梅様の教室

独り言

旅行記⑦

2014-01-18 14:08:38 | Weblog


     霧島神宮を拝観して初日のスケジュールは無事終了。バスは3つのホテル分宿に向けて客を配送します。最初のホテルから最後のホテルまではバスで30分ほどかかりましたから、7,8キロは離れているのだと思います。明日は逆にバスは回って来るので、私の出発は8:40。少しゆっくりできそうです。私の部屋の窓からは白く立ち昇る湯気と、もうすぐ西の空に沈もうとしている太陽と、徐々にシルエットと化して行く桜島の姿が見えます。

   ホテルの部屋に入るとすぐ可愛い女の子が巡回してきて、非常口の確認等をしていきます。まだ全く商売ずれしていない、高校生くらいの女の子です。あるいはアルバイトかもしれません。女の子が帰った後、結構きめ細かいサービスをするのだな、と思いながら、部屋の設備の点検にかかると・・・・。
 
   冷蔵庫は全くの空です。冷蔵庫のドアには仰々しく但し書きがしてありますが、私の推測では中身の盗難が多くてこのようになってしまったのではないかと思います。韓国人の団体でも泊めたのでしょうか。対馬では韓国人の客が灰皿からテレビまですべて持ち去ってしまうので、ホテルの部屋の中は完全に空っぽにしてあるそうです。

   加えて、テレビは地デジも無ければ衛星放送もなし。もちろんたいていのホテルにある、「いけない」ビデオチャンネルはありません。あるのは地デジを地上波に変換したものだけ。台湾のホテルなどは何十チャンネルもあるというのに、この潔さは何なんでしょう。もっとも台湾の場合、道教のお坊さんがアップで登場して延々とお説教をしてくれるだけのチャンネルがひどく多いのではありますが。

   ラジオには「故障していて使えません。」という張り紙。ベッドサイドのランプは和紙を張ったシェードがかぶされていますが、何故か原因不明の染みだらけ。エアコンはさすがにありますが、一度付け替えたらしく、元のエアコンが取り付けられてあったねじ穴がきっちり4個、埋められないまま残っている上、本体の後がくっきりと白く残っているので、元は真っ白い壁であったことが分かります。2泊3日、九州まで飛行機に乗ってのツアーで29,800円也ではこれもしかたないのかもしれません。しかし中国の江南まで行っても同じ値段で5泊できるのですが・・・・。まるで明日から廃業してしまいそうなお粗末な設備です。やる気の「や」も感じられません。

   しかし、前述のように、窓からの眺めはなかなかのものがあります。夕暮れとともに徐々に黒いシルエットと化して行く桜島はやはり壮観です。ところで、案外知られていないのが、桜島は二重式火山の中央火口丘だということです。鹿児島湾は、外輪山の内側の平原に当たるところに海水が入っていることになります。更に南に下ると、海底にも巨大な姶良カルデラというものが隠れています。二重式火山というものはなかなか馬鹿にできません。阿蘇山が陥没する前には関東地方にまで火山灰が降り積もるほどの噴火があり、それだけの内容物が噴出した後の空洞がつぶれてできたのが現在の阿蘇山なのです。姶良カルデラ形成時にはもっと大変なことが起きていたに違いありません。一説には九州地方の縄文人はこうした火山の噴火の被害を受けて消滅してしまったとさえ言われているほどですから。

   設備の超がつくほどの「簡素さ」とは対照的に、夕食時のレストランでは、地元のおばさんやお婆さんと思しき従業員⇒ウエイトレスと言うには年季が入り過ぎているうえ、作務衣ルック、が大変至れりつくせりのサービスをしてくれます。とびきりの笑顔で、事務的ではない心のこもった対応をしてくれるので、部屋のお粗末さもこれでとりあえず帳消しと言うところです。少なくとも廃業予定ではなさそうです。

  冷蔵庫の中身がない代わりに、私の部屋の真ん前が自動販売機という幸運に恵まれ、私は久しぶりにアサヒ・スーパードライを購入して堪能、眠りにつきました。温泉なのに、入浴することなどすっかり忘れて・・・・。それにしても、足裏マッサージはいかが?とか、エステもあるでよ! いや、もっと面白いところ案内するよ! といった、海外旅行に付きもののうるさい勧誘がないのは国内旅行の良いところですね。

  たった一日分の旅行記で⑦まで書いてしまいました・・・・。

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