毎日新聞 「高知白バイ事件は県警によるえん罪」阿久根市長が所信表明で発言 09.03.10
2009.03.16 Monday
「(警察が)組織ぐるみで証拠をねつ造し、最高裁まで加担した」。当選後初めて所信表明をした昨年9月。竹原市長は突然、一部で証拠ねつ造の可能性が指摘されていた高知県警白バイ追突死事件を取り上げた。「この国は非常に残念な状態にあるが、私は阿久根市にまねごとをさせるつもりはない」。毎日新聞のサイトにこの記事が載っていた。毎日新聞記者は Goodbye! よらしむべし、知らしむべからずの読者であるかも知れない。阿久根市役所のホームページから昨年の議会の所信表明をたどって見つけたのか。単に議会に立ち会ったのか。
大手の新聞が、この竹原市長の発言を記事に書くとは思わなかった。
以下、全文です。
阿久根出直し市議選:「改革者」それとも「独裁者」/竹原市長巡って、立候補予定者も意見が二分http://enzaix.jugem.jp/
市長不信任案の賛否について、「○」「×」の札を掲げる立候補予定者ら=阿久根市民会館で9日、福岡静哉撮影 「辞めさせたい市議の実名アンケート」や「市職員全員の給与公開」など、インターネットのブログを駆使した「口撃」で注目される鹿児島県阿久根市の竹原信一市長(50)。過激な言動は支援者に「改革者」、反対派には「独裁者」と映り、全会一致で不信任を議決した市議会(定数16)には解散で対抗した。出直し市議選は15日に告示されるが、その後市議会が再び不信任を可決しても出直し市長選への再出馬を明言するなど、騒動は当面収まりそうもない。【福岡静哉、馬場茂】
「(警察が)組織ぐるみで証拠をねつ造し、最高裁まで加担した」。当選後初めて所信表明をした昨年9月。竹原市長は突然、一部で証拠ねつ造の可能性が指摘されていた高知県警白バイ追突死事件を取り上げた。「この国は非常に残念な状態にあるが、私は阿久根市にまねごとをさせるつもりはない」。唐突な発言に議会側はあっけにとられた。
竹原氏は防衛大を経て航空自衛隊に進み、29歳で除隊。故郷で家業の建設会社を継いだ。市長を知る人物は「02年に起きた市の業務委託料を巡る不正疑惑が彼の原点」と言う。市議会の百条委は半年間で終了し疑惑は解明されなかった。このころから竹原氏はビラで当時の市長や議会を批判するようになった。
「住民の寄り合いでも常に『自分が正しく相手が悪い』と決めつけていた」と言うのは、反市長派団体「阿久根市民会議」の松崎勝雄代表(65)。竹原氏の地元の区長で「独善的で市長になって権力を握り、独裁者になった」と切り捨てる。
05年の市議選で当選すると、議会を「不良債権」と決めつけ、議長を「職員が書いた台本を読むだけのアナウンサーか役者」と批判した。当時の市長の不信任案や議員報酬削減案などを相次いで議員提案したが、いずれも否決。同僚市議との関係は抜き差しならないものとなり、このころからブログを多用するようになった。
08年の市長選には市議1期目で出馬。前市長引退に伴う4新人の争いだったが、竹原氏は当時有力と見られていた2候補の間げきを縫う形で初当選した。
これまでの騒動について、竹原氏は「ビラを配って市民が実情を知り始め、私を議員にし、市長にした。市民が変わってきた結果だ」と意に介する様子はない。「言動は過激だが、普通のやり方では古い体質は変わらない。自ら『ピエロ役』となって市政の実態をあぶり出す作戦だ」。支援する市民団体「阿想(あそう)会」の松岡徳博会長(54)は「竹原流」をそう解説する。
9日にあった市議選立候補予定者による討論会。22人が出席し、改選後の不信任決議案の賛否を問う質問には「賛成」が13人、反対は7人(2人が無回答)にとどまった。不信任案再可決の場合は出直し市長選となるが、竹原氏は再出馬を今から明言しており「何回不信任されても、相手が折れるまで何度でもやる」と話している。
2009年3月10日