
「開平はん」に729を置いたところ
[English]
前回に続き、算盤での開平の手順を解説する。今回も倍根法で、根が2桁、過大根が生じ途中で根を還元する必要がでてくる。理論編も参考にしていただきたい。
開平(平方根):倍根法(2商法)、倍根法別法、半九九法、半九九法別法、乗減法、定数法(折衷法) 、過大数開平、省略開平など
算盤による729の2乗根の解法(答は27)
第1群の数とは平方根を求める数を2桁ずつ区切り、いちばん大きい(いちばん左)の2桁のことである。群の数が根の桁数となる。
729 -> (07|29) : 7が第1群の数、根の桁数は2

手順1:729を置く。第1群は7。

手順2:7以下の平方数は4=2x2。2を初根としてDに立てる。

手順3:2の平方を第1群の7から引く。7-4=3となる。: -a^2

手順4:初根2の2倍の4をABに置き、倍根とする。

手順5:32にフォーカスする。

手順6:32を4で割り、商8を得て割止め、この商8を次根とする。: ÷2a

手順7:4x8=32を32から引く。つまり商と倍根の積を引く。: -2ab

手順8:8の平方=64を第2群の09から引けないので8は過大根だとわかる。よって次根8から1を引き7をEに置く。そして倍根4を還元してGに置く。

手順9:49にフォーカスする。

手順10:還元した7の平方49をGHの49から引きGHは00になる。

手順11:根は27と求まる。

最終状態: 答 27
珠の状態推移を表にすると次のようになる。(クリックで拡大)

同じ問題の半九九法での解法と比べてみてほしい。
第10回も引き続き倍根法による開平を行う。
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