カダフィ体制事実上崩壊=反政府勢力、国営TV掌握―大佐は拠点潜伏か・リビア
【カイロ時事】リビアの最高指導者カダフィ大佐率いる独裁体制の打倒を目指し、首都トリポリの大半を制圧した反政府勢力の連合体「国民評議会」のアブドルジャリル代表は22日、東部ベンガジで記者会見し、「カダフィ時代は終焉(しゅうえん)した」と宣言した。首都では政権軍の局所的な抵抗が続いているが、ロイター通信によれば、カダフィ政権のマハムーディ首相が出国。国営テレビ本社も反政府勢力の手に落ちており、42年間続いたカダフィ政権は事実上崩壊した。(時事通信)
[記事全文]
・ “カダフィの時代終った”宣言 - NHK(8月23日)
・ オバマ米大統領「カダフィ支配は崩壊した」 - 読売新聞(8月23日)
◇国営テレビなどを反政府派が制圧
・ リビア反体制派、国営テレビ局を制圧 - 読売新聞(8月23日)
・ 首都国際空港を制圧=大佐の七男ら、死亡情報―リビア反政府勢力 - 時事通信(8月23日)
◇カダフィ大佐の所在は不明
・ 反体制派、カダフィ大佐の捜索続行 リビア - 朝日新聞(8月22日)
◇反体制派が首都トリポリの大半を制圧
・ リビア反体制派 首都ほぼ制圧 - Yahoo!トピックス バックナンバー(8月22日)
◇今後の展望は
・ EUがカダフィ大佐に即時退陣要求、「カダフィ後」の計画準備 - EU報道官はカダフィ後のリビアを支援するため多数のシナリオが準備されている」と述べた。ロイター(8月22日)
・ リビア首都が事実上陥落、反体制派進攻で:識者はこうみる - カダフィ大佐がリビア国内に残り、新政権と共存する可能性はまだあるとの見方も。ロイター(8月22日)
・ リビア首都陥落 難題は「カダフィ後」の国造り - 読売新聞(8月23日)
◇政権側も結集し抵抗か
・ リビア 政権側部隊結集し抵抗 - NHK(8月23日)
・ <リビア>カダフィ大佐居住区で戦闘 政権側、最後の抵抗か - 毎日新聞(8月23日)
◇反体制派を承認する動き
・ アラブ世界もリビア反体制派承認の動き - 産経新聞(8月23日)
・ 中国、反体制派を容認 カダフィ政権に見切り - 産経新聞(8月22日)
自 供 (第20回)
1年以上、足利事件の取材を続けてきて感じるのは「捜査」への不信だ。逮捕された、菅家受刑者に対する調べ、起訴に対する感想である。
“あの事件は冤罪なのか?”
よくこう尋ねられるが、神でも無い限り、それにズバリ答えるのは難しい。だが、冤罪など珍しくない、とは言える。一例をあげよう。
2004年8月、一人の男性が逮捕された。逮捕理由は、お祭りでの小さなトラブルからの暴行容疑だった。ところが、拘留中にその男性は、別の2件の強盗事件を自供したのだ。
強盗事件は、同じ市内で4月と5月に起きていた。ケーキ店と生協の二か所で、目出し帽を被り、包丁を持った男が、金を奪ったというもの。連続した事件の捜査は、暗礁に乗り上げていた。そんな中での自供だったのである。
物証は何もなかった。男性の供述だけで調書を取り、検事は起訴した。
裁判が始まっても、男性は起訴事実を認めていた。検事は「更正させる途はない」と懲役7年を求刑。 そこで男性は、初めて無罪を訴えたのだ。
実は男性は、知的障害者だった。「やっていない、と言うのを忘れた」。そんな不思議なやりとりが、法廷内で繰り返されている最中、事件は急展開を迎える。
05年1月、まったく別の男が、事件を起こし逮捕され、先の2件の強盗も自供したのである。男の自宅からは、犯行に使われた目出し帽、包丁などが発見された。現場の足跡も一致。そして、被害者達の目撃証言とも合致したのである。
結局警察は、誤認逮捕を認める羽目となり、男性を起訴した検察官が、法廷で無罪判決を求めるという事態を迎えた。このお粗末な事態になったのは栃木県の宇都宮市。つまり足利事件と同じ管轄なのだ。
こんな話も聞いた。ある女性が宇都宮市内で、交通事故に巻き込まれた。女性が交差点を青信号で通過したところ、赤信号の車に衝突されたという。警察官もその主張で調書を取った。ところが1週間程してから、何やら様子が変わり始めた。事故相手が「自分の方が青だった」と主張を変えたのだ。すると検事は、女性の主張を聞かなくなった。という
「あなたの車が、信号を無視したのを見たという目撃者がいる」。「自分の非を認めれば、罰金で済むが、認めないなら起訴する、逮捕もあり得る」と、大きな声を浴びせたというのだ。だが、最後まで主張を変えなかった女性は、不起訴となった。
なぜ、事故から一週間して突如、加害者、被害者を逆転させようとしたのか、全くわからない。そして、目撃者がいたのなら、どうして検事は起訴をしなかったのだろうか。これでは、自供を取るための脅しと考えられても仕方ない。