梅様の教室

独り言

レスリングが消える

2013-02-14 12:45:26 | Weblog
  KTSに勤務してK君の担任をするまではレスリングには全く関心がなかった私ですが、あれやこれやのいきさつから関心なしとはいかなくなってしまいました。当初はどうしたらポイントが入るのかすらわからないまま関東大会の引率をするくらいの無知ぶりでしたが、現在はレスリングの概観くらいはわかるようになっています。

  それにしても、古代ギリシャの元祖オリンピックから延々と命脈を保ってきた種目、かつ世界の大体の国で行われているレスリングという種目がオリンピックの種目から外されるなどと、いったい誰が想像できたでしょうか。I気がふれたのかと言いたくなるほどの狼藉だといって差し支えないと思います。

  大体五輪種目の中にはとうてい意味不明の種目が存在します。テコンドーなどただの空手の亜流れに過ぎず、見ていて面白いものでもありません。(これと空手を入れ替えると言うならまだ納得もいきますが。)更にくだらないと思うのは、ビーチバレーなる代物。女子選手は大きさが(小さい方向へ)制限されたビキニでプレーしなければならないという、ほとんど色物めいた規則に加えて、大方の選手は6人制バレーボールでナショナルチームに入れない、いわばあぶれ者ではありませんか。こういう文句をあげればきりがないのですが。

  つまるところ、オリンピックがその精神を失い、スポンサーの歓心を買えるような種目を中心に運営していこうという商業主義に毒されてしまったことが原因なのでしょう。アマチュアレスリングは確かに素人が見ていて面白いものではありません。なんだかわけのわからないうちに時間が来て、勝者の手が挙げられてしまいます。しかし、詳しく知ればなかなか面白いスポーツなのです。

  すべてがキャッシュに結びつく世の中。あの瀬古選手がかつてロンドンマラソンに出場したとき、招待選手ではなかったにも関わらず、申し込んで出場したら、400万円の出場料が支払われたといいます。今のところアマチュアレスリングの選手が試合をしたら400万円もらえたという話は聞いたことがありません。かつてカール・ルイスという選手は100メートルを一本走るだけで1,000万円の収入を得ていたとも聞きます。

  すべてが金銭に換算されて決められていく世の中では、夢はありません。オリンピックすら夢の世界でなくなるとしたら、人間の品性がとことん堕落したのだというしかありません。それとも、スポーツを通じて大金が稼げるということが夢といえば夢になるのでしょうか・・・??

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