「確率論:伊藤清」第4章:独立確率変数の和
第4章は比較的楽に読むことができた。これまでの章でいちばん「学べた」という実感を得ることができた。
この章では第3章までで導いた内容を基礎として「大数の強法則」や「中心極限定理」、「ガウスの誤差論」など確率論の華々しい成果が展開される。学生時代には既にこれらの内容を知ってはいたが、きちんと証明を読んでいたわけではなかった。(というより証明できるのだということすら意識していなかった。)
独立確率変数の和とは Sn=X1+X2+...+Xn (n=1,2...) のことで、これの挙動を調べることで大数の法則を一般化したり、精密化したりすることができる。この理論は1930年代には確率論で最も重要な分野だった。
さて、次は本書のメインとなる「確率過程論」の章だ。150ページほどあるので時間がかかるが、じっくり読んでみたい。
第4章:独立確率変数の和
- 一般的事項
- 独立確率変数の級数の概収束
- 中心値、散布度
- 独立確率変数の級数の概発散
- 大数の強法則
- 中心極限定理
- 重複対数の法則
- Gaussの誤差論
- Poissonの少数の法則
第4章のキーワード:コルモゴロフの不等式、オッタビアーニの不等式、コルモゴロフの定理、レヴィの3収束同等定理、中心値、散布度、概収束、概発散、収束型、擬発散型、真発散型、大数の強法則、クロネッカーの補題、同時分布の場合の大数の強法則(Javaアプレット)、中心極限定理(Javaアプレット)、リンドバーグの中心極限定理、重複対数の法則、ガウスの誤差論、ポアソンの少数の法則
本書を読むためには集合論、位相、ルベーグ積分、解析学などの理解が必要だ。それぞれについてのお勧め本は次のとおり。
入門者向き:「集合への30講:志賀浩二著」および「位相への30講:志賀浩二著」
中級者向き:「集合・位相入門: 松坂和夫著」
入門者向き:「ルベグ積分入門(新数学シリーズ23):吉田洋一」
中級者向き:「ルベーグ積分入門:伊藤清三」
入門者向き:「定本 解析概論:高木貞治」
関連ページ:
ネットで学びたい方は、以下のページをご覧になるとよい。
確率論入門:(横田 壽)
http://next1.msi.sk.shibaura-it.ac.jp/MULTIMEDIA/prob/prob.html
計画数理演習(確率微分方程式)
http://takashiyoshino.random-walk.org/memo/keikaku_ensyu/web.html
関連記事:
確率論:保江邦夫
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/1e61db01708357715d1d758b5c1308f5
応援クリックをお願いします!このブログのランキングはこれらのサイトで確認できます。
「確率論:伊藤清」
はじめに
第1章:有限試行
- 確率空間
- 実確率変数、確率ベクトル
- 混合、直結合、樹形結合
- 条件付確率
- 独立性
- 独立な実確率変数
- 大数の法則
第2章:確率測度
- 一般の試行と確率測度
- 確率測度の拡張定理
- 確率測度の直積
- 標準確率空間
- 1次元の分布
- 特性関数
- 分布族の中の位相
- d次元の分布
- R^∞の上の分布
第3章:確率論の基礎概念
- 可分完全確率測度
- 事象と確率変数
- 分割とσ加法族
- 独立
- 条件付確率測度
- 条件付確率測度の性質
- 実確率変数
- 条件付平均値作用素
第4章:独立確率変数の和
- 一般的事項
- 独立確率変数の級数の概収束
- 中心値、散布度
- 独立確率変数の級数の概発散
- 大数の強法則
- 中心極限定理
- 重複大数の法則
- Gaussの誤差論
- Poissonの少数の法則
第5章:確率過程
- 関数空間CとD
- 確率過程に関する一般事項
- 情報と増大情報系
- 停止時
- 離散時変数のマルチンゲール
- 連続時変数のマルチンゲール
- Gauss系
- Wiener過程(Brown運動)
- 多項配置、Poisson配置
- 加法過程
- 無限可解分布
- Markov過程と転移確率
- 生成作用素
- 確率微分方程式論の直観的背景
- 確率積分
- 確率微分
- 確率微分方程式
- 1次元拡散過程
あとがき
索引
第4章は比較的楽に読むことができた。これまでの章でいちばん「学べた」という実感を得ることができた。
この章では第3章までで導いた内容を基礎として「大数の強法則」や「中心極限定理」、「ガウスの誤差論」など確率論の華々しい成果が展開される。学生時代には既にこれらの内容を知ってはいたが、きちんと証明を読んでいたわけではなかった。(というより証明できるのだということすら意識していなかった。)
独立確率変数の和とは Sn=X1+X2+...+Xn (n=1,2...) のことで、これの挙動を調べることで大数の法則を一般化したり、精密化したりすることができる。この理論は1930年代には確率論で最も重要な分野だった。
さて、次は本書のメインとなる「確率過程論」の章だ。150ページほどあるので時間がかかるが、じっくり読んでみたい。
第4章:独立確率変数の和
- 一般的事項
- 独立確率変数の級数の概収束
- 中心値、散布度
- 独立確率変数の級数の概発散
- 大数の強法則
- 中心極限定理
- 重複対数の法則
- Gaussの誤差論
- Poissonの少数の法則
第4章のキーワード:コルモゴロフの不等式、オッタビアーニの不等式、コルモゴロフの定理、レヴィの3収束同等定理、中心値、散布度、概収束、概発散、収束型、擬発散型、真発散型、大数の強法則、クロネッカーの補題、同時分布の場合の大数の強法則(Javaアプレット)、中心極限定理(Javaアプレット)、リンドバーグの中心極限定理、重複対数の法則、ガウスの誤差論、ポアソンの少数の法則
本書を読むためには集合論、位相、ルベーグ積分、解析学などの理解が必要だ。それぞれについてのお勧め本は次のとおり。
入門者向き:「集合への30講:志賀浩二著」および「位相への30講:志賀浩二著」
中級者向き:「集合・位相入門: 松坂和夫著」
入門者向き:「ルベグ積分入門(新数学シリーズ23):吉田洋一」
中級者向き:「ルベーグ積分入門:伊藤清三」
入門者向き:「定本 解析概論:高木貞治」
関連ページ:
ネットで学びたい方は、以下のページをご覧になるとよい。
確率論入門:(横田 壽)
http://next1.msi.sk.shibaura-it.ac.jp/MULTIMEDIA/prob/prob.html
計画数理演習(確率微分方程式)
http://takashiyoshino.random-walk.org/memo/keikaku_ensyu/web.html
関連記事:
確率論:保江邦夫
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/1e61db01708357715d1d758b5c1308f5
応援クリックをお願いします!このブログのランキングはこれらのサイトで確認できます。
「確率論:伊藤清」
はじめに
第1章:有限試行
- 確率空間
- 実確率変数、確率ベクトル
- 混合、直結合、樹形結合
- 条件付確率
- 独立性
- 独立な実確率変数
- 大数の法則
第2章:確率測度
- 一般の試行と確率測度
- 確率測度の拡張定理
- 確率測度の直積
- 標準確率空間
- 1次元の分布
- 特性関数
- 分布族の中の位相
- d次元の分布
- R^∞の上の分布
第3章:確率論の基礎概念
- 可分完全確率測度
- 事象と確率変数
- 分割とσ加法族
- 独立
- 条件付確率測度
- 条件付確率測度の性質
- 実確率変数
- 条件付平均値作用素
第4章:独立確率変数の和
- 一般的事項
- 独立確率変数の級数の概収束
- 中心値、散布度
- 独立確率変数の級数の概発散
- 大数の強法則
- 中心極限定理
- 重複大数の法則
- Gaussの誤差論
- Poissonの少数の法則
第5章:確率過程
- 関数空間CとD
- 確率過程に関する一般事項
- 情報と増大情報系
- 停止時
- 離散時変数のマルチンゲール
- 連続時変数のマルチンゲール
- Gauss系
- Wiener過程(Brown運動)
- 多項配置、Poisson配置
- 加法過程
- 無限可解分布
- Markov過程と転移確率
- 生成作用素
- 確率微分方程式論の直観的背景
- 確率積分
- 確率微分
- 確率微分方程式
- 1次元拡散過程
あとがき
索引