

花は茎の先のほうの葉の付け根にそれぞれ多数つく。
葉鞘から顔を出した花茎の先端に丸い雌花がつき、その先から雄花の束がのびる。雌花は熟すると、表面が非常に固くなり、黒くなって表面につやがある。熟した実は、根元から外れてそのまま落ちる。
脱落した実は、乾燥させれば長くその色と形を保つので、数珠を作るのに使われたことがある。中心に花軸が通る穴が空いているので、糸を通すのも簡単である。