布川事件再審無罪判決に思うこと
布川事件の再審無罪判決が出た。
判決文全文をまだ読んでいないから、それを読んでからブログ更新と思っていたが・・・・・・・。
桜井さんと杉山さんには片岡支援でもお世話になっている。去年の10月、片岡さんが高知地裁に再審請求を提出する前日に、高知市で集会を開いた際にパネリストとしてお二人に参加してもらった。
お二人の他にも、足利事件の菅谷さん、志布志事件の川畑さんに参加してもらい、コーディネーターは大谷昭宏氏という、まさに冤罪を語る集会を開いたが、地元高知のマスコミの反応はいまいちだった・・・。
布川事件は3月に再審判決が出る予定で、片岡さんと支援する会のメンバーが土浦に出かける予定でしたが、震災の影響で延期となってしまい、5月24日の判決には行けなかった。
この地震の影響は 東北の方だけでなく、多くの人に多大な影響を与えたが、司法にも影響はあった、郷原さんがUSTで語っていましたが、司法への関心が逸らされたと感じてます。 検察検討委員会の議決などにもその影響はあったと思う。
その流れを引き戻したのはやはり布川事件の無罪判決だろう。今の司法に対し批判的に関心のある方々は、布川事件の判決日に合わせていろいろな企画を立てたようだ。
ザ・スクープの元検察官市川寛氏の謝罪、USTで放送された大学での集会など実にタイムリーな連携ができていると思う。これからしばらくは桜井さん達はあちこちにぴっぱりだこだろうし、そうなっていかないと刑事司法の現状を世に知ら占められないだろう。
その役目を担うはずのマスコミの布川事件判決報道はどうだろうか? 判決日は以前から決まっていたことだし、判決が検察の行為をどのように判断するかが一番の関心であったはずだが、マスコミは相変わらず及び腰だ。特にテレビは原発の報道を隠れ蓑にしたかように布川事件判決の問題点を語ろうとしない。
目の前で司法の信頼が崩壊しようとしているのに、沈黙をする姿はどうだろうか?高知白バイ事件に関して言えば、沈黙どころか故意に情報を操作している感さえある。マスコミが司法批判、特に刑事司法への批判はアンタッチャブルなこととなっているのはまちがいない。その理由は、保身と出世に走る裁判官と同様の利害が絡んでいるからに他ならない。
先日 私のつぶやきが初めてRT100件を超えた。とてもうれしかったが、「へぇそうなんだ」と思うところがある。
「lm767 長宗我部信親
裁判官が判決を誤る理由。1検察はきちんと捜査している。2犯人ででなければ自供するはずがないなどと思い込んでいる。などなど、この他「税金を使って集めた証拠は国民のもの」桜井さんのコメントなど読みごたえあります。是非にご一読をhttp://t.co/0MZCgeg 」
冤罪事件に関係した者にとっては「判決を誤る」だけじゃすまない。「故意」の部分もある。それが一番現れているのが高知白バイ事件だ
裁判官は忙しいのは事実だろう。裁判官の数は人口比でドイツの20分の1らしい。その他の先進国に比べてもかなり少ない。忙しいのは当然だ。
忙しい裁判官は楽をしたくなる。楽をするためには「検察の捜査を信用する」ことが一番だろうな。検察の捜査を信用することは警察の捜査を信用することだからなおさら楽だ。極めて言えば「面倒を避けるために検察を信用している」だけなんだ。
良心のある裁判官が自分の信念を通し、無罪を言い渡す。それが控訴審で覆らないためには緻密な審理が必要となってくる。それができた裁判官が上記リンク先に出てくる木谷明氏だ。現行の司法システムの中で木谷氏と同じことができる裁判官はそうはいないだろう。
裁判官がまともに仕事して、まっとうな判決を出してもらうためには、検察の改革だけでは無理だろう。警察や検察がどんなでっち上げを法廷に持ち込もうが、裁判官がしっかり仕事をすればきちんとした判決をだせるが、裁判官がまともに仕事をしなかったら、どんな証拠を意味を持たない。
弁護士よりも裁判官を増やして、裁判官に考える余裕を与え、きちんとした法廷運営をさせるべきだ。その人件費なんてものはなんとでもなる。そのための増税なら文句は言わない。増税でなくても上級裁判官の給料を減せばいい。
裁判官のトップクラスのお給料は省庁の事務次官クラスであり、その人数は100名を超えているはずだ。 地方公務員は減給されているが特別国家公務員(裁判官)の減給ってのは聞いたことがない。東北震災復興資金ねん出のため特別国家公務員を含む国家公務員全員の減給が決まったが。これが裁判官の初めての減給だろう。
法廷の中では裁判官は神のはずだが、その神様が悪魔=やくざみたいな検察や警察におもねっていて、まともな裁判ができるはずもなく、冤罪がなくなるはずがない。
今回の布川判決の中で、裁判所は検察の不法行為に言及し、追究し、せめて「未必の故意」くらいの指摘はできなかったのだろうか? また 予想される検察の控訴を即日結審で棄却できないのか?
できないだろうな。最高裁事務総局が何の批判も浴びないままに健在だからね。
こんなこと書いても 奴らには一匹のごまめの歯ぎしりだけど、いつの日にかごまめが国民となる日が来るよ。そうなれば批判の声を無視はできないだろう。
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