高知白バイ再審請求・検察意見書・最終回
これで地検意見書掲載は最終回。
3年間で30回近い三者協議における検察意見はA4・12P。
そのラスト1Pちょっとを掲載します。
以下 高知地検最終意見書12Pより転載
再審弁護人の主張③関係者の供述について
本件当時バスに乗車していた教員Aほか6名の陳述書(弁10ないし16号証)につき,信用性が認められないことは,平成23年検察官意見書で述べたとおりである。
また,前記6名のうち,生徒Bは,弁30号証(検3号証)において,事故直前の状況につき,「私が,白バイの姿を見つけた時には,バスは国道上に停まっていたのですが,またバスは徐々に前へと進み始めたのです。そして,バスが進み始めた直後,白バイが右折する車線を真っすぐバスの方へ向かってってきたのです。」などと,少なくとも衝突直前までバスが動いていた旨供述しており,前記生徒Bが弁14号証で供述する,「バスが中央分離帯の近くで止まってすぐというよりかは,しばらくして,白バイがバスに衝突しました。」との状況と明らかに齟齬しており,自己矛盾を来している。 また,前記6名は,いずれも事故から長期間を経過した後になって,不自然に事故状況を具体的に供述しており,明らかに信用性に乏しい。そもそも,バスが停止しだのが衝突の前か後かという点について,低速度で進行するバスに乗車しかつ衝突事故を予見していなかったバスの乗員に,正確な事実の知覚・認識・記憶はおよそ期待し難く,その供述に高い信用性を認めることはできないのであって,事実認定においてこれを重視することは相当でない。 転載中断
こんなことを司法を担う検察が言ってるなんて、22名の当時15歳の生徒たちはどう思うのだろう?
生徒Bの員面調書は再審請求で初めては開示された証拠。
そのB君はKSBのインタビューに応じたのは6年も前じゃない。
事故から3年後くらいだ。その他の生徒は07年の高松高裁判決までに取材に応じている。
高松高裁は生徒の証言を「調べる必要がない」と却下したした。
さて、検察はどうやら原審判決通りの事故状況を主張している。という事は、バスは急ブレーキをかけたという事になる。衝突事故を予見していなかったバスの乗客である生徒たちは急ブレーキの衝撃を感じたとするのが、自然だと思う。それでも 地検は「正確な事実の知覚・認識・記憶はおよそ期待し難く・・」と断定する。正確には推定するのだ。 (それをおバカさんが推認して却下・・・・か否)。
今回で地検意見書は最終回なんだが、ここはやはり、検察が隠していた生徒Bの員面調書をいずれ掲載しなくてはならないだろう。また、地検は生徒Bから検面調書もとっているはずなんだが、どうやら、記録に残していない。仁淀川町内の交番で事情聴取をしたが調書作成には至らなかったんだろう。 そりゃそうさ 不利になるもの。そして、その行為は現在の法では認められている。検察は有罪を立証する証拠だけを探し、作り、提出すればいいのだから当然だ
なんだかんだと地検意見書を批判してきたが、それでも高知地裁武田裁判長は、これまで掲載してきた地検の意見を採用するのだ。
片多康原審裁判長 柴田秀樹控訴審裁判長の両名の判決の頃は、高知県という田舎の出来事で、事実を知るメディアは地元紙だけだった。その地元紙が沈黙すれば、事件が闇の中に溶けるのは当たり前。しかし この再審請求に関しては、地元紙は相変わらずだけど、ネットやKSB・テレ朝・東京新聞などで知っている人は少なくはない。
それでも 武田裁判長は今回の再審請求は「理由がない」と却下するしかないようだ。
いったい 彼は何を守ろうとしているのか? 田舎警察の権威を守るために裁判所の権威はどうでもいいのだろう。
そうとしか思えない。
以下 地検の結論部分を転載
したがって,客観的証拠の総合的判断を中心に行った確定判決の事実認定が,かかる乗員らの供述によって何ら揺らぐことはないのであり,確定判決における事実認定につき合理的な疑いを抱かせ,その認定を覆すに足りる蓋然性は認められないものと言うべきである。
結論 ´
再審弁護人の主張は,いずれも妥当性を欠く上,同弁護人が提出する証拠も,いずれも信用性・証拠価値に乏しく,確定審に提出された証拠に再審弁護人の提出する証拠を加味して証拠を総合的に評価しても,確定判決における事実認定につき合理的な疑いを抱かせ,その認定を覆すに足りる蓋然性は認められない。 したがって,いわゆる証拠の新規性及び明白性の要件をみたさず,刑事訴訟法435条6号の「無罪判決を言い渡すべき明らかな証拠を新たに発見したとき」に該当しない。 よって,本件請求は,理由がないことは明白であるから,速やかに棄却されるべきである。 以上転載終了
さぁて 寝っど。
|