goo blog サービス終了のお知らせ 

Gacka (31.05.2009) Day-3

2009-06-04 00:18:14 | Fishing in Croatia
3日目はGacka川での釣り。

前日夜の到着時に見た川の様子から、かなり難しい釣りを覚悟していたが、果たしてその通りの展開となった。

上流側のC&R区間途中から始めたが、虫のハッチはほとんど無く、ライズも全く無し。
目を凝らして魚を探すが水深がある上に光線の具合で底の魚は見えにくいことも手伝って魚影が非常に薄く感じられる。
たまに上層まで浮いてきている魚を見つけて鼻先にビーズヘッドニンフを流し込むと、フライを見にはくるものの完全に見切ってUターンして行ってしまう。
1時間程やってノーフィッシュ。この時点でBozeの文字が頭をよぎる。
世界的に有名な河川なので、続々と釣り人が川岸にやっては来るが、周りでも竿が曲がっているのを見たのは数回。

とりあえず、やる気のある魚を足で探すしかないと思い、左岸沿いの道を下りながら探って行った。C&R区間の最下流部となる橋に着き、橋の上から見るとサイズは尺未満ながらかなりの数の魚影を確認。
50㎝はありそうな良型も数匹見えるが、フライが絶対に届きそうに無い深~い底に定位しており勝負にならない。

暫く橋の上から様子を観察していると、今日始めてのライズを発見。
ちょうど橋上の右岸のキャストしやすいポイントが空いていたので、そこで暫くやってみることにした。
散発的ながら、ハッチしているカディスに対するライズが始まった様子だった。


カディスが羽化しぽこんと水面に現れた直後と、チョンチョンと水面を叩きながら舞っているところを狙っている様子で、中には空中を舞っているカディス目掛けて全身を水面から出してライズしている魚もいた。鏡のような水面上でハッチから捕食まで一部始終が丸見えで、こちらののやる気も全開。
ただ、間違いなくカディスを食っているのだが、カディスのアダルトパターンには全く反応無し。色々試した末、結局出たのは、CDCダンだった。


想像していたネイティブブラウンのイメージとは程遠く、残念ながらサイズはいまいち、恐らくこの春に成魚放流されたと思われる固体だった。
同じポイントでもう1匹追加。こちらは先の固体と違い、朱点がやや強かったのでよりネイティブに近いのかもしれない。これも出たのはCDCダン。


12時半に一旦あがり、宿で昼食をご馳走になる。セルフケータリングのはずなのに、素朴ではあるが非常に心地よいもてなしをしてくれる。昨夜もご馳走になった自家製ハムに加え、焼ジャガイモ・トマト、そして当然のように蒸留酒ラキアとビールが出てきた。ゆっくりと食べ、最後にトルコ風の煮出しコーヒーとデザートを頂き満腹。

1時間程休憩して、イブニング狙いに再出撃した。
場所は一番魚影が濃かったC&R区間。断続的に小さなライズはあるが、ハッチは活発ではなく、捕食活動をしているのはどれも25㎝前後の小型のみだった。

途中、宿の主人デニスの友人が宣伝用にとビデオ撮影にやって来て、一緒に来ていた達人(クロアチアチャンピョン?だそう)からフライを見せて貰ったりしながら、のんびりと釣りを続けた。
達人のフライボックス。大型を釣るには↓こんなフライが必要らしい。


ライズしている奴は表層ではなく水面直下で捕食しているようで、完全に浮いているフライには反応が悪く、カディスピューパに切り替えて1匹キャッチ。



以後、暗くなってから、何回か30㎝オーバーと思しき魚がフライに出たがフッキングできず。
結局、まとまったハッチ・ライズは起こらず仕舞いで、20時過ぎに反応が完全になくなったので納竿とした。


川の雰囲気は今まで見たどの川とも異なっており大変感銘を受けたが、大量の虫と巨大なブラウンが川に満ち満ちている状態を勝手に妄想していたので、やや拍子抜けの感は否めなかった。

Kupa (30.05.2009) Day-2

2009-06-03 23:18:18 | Fishing in Croatia
2日目は、本流Kupaを釣る。
宿の主人から教えてもらったポイントを順次探っていくことにした。

最初は、下流側の広い川幅一杯にフラットな水面が広がるポイントへ。

水があまりに透明で浅く見えるが、実際に立ちこむと腰までの水位がある。
ほとんど水が無い位に底がきれいに見える川幅一杯に、至るところにグレイリングがゆらゆらしているのが土手の上から見え、まさにフライフィッシングのためにあるような川。時たまライズリングの波紋も見える。

最初は朝一ブラウン狙いで、流れが岸に当たったエグレを狙うも反応無し。
魚屋さんがグレイリングを連続ヒットしているポイントの下流側に入れてもらい、
「小さいカディス食ってますよ~」
とのことだったので、普段全く使わずボックスに眠っていた#18EHCを投入し、
早速1匹目をゲット。ライズは無かったがすこぶる反応が良かった。




あたりが遠のいたところで、区間最上流部のポイントへ移動。4人の先行者がいたので、そこをパスして更に上流で釣り開始。
例年に比べると雨が少なく8月頃の低水位状態とのことで、確かに、水流がゆるくなった平坦なポイントでは石にかなり苔が付いており良くすべるので注意が必要だったが、ここでもグレイリングが果敢にフライにアタックしてくる。

昼食のサンドイッチを川を眺めながら手早く立ち食いで済ませ、休憩もせずに少し下流の次なるポイントへ移動。


崩れかけた釣橋下にグレイリングが溜まっており、途切れることなく反応があった。



この後もいくつかのポイントを回り、おなか一杯のグレイリング釣りを楽しめたので、KupaとKupicaの合流点ポイントを最後に少しやってから、イブニングを待たず納竿。次なる目的地Gackaへ向かった。

<Kupa & Kupica情報>
①区間は支流含めて約35km、全区間C&R。
②魚の9割以上はワイルド(若干の稚魚・発眼卵放流を釣りクラブが実施)
③グレイリングが8~9割を占める。
④Kupaにはドナウイトウも棲息。
⑤ライセンスは150Kuna(20Euro)、宿で購入。

気持ちよい高原の高速道路を1時間半ほどで目的地Otocacの街に到着。
宿では、若い主人カップルが、自家製の蒸留酒やハム(これが絶品)等、質素ながら心温まるもてなしで対応してくれた。

で、飲み始めると、主人が1冊の本を出してきた。

「フライフィシング教書」
日本から来た客人が置いていってくれたとのこと。自分がフライフィッシングを始めるきっかけにもなった本に、遠い異国の思わぬところで再会し、何やら感慨深いものがあった。

ビールに自家製の蒸留酒をしこたま飲み、いい気分で2日目がゆったりと終了した。

Kupica (29.05.2009) Day-1

2009-06-02 23:25:12 | Fishing in Croatia
先週末は6/1が祝日だったため金曜PMから休暇を取り、魚屋さん主催による3泊4日クロアチアツアーに行ってきた。

で、遠征ではお約束(?)の飛行機トラブル発生。
搭乗ゲート前で待っていると、いつの間にか何やら窓際に人だかりが出来ている。見に行ってみると、これから乗る飛行機の周りに消防車が多数集結し、周りを立入禁止の黄色テープで封鎖し始めていた。そうこうしているうちに、完全防護した作業員2人が登場し、ロボットアームのような物を持ちながら慎重に荷物室に入っていった。

説明アナウンスによると、積荷の危険物質が荷崩れを起こしたらしく、その処理をしているとのこと。そんなこんなで1時間程遅れて、ようやく出発した。

ザグレブはこじんまりとした空港で、手荷物受取場からガラス越しに外が見え、そこに見慣れた姿の人を発見。
モスクワから飛んできた魚屋さんと無事合流。到着が遅れた間に、既にレンタカーの手続き等も済ませて頂いていたので、両替後に一路クロアチアとスロベニアの国境をなす川Kupaへ向かった。

ユーゴ内戦といった歴史から勝手に抱いていた想像とは違って、クロアチアの街並・交通網は整備が行き届いている様子で、約1時間半のドライブで目的の宿に到着。宿は川に近く、道すがら樹間から見えたKupaは広い川幅一杯に素晴らしく透明な水がゆったりと流れているFFに絶好の渓相で、二人とも早くもイブニングに向けてテンションがアップしていった。
釣る気満々の2人のハイテンションさとは対象的に、周辺の風景はのんびりとした山間の田舎で静寂そのもの。静かにしていると鳥のさえずりしか聞こえない。
めちゃくちゃ人の良さそうな家族経営の宿で、コーヒーと手作りマフィンをご馳走になった後、早速イブニングへ出発した。

支流Kupicaを薦められて、スロベニアとの国境検問所を横目にみながら5分程のドライブで無事入渓ポイントに到着し、18時頃から釣りを開始した。
橋の前後に先行者が2人いたので、少し下流まで歩いてから釣りあがってくることにした。

水質・水量ともに申し分なく大変気持ちの良い渓相ながら、虫のハッチがほとんど無く、ライズも皆無。
#14~16前後のフライでポイントをブラインドで流していくが反応が無い。
駐車場から近く入りやすい好ポイントなので、昼の間に既にかなり叩かれているのかと思い、少し下流で釣っていた魚屋さんのところを大きく迂回して更に下流を目指した。
途中で大きな落ち込みがあり、そこで何度かピチャとした反応があるがフッキングしない。中にはフライも見に来てUターンしていく魚もあった。

場所的には、最初に探ったところがやはり良さそうだったので再度上流側へ移動。魚屋さんからグレイリングが多いと聞き、さっきの小さい当たりはそれだったんだろうと納得。フライをサイズダウンしようかとも思ったが、既に暗くなり始めていたので、逆にイブニング用に#10のEHCにサイズアップして、最初に探ったポイントで再度チャレンジを開始した。

依然としてライズは全く無い中、丁寧にポイントを順次探っていった。

先程は何の反応も無かった底石の上。出るならばここだろうというポイントから、ドラグがかかり始める寸前に、突然さっと黒い影が出てきてフライをがっちりとくわえた。40cm弱のブラウン。サイズの割りには良い引きを楽しませてくれた。


続けて、もう1匹。若干サイズアップしたブラウンをキャッチ。


以降はライズが起きないまま当たりも遠のき、川は静かに暗闇に沈んでいた。
勝手にイブニングライズの嵐に遭遇することを期待していたので、やや拍子抜けではあったが、21時過ぎには納竿とした。

宿に帰ってご主人と食事をともにしながら、翌日のためのポイント情報等を聞き、無事1日目が終了した。