白バイ、バス衝突 民事の訴え棄却 地裁判決=高知
2010.04.17 大阪朝刊
高知市春野町の国道で2006年3月、バスを運転中に県警交通機動隊の白バイと衝突し、隊員(当時26歳)を死亡させたとして、業務上過失致死罪で禁固1年4か月の実刑を受け、服役した元運転手片岡晴彦さん(56)らが、県警が証拠を捏造(ねつぞう)したと主張し、当時の県警捜査員らを相手取り、1000万円を求めた国家賠償訴訟の判決が16日、地裁であった。小池明善裁判長は「刑事裁判で無罪の確定判決を受けておらず、民事上の責任を追及することは許されない」として、片岡さん側の請求を棄却した。片岡さんは5月中にも再審請求を行う方針。
判決では、片岡さん側の主張は冤罪(えんざい)であることが前提のため、すでに確定した有罪判決の当否について再審などで判断する必要があると指摘した。
判決後、片岡さんは「民事裁判で無実を晴らしたかったが残念。再審で事実を明らかにしたい」と話した。
片岡さんは業務上過失致死罪に問われた刑事裁判で無罪を主張。1審で実刑判決を受け、控訴、上告が棄却されて刑が確定し、08年10月~2010年2月、刑務所に収監された。
読売新聞社