
「確率論:伊藤清」第3章:確率論の基礎概念
残念ながら第3章に入ってすぐついていけなくなった。証明がこみ入りすぎている。レビュー記事は大雑把なものにとどめ、とりあえずそのまま次の章に進むことにした。
コルモゴロフが提唱した「確率変数の確率法則の定義」に関して確率空間の「完備性」、「完全性」に加えて第3章では「可分性」の仮定を追加している。この前提のもとに確率論の基礎をなす「平均値」、「分散」、「分布関数」、「特性関数」、「条件付確率」などが意味のある値として存在する、つまり有限の値に収束することを証明している。
次の第4章はざっと見る限り、理解できそうだ。
第3章:確率論の基礎概念
- 可分完全確率測度
- 事象と確率変数
- 分割とσ加法族
- 独立
- 条件付確率測度
- 条件付確率測度の性質
- 実確率変数
- 条件付平均値作用素
第3章のキーワード:可分性、完全性、可分完全確率測度、完備確率測度、正則確率測度、分離族、事象、確率変数、外延、ボレル・カンテリの補題、実確率変数、n次元ベクトル確率変数、S値確率変数、T値確率変数、T値位相確率変数、娘、母、確率母関数、結合変数、期待値(平均値)、期待値の変換公式、分割とσ加法族、可分分割、細分、可算決定、独立、コルモゴロフの0-1法則、平均値の乗法性、ボレルの定理、条件付確率測度、確率収束、概収束、平均収束、法則収束、一様可積分、分布関数、能率、絶対能率、特性関数、分散、標準偏差、チェビシェフの不等式、相関係数、カッツの定理、ビーネイメの不等式、条件付平均値作用素、条件付確率法則、イェンゼンの不等式
本書を読むためには集合論、位相、ルベーグ積分、解析学などの理解が必要だ。それぞれについてのお勧め本は次のとおり。
入門者向き:「集合への30講:志賀浩二著」および「位相への30講:志賀浩二著」
中級者向き:「集合・位相入門: 松坂和夫著」
入門者向き:「ルベグ積分入門(新数学シリーズ23):吉田洋一」
中級者向き:「ルベーグ積分入門:伊藤清三」
入門者向き:「定本 解析概論:高木貞治」
関連ページ:
ネットで学びたい方は、以下のページをご覧になるとよい。
確率論入門:(横田 壽)
http://next1.msi.sk.shibaura-it.ac.jp/MULTIMEDIA/prob/prob.html
計画数理演習(確率微分方程式)
http://takashiyoshino.random-walk.org/memo/keikaku_ensyu/web.html
関連記事:
確率論:保江邦夫
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/1e61db01708357715d1d758b5c1308f5
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「確率論:伊藤清」

はじめに
第1章:有限試行
- 確率空間
- 実確率変数、確率ベクトル
- 混合、直結合、樹形結合
- 条件付確率
- 独立性
- 独立な実確率変数
- 大数の法則
第2章:確率測度
- 一般の試行と確率測度
- 確率測度の拡張定理
- 確率測度の直積
- 標準確率空間
- 1次元の分布
- 特性関数
- 分布族の中の位相
- d次元の分布
- R^∞の上の分布
第3章:確率論の基礎概念
- 可分完全確率測度
- 事象と確率変数
- 分割とσ加法族
- 独立
- 条件付確率測度
- 条件付確率測度の性質
- 実確率変数
- 条件付平均値作用素
第4章:独立確率変数の和
- 一般的事項
- 独立確率変数の級数の概収束
- 中心値、散布度
- 独立確率変数の級数の概発散
- 大数の強法則
- 中心極限定理
- 重複大数の法則
- Gaussの誤差論
- Poissonの少数の法則
第5章:確率過程
- 関数空間CとD
- 確率過程に関する一般事項
- 情報と増大情報系
- 停止時
- 離散時変数のマルチンゲール
- 連続時変数のマルチンゲール
- Gauss系
- Wiener過程(Brown運動)
- 多項配置、Poisson配置
- 加法過程
- 無限可解分布
- Markov過程と転移確率
- 生成作用素
- 確率微分方程式論の直観的背景
- 確率積分
- 確率微分
- 確率微分方程式
- 1次元拡散過程
あとがき
索引
残念ながら第3章に入ってすぐついていけなくなった。証明がこみ入りすぎている。レビュー記事は大雑把なものにとどめ、とりあえずそのまま次の章に進むことにした。
コルモゴロフが提唱した「確率変数の確率法則の定義」に関して確率空間の「完備性」、「完全性」に加えて第3章では「可分性」の仮定を追加している。この前提のもとに確率論の基礎をなす「平均値」、「分散」、「分布関数」、「特性関数」、「条件付確率」などが意味のある値として存在する、つまり有限の値に収束することを証明している。
次の第4章はざっと見る限り、理解できそうだ。
第3章:確率論の基礎概念
- 可分完全確率測度
- 事象と確率変数
- 分割とσ加法族
- 独立
- 条件付確率測度
- 条件付確率測度の性質
- 実確率変数
- 条件付平均値作用素
第3章のキーワード:可分性、完全性、可分完全確率測度、完備確率測度、正則確率測度、分離族、事象、確率変数、外延、ボレル・カンテリの補題、実確率変数、n次元ベクトル確率変数、S値確率変数、T値確率変数、T値位相確率変数、娘、母、確率母関数、結合変数、期待値(平均値)、期待値の変換公式、分割とσ加法族、可分分割、細分、可算決定、独立、コルモゴロフの0-1法則、平均値の乗法性、ボレルの定理、条件付確率測度、確率収束、概収束、平均収束、法則収束、一様可積分、分布関数、能率、絶対能率、特性関数、分散、標準偏差、チェビシェフの不等式、相関係数、カッツの定理、ビーネイメの不等式、条件付平均値作用素、条件付確率法則、イェンゼンの不等式
本書を読むためには集合論、位相、ルベーグ積分、解析学などの理解が必要だ。それぞれについてのお勧め本は次のとおり。
入門者向き:「集合への30講:志賀浩二著」および「位相への30講:志賀浩二著」
中級者向き:「集合・位相入門: 松坂和夫著」
入門者向き:「ルベグ積分入門(新数学シリーズ23):吉田洋一」
中級者向き:「ルベーグ積分入門:伊藤清三」
入門者向き:「定本 解析概論:高木貞治」
関連ページ:
ネットで学びたい方は、以下のページをご覧になるとよい。
確率論入門:(横田 壽)
http://next1.msi.sk.shibaura-it.ac.jp/MULTIMEDIA/prob/prob.html
計画数理演習(確率微分方程式)
http://takashiyoshino.random-walk.org/memo/keikaku_ensyu/web.html
関連記事:
確率論:保江邦夫
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/1e61db01708357715d1d758b5c1308f5
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「確率論:伊藤清」

はじめに
第1章:有限試行
- 確率空間
- 実確率変数、確率ベクトル
- 混合、直結合、樹形結合
- 条件付確率
- 独立性
- 独立な実確率変数
- 大数の法則
第2章:確率測度
- 一般の試行と確率測度
- 確率測度の拡張定理
- 確率測度の直積
- 標準確率空間
- 1次元の分布
- 特性関数
- 分布族の中の位相
- d次元の分布
- R^∞の上の分布
第3章:確率論の基礎概念
- 可分完全確率測度
- 事象と確率変数
- 分割とσ加法族
- 独立
- 条件付確率測度
- 条件付確率測度の性質
- 実確率変数
- 条件付平均値作用素
第4章:独立確率変数の和
- 一般的事項
- 独立確率変数の級数の概収束
- 中心値、散布度
- 独立確率変数の級数の概発散
- 大数の強法則
- 中心極限定理
- 重複大数の法則
- Gaussの誤差論
- Poissonの少数の法則
第5章:確率過程
- 関数空間CとD
- 確率過程に関する一般事項
- 情報と増大情報系
- 停止時
- 離散時変数のマルチンゲール
- 連続時変数のマルチンゲール
- Gauss系
- Wiener過程(Brown運動)
- 多項配置、Poisson配置
- 加法過程
- 無限可解分布
- Markov過程と転移確率
- 生成作用素
- 確率微分方程式論の直観的背景
- 確率積分
- 確率微分
- 確率微分方程式
- 1次元拡散過程
あとがき
索引
「通りすがり」です。(その後、同じ方の書き
込みがありますが別人です。)
ネルソン流の量子力学を調べていたら、保江先
生への質問で面白いことを示唆していましたの
で、そのURLを紹介します。
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/1159242.html
ここのNo.4の回答には驚きました。無限次元と
内部空間(有限次元)には違いがあるとのこと
です。質問者の「量子数のゆらぎが平均の量子
数に比べて非常に小さいときに古典論になる」
に対する回答にはなっていませんが初めて知り
ました。
コメントありがとうございます。
URLをご紹介いただき、ありがとうございました。
このNo.4の回答から「無限次元と内部空間(有限次元)には違いがある」のように理解できるわけなのですか?
「量子論でプランク定数を0にした極限が古典
論になると考えるのは誤りで、量子数のゆらぎ
が平均の量子数に比べて非常に小さいときに古
典論になる。」の疑問に対し
「ファインマン経路積分をWBK展開すると、プラ
ンク定数が0の極限で古典的軌道が主要な寄与
をすることが示せます。」ことではないかと
解釈しているのですが、No.4の回答者が質問者
の解釈に意見したら、質問者は保江先生の言っ
ておられることに対する自分の解釈が間違って
いることに気が付いた内容になっています。
量子論から古典論への移行すると質問者が言っ
ておられるようにファイマン経路積分ではh≒0
で古典になると一般に教科書に書かれています
が、保江先生はそれは間違いであるとおっしゃ
ってるだけです。
これでは原子内のような拘束状態だけ(内部空
間)ですから正しくないと先生は考えておられ
るようです。場の量子論の無限次元で考えると
保江先生の考え通りになるのだと思います。
詳しいことはちょっと分かりません。
すみません。
ご説明いただき、ありがとうございました。
わからなかった部分は内部空間とおっしゃっていたのが「原子内のような拘束状態」と結びつけて読めていなかったからでした。また「無限次元」とおっしゃっていたのは場の量子論のことだったわけですね。文脈が理解できました。ありがとうございます。
を見つけたの報告しておきます。
http://www.phy.saitama-u.ac.jp/~hida/statnote/statq2c.pdf
最後のページに
1. 運動量と座標の交換関係を無視
2. 1つの状態を2つ以上の粒子が占めていると
きの場合の数をいいかげんにする
とありますが、
交換関係を無視しないで古典論で近次するには
「量子数のゆらぎが平均の量子数に比べて非常
に小さいときに古典論になる」ことが必要だと
解釈しました。
これはどうも量子統計力学のようです。
参考になるPDF資料を見つけていただき、ありがとうございます。