徳平(笹野高史)の子孫は上京し、やがて鈴木建設社長の運転手へ・・・
山田洋次監督が描く藤沢周平作品の三作目。前二作とは違って屋内セットでの撮影が中心となった。そのため鶴岡の風景や四季を映像化したものはありませんが、それを補ってお釣りがくるほど音響効果や小道具が秀でていました。ホタルのCGや落ち葉が舞う様子などは、室内セットだと感じさせないほどこだわりあるものだったし、蛙、蜩、ミンミン蝉、そして秋の虫の声など、むしろ目を閉じていたほうが四季を感じさせるかのような細かな演出。また、三村邸内部を中心としたことによって、主人公三村新之丞(木村拓哉)の盲目であるための閉塞感が伝わってきて、心理描写も手に取るようにわかる工夫があったように思います。
カメラの構図は新之丞と妻の加世(壇れい)を中心に捉え、その奥には必ずといっていいほど徳平を捉えている。中間徳平は新之丞の親の代から仕えているため、夫婦双方の気持ちを知っているし、孤児であった加世の生い立ちも知っていて、いわば三村家の歴史を知る人物。この三者の映像が絶妙なアンサンブルを形成し、奥行きのある立体的構図を感じさせるのです。そして、波多野以寧(桃井かおり)らの親戚の登場で幅を広げ、一族と海坂藩の関係などのイメージが膨らむほどの世界を与えてくれました。
決闘のクライマックスまでは時代劇アクションというダイナミクスは感じられないのですが、毒見役である新之丞が貝の毒で失明する事件を境目に大きく揺れる心理劇を堪能できました。もちろん、それを支えるキムタクの演技は予想以上に良かったし、献身的な壇れいの可憐さや一途な想いに心打たれたおかげです。キムタクの目力というのも話題になっていますが、離縁を申し渡すときの彼の形相、そして鬼のように光る目がとても恐ろしかったですよ。
プロットとしては単純で、下級武士夫婦の愛の物語と復讐劇の2本線。タイトルになった武士の一分という意味にも惹かれるところはあるのですが、初稿の段階で「愛妻記」としていたタイトルからしてもこの作品の重要なテーマは「愛」なんだとうかがえます。そして、責任をとって切腹、生きている価値がないから切腹、決闘で上司を殺して切腹、などと侍の自害のことがかなりウェイトを占めている。簡単に死を選ぶ事件が多い現代において、子供が観たらどう感じてしまうのか気にはなるのですが、「死を選ぶのなら“一分”を理解してからにしろ!」と子供に教えなければならないのかもしれません。
今の公務員は侍と同じ立場にあるはずなのに、崇高な志を持っている人が少なくなっているのでしょうか、事件が多すぎますね。大きなミスをしたり、事件を起こしたら切腹しなければならないと公務員法を改正しなければならないのかもしれません(冗談です)。
★★★★★
山田洋次監督が描く藤沢周平作品の三作目。前二作とは違って屋内セットでの撮影が中心となった。そのため鶴岡の風景や四季を映像化したものはありませんが、それを補ってお釣りがくるほど音響効果や小道具が秀でていました。ホタルのCGや落ち葉が舞う様子などは、室内セットだと感じさせないほどこだわりあるものだったし、蛙、蜩、ミンミン蝉、そして秋の虫の声など、むしろ目を閉じていたほうが四季を感じさせるかのような細かな演出。また、三村邸内部を中心としたことによって、主人公三村新之丞(木村拓哉)の盲目であるための閉塞感が伝わってきて、心理描写も手に取るようにわかる工夫があったように思います。
カメラの構図は新之丞と妻の加世(壇れい)を中心に捉え、その奥には必ずといっていいほど徳平を捉えている。中間徳平は新之丞の親の代から仕えているため、夫婦双方の気持ちを知っているし、孤児であった加世の生い立ちも知っていて、いわば三村家の歴史を知る人物。この三者の映像が絶妙なアンサンブルを形成し、奥行きのある立体的構図を感じさせるのです。そして、波多野以寧(桃井かおり)らの親戚の登場で幅を広げ、一族と海坂藩の関係などのイメージが膨らむほどの世界を与えてくれました。
決闘のクライマックスまでは時代劇アクションというダイナミクスは感じられないのですが、毒見役である新之丞が貝の毒で失明する事件を境目に大きく揺れる心理劇を堪能できました。もちろん、それを支えるキムタクの演技は予想以上に良かったし、献身的な壇れいの可憐さや一途な想いに心打たれたおかげです。キムタクの目力というのも話題になっていますが、離縁を申し渡すときの彼の形相、そして鬼のように光る目がとても恐ろしかったですよ。
プロットとしては単純で、下級武士夫婦の愛の物語と復讐劇の2本線。タイトルになった武士の一分という意味にも惹かれるところはあるのですが、初稿の段階で「愛妻記」としていたタイトルからしてもこの作品の重要なテーマは「愛」なんだとうかがえます。そして、責任をとって切腹、生きている価値がないから切腹、決闘で上司を殺して切腹、などと侍の自害のことがかなりウェイトを占めている。簡単に死を選ぶ事件が多い現代において、子供が観たらどう感じてしまうのか気にはなるのですが、「死を選ぶのなら“一分”を理解してからにしろ!」と子供に教えなければならないのかもしれません。
今の公務員は侍と同じ立場にあるはずなのに、崇高な志を持っている人が少なくなっているのでしょうか、事件が多すぎますね。大きなミスをしたり、事件を起こしたら切腹しなければならないと公務員法を改正しなければならないのかもしれません(冗談です)。
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今年もよろしくお願いいたします。
俺もキムタクは良かったと思います。『HERO』なんかとは大違い。やっぱり監督の演技指導によるものかもしれませんね。
三人のアンサンブル。構図の撮り方も絶妙でしたし、その描き方が微妙な主従関係をそのまま表していたかのような・・・
『母べえ』はどうなるんでしょうね・・・
今年もよろしくお願いします。
賛否両論ありますが、キムタクは良かったと
思いましたよね~。
そして、新之丞と加世と徳平のトリオ漫才
いや、アンサンブルが絶妙な作品でしたね。
そうですよね~
やっぱり下級武士が主人公の三部作ということで、力強いタイトルが欲しいですもん。
気軽にガールフレンドと・・・といっても、映画では逆ですし・・・
タイトルが「愛妻記」じゃなくて、正解だったと思います。でないと、ちょっと、気軽にガールフレンドと見に行けないしね(笑)
公務員だと思うのです。会社だったら社長などとはなかなか会えないような大会社。
手込めが痛い?
そんなプレイを・・・
最後、冗談じゃないですyo。
そか、、、公務員か、、、
しかし手込めは、イタイです、、、
こんにちは。
見事な演技力。
さすがはキムタクでしたね。
失明する前なんて、普段のキムタクそのまんまでしたけど、そのおかげでわかりやすい変化となりました。これも演出のおかげですよね~
ベストテンにいれちゃいましたよ♪
ご無沙汰しております。m(__)m
「武士の一分」なかなか良かったです。
ストーリーも巧みだったと思いますし、木村拓哉さんのパフォーマンスレベルもこれまでの出演作と比べて非常に高かったように思います。(^_-)-☆
原作を踏まえた上でのご指摘ありがとうございます。
たしかに欲をいえば、色々と注文つけたくなるような部分もありますよね。
もしかすると芸術作品を作るといったこと以上に、映画を多くの人に理解してもらいたいという意図のせいかもしれません。キムタクを使うというのもそのためだろうし。
作品としてはすごく良かったけど、俳優賞を取れるほどの演技だったのは笹野さんだけだったし、監督もそこまで望んでなかったのかもしれませんよね。
切腹に関しては、大人だけで楽しむのなら問題はないのですが、やっぱり子供も観るんだと考えるとどうしても・・・これも俺の一分なのでしょうか・・・
ただ不満な点もあったのでどこかに残しておきたくて
すみません。
原作を読んでもう一度観るともっと味わえるかも。
私は原作のファンでもありますが、映画では背景を描くのが難しいのだなと思いました。原作どうりにしろとは言いません。
ただ人物が説明のためやむをえない場合もありますが、
必要以上に喋りすぎの様な気がします。
そのせいでテーマがぼけてしまった感があります。
果し合いに望む理由は武士の一分であり男としての一分であり、そして一番重要なのは加世に対する愛であると私は思います。Kossyさんも書かれてますよね。
言い換えれば、島田の卑劣な行いに対する武士としての怒り、自分の妻を寝取られた男としての怒りは言うまでもなく、愛情深い妻の愛を踏みにじった行為への復讐であると思うのです。
また新之丞の細かい心理描写にも不満があります。
加世と島田との不倫を知った時の加世に対する嫉妬に似た怒り。しかし憎めない心境などを上手く表現して欲しかった。また最後戻ってきた加世を受け入れるシーンではただ単に味付けで加世と気付いたとするだけでなく、無意識に盲目の亭主の手を取って茶碗に導いてしまったといった加世らしい演出が欲しかった。
不満ばかり書いてしまいました。原作先に読んでいなければ素直に楽しめたかもしれないと思います。
Kossyさんは切腹に納得いかないようですね。
その答えは武士道に答えがあります。
ご存知かもしれませんが、現代は経済が社会生活の原理原則であり、損得で動きます。
対して武士は忠義と武士としての心得が社会規範です。
家(何々家という意味)を潰されない為とか藩中での家に恥を残さない等の理由で切腹は必要だったと考えられます。
切腹だけ取り上げればおかしい事のように武士道は映りますが、日本人の道徳観は武士道に基づいています。
武士道を知る事は現代でも社会的モラルを高める事につながると私は思っています。それに武士の文化を知るとこういった歴史物の映画がとても楽しめます。
そうかぁ~なんとなくわかるというか、俺もそのお年寄りの方と評価が似ていることに焦りを感じています(汗)
いや、焦ってもしょうがないんですけどね・・・
でも、俺がお年寄りの観客が多い映画観るときは、いつもそんなに喜んでないような・・・もしかすると涙も枯れきっているお年寄りだったのかな。
>しん様
たしかにそうですよね~物語がシンプルすぎるため、身分社会がどうとか、盲人の扱いがどうとか、書こうと思えば書けるのかもしれないけど・・・どうしたんだろ。
最近、BSの寅さんシリーズをずっと見ているんですけど、山本晋也の解説が面白いんですよ。その影響かもしれないです。
ホタルのCGも一匹だけ本物がいたような気もするのですが、それも謎のまま・・・寅さんシリーズでも結構カメラが凝っていたり、編集で面白い切返しがあったりするみたいですよ。
山田組も若い人が多くなれば、もっと色々とやってくれるかもしれませんよね~
もっと語られてなければならないことなんですけどね。
ホタルとか蚊とかのCGにこってるのも山田洋次らしからぬ面白さでした。前に寅さんのなんかで村山首相と一緒に震災の現場歩いてるのがあったけど・・・地味に日本のゼメキスあたりを狙ってたりして
『フラガール』もそうだったんですが、お年寄りが映画に喜ぶ姿って、本当にイイですよね。
なんだか、そっちに感動してしまった私でした
失明するまではキムタクそのもの!いつもの演技と変わらないじゃん・・・と心配になったほどでした。
後半の変わり様をみると、その序盤も狙った演出だったんだろうな~などと、いいほうに考えてしまいますよね。
一分を通す気持ち。これだけは守れという家訓なんかもそれにあたるのかもしれませんね。結構、教育にはいいかもしれません・・・
でも、それでも、映画はけっこう良かった。
ラストはほっとできました。
>「死を選ぶのなら“一分”を理解してからにしろ!」
いいですね。武士ではなくても、一分を通す気持ちを子どもに教えたいです。
人妻と毒・・・妙に共通項がありましたね(笑)
さすがに拷問シーンはなかったけど、入れようと思えば入れることができたのかも・・・
人妻好きは負けるのか・・・でも007はちゃんと生き延びてますよね。そんなことより「近松物語」のようにちゃんと罰を受けなくてはならないのかも・・・
>NAO様
殺陣に関しては、剣道をやってた方も褒めてましたし、短いながらもリアル感を出せたのかもしれませんよね。
アイロン!思いました。
あれは今のアイロンよりも火事になる確率が高そうですよね。冬ならそのまま火鉢に入れればいいんだろうけど、夏場は困りますよね・・・武士の妻も大変です。
壇れいさんはどれだけ活躍するのでしょうか。普通のお嬢様という役柄がいいのかな~
私は、キムタクファンではありませんが、この方のオーラにいつも引っ張られ、ドラマとかついつい見てしまいます。
剣さばきのシーンは、少なかったので、物足りないようにも感じましたが、心理描写は細かかったのに驚き。
昔のアイロンってああなんだ~~と感心したシーンも多数ありました。
キムタクは予想以上に良かったです。後半の鬼気迫る演技はすごい。
檀れいさんは、これから飛躍まちがいなし!と確信しました。
笹野さんは、絶妙でしたね。
でも、やっぱキムタクは庄内弁&チョンマゲ姿はいまいちだったかも?^^;
やはり人妻に手を出す男は、負ける運命にあるようなので、人妻好きのkossyさまもお気をつけ下さい(笑)。
てなわけで、TBありがとうございました。
剣道をやってらしたんですね。
俺は柔道一直線だったので(?)、剣道のことはさっぱりわかりませんです。殺陣もいいものか悪いものかという評価はうかつには下せないので困っています(汗)
「入場料を払ってくれる観客を楽しませなくては」という山田監督の信念はいつも感じます。それにかつては必ず二本立てだった松竹映画。釣りバカシリーズだって入場料千円を貫いてますもんね。この映画が12月1日映画の日の公開日を選んだのもその意味があったのかもしれません。
普段映画館に来ない人たちが喜んでる姿を見ると映画ファンとしては嬉しいことですよね。俺は「今公開中の映画でオススメは?」とよく聞かれるので、慎重に選んでますけど、難しいものです。
『雨あがる』もよかったですね~~でも殺陣まで覚えてないです(汗)
蚊はともかく、ホタルは本物を使ってほしかったな~。
演技つけるの、難しいけど。
公式ホームページ、クリックするたび、美しい花や風景がだんだん見えなくなってしまうという、プチ新之丞気分が味わえます。
映画を観てきちんと「一分」を理解しました。
キムタク嫌いは最後まで直りませんでした。
「華麗なる一族」がどうなるのかまたちょっと不安です(苦笑
「もうひとつの一分」・・・感じましたよ~
彼の場合は感情移入させないように後日談としてだけでしたが、決闘や原因については何も語らずに黙って死んでいく姿。悪は悪なりに武士らしい潔い散り方をしたと思います。
鳥を逃がしてやったことで、加世への確執も全て解き放ってやった。徳平にもこの気持ちがよく伝わってきたのでしょうね。これを見ていなければ、「飯炊き女が・・」という彼の言葉も躊躇されて発せられなかったかもしれません。
子供たちにどう伝えるか。やはり新之丞の気持ちになって教えるしかないのかもしれません~
>やさい様
「2046」の撮影の遅れによる陰謀説。楽しませていただきました。なかなか信憑性のある話ですね~まぁ、在日云々の話は胡散臭いですけど・・・
>ぱたた様
おお!サプライズゲストの登場、良かったですね~なんだか羨ましい話ですね。
もしかすると山田時代劇の前2作をしのぐ勢いなんですか?興行成績の結果も楽しみになりますね。俺も周りの人には勧めてますよ~
「ありがどがんす」・・・「と」にも濁点をつけるとリアルに響いてくる言葉になりますね♪
10/2に鶴岡市で行われた試写では当初、山田監督だけ挨拶と招待状に書いてあったのですが、サプライズで木村拓哉さん、壇れいさん登場には本当に驚き!鶴岡で10m先に本物を見るとは思いませんでした。
公開後も平日にかかわらず地元映画館は混雑してます。特例の2館同事公開。
地方色がややあるかもしれませんが、切なくも揺るぎない夫婦愛が出ており、1人でも多く全国の方々に観て頂きたい作品です。
しぇば、読んでけぇでありがどがんす。(それでは、読んで頂いてありがとうございました。)
実際、2046に五年かかってますから・・・。
毎年、毎年”撮影再開”すると言っては取りやめ。
その間、キムタクサイドはスケジュールを
ずっと、開けなければいけなかったんですよ・・・。
世間一般に、キムタクってどう見えてるか
自分は分かりませんけど、あれで結構彼は古風な面を
持っていて律儀な人なんですよ。
だから辛抱強く5年も待ったんです。
結果は、正直者(真面目な奴)は馬鹿をみるでしたけど。
ちなみにネットでの執拗なまでのキムタクたたきは
在日の工作員によるものです・・・。
何年も何年もかけて日本人を洗脳するんです。
(もちろん、中には本当に嫌っている人もいます)
考えても見てください
荒削りな所があるかもしれませんが
美男子で色気もあり演技も出来る。
なかなか、いませんよ。
実際、彼に影響されたアジア圏の若者って多いんです。
どんだけ、彼が邪魔だったか・・・。
信じる信じないかは皆さんにお任せします
しかし、特定アジアの連中は狡猾ですよ。
つうか、日本人舐められすぎだろ!!
ちなみに、キムタクって邦画10年振りです。
ありえない!!
前宣伝やあらすじからタイトルの「武士の一分」は三村及び慎ましやかながらも暮らす三村家の「一分」だと思っていたのですが、坂東三津五郎演じた島田が三村との果し合いの後、果し合いの理由や相手を一言の申し開きせず切腹の道を選んだという後日談に、ここにももうひとつの「武士の一分」を見た思いがし、うーんと呻ってしまいました。島田は確かに「卑怯」でしたが、最後にこういう矜持の保ち方するところに島田を単なる悪役にならしめず、三村夫婦の禊と絆の結び直しあいにつながる流れに納得感を与えてくれるものになったような気がします。
つがいを失った白文鳥を逃がしてやり、再度加世を受け容れたところに、夫婦の再生を見ました。自分が知っていた加世は死んだ。その加世を離縁した自分ももう世に放たれた。ふたりして、生まれ変わったって。人って何度でもやり直すことが出来るんですね。
「自害」の子どもたちへの伝え方はむずかしいけど、この映画からは加世の新之丞へのどんなあなたでもいいから(目が見えなくてもいいから)生きていて欲しいというメッセージをこそ伝えたいですね。だって、ほんとうに家族や夫婦は、相手がただ、生きて、そこに居てくれるだけでいいって本心から思っているものですもの。
長くなりましたが、最後にひとつだけ。
壇れいさんのお尻のアップのカットについて。このシーンを入れるっていうのも、いい映画だなぁ~と思わせるシーンのひとつでしたよ
往年の市川雷蔵!!
美男子の侍といえばそうなりますよね。
座頭市のカツシン、ましてやたけしと一緒にしてもらってはこまりますよね(笑)
どこかで田村正和とを比べていた記事もありましたけど、キムタクならば将来は比較の対象になるかもしれません。だけど時代劇にはもう出ないかもしれないなぁ・・・
庄内ロケもほしかったところですけど、観客も盲目になった気分を味わうためなら丁度よかったかもしれません・・
木村拓哉主演の『武士の一分』を観てきました。
「虹の女神」で蒼井優が演じた生まれつき目が不自由なのではない、
後天的な盲目の武士を、木村拓哉が見事に演じておりました。
美術もカメラワークも、流石プロの仕事と感じ入りました。
ただ、達也的には、庄内の雄大な自然のロケーションも観たかった・・・。
欲張りですよね。木村拓哉を主演に起用した地点で、
京都のスタジオも、長期ロケもありえません。
しかし、それを補って余りある、山田×藤沢周平ワールドを
楽しませていただきました。
光と妻を失った後のキムタクは、往年の市川雷蔵の妖しささえ感じ゛られました。
檀れいも、凛としたたたずまいが素敵でしたし。
@ トラバさせてくださいね
俺はキムタクファンではないのですが、山田洋次ファンですから~(笑)
そうそう、最初は彼そのものの演技だったし、ちょっとやばいかな~と心配してたら、失明してからが良かったですね。序盤は敢えてそういう演出にしたのかな・・・
>更紗さま
あの襷はキムタクのアイデアだったとか?たしかそんなことを言ってたような。99%死ぬだろう決闘において、一縷の希望を表現していたとかのコメントも。
徳平さんはほんとに大きな存在でした。笹野さんも助演男優賞をとれるといいですね~
>ケント様
毎度どうもです。
クセモノの1人、桃井かおりお姉さま。
最初は遠目で渡辺えり子か?!とも感じたのですが、アップになってから彼女だと確認できました。
剣の達人よりも役者の達人が揃っていたってことですね。
キムタクはなかなか良かったですね。彼の時代劇はなかなかのものだと思いました。それから出演者がクセモノ・達人揃いで恐れ入りましたね。
あの文鳥のポスターの意味も分かりましたよ。
「夫婦愛」をハシバシに感じる素敵な作品でした。
決闘の場の襷が「妻の襷」なのも上手いですよね。
そして、何より中間・徳平の役割がよかったです。
演じた笹野さんには拍手です♪
いつもお世話になっております。毎回TBばかりで申し訳ございません。
kossyさんが5つ★をつけていて何だかとても嬉しいです。
派手さはなくとも、細やかな描写が心に迫る素晴らしい作品だったと思います。
拓哉くんの演技、最初はキムタクワールド全開でヒヤリとさせられましたが、最終的には物語をじっかりと自分のものにしてしまうあの力量。素晴らしいと思いました。
季節感を楽しむ日本人としてはこのこだわりを感じざるをえなかったです。どのような邦画でも季節を表現する効果音はあるのですが、ここまでこだわるのも珍しいかと思います。
俺も奥ゆかしい日本人ということで、控えめな評価にしておけばよかったかな~(汗)
>root様
ファンタジー映画ではホタルのCGが不可欠ですけど、最近観た映画と比べると控えめな数だったのが好印象だったんです。1匹だけリアルなホタルがいたため、本物じゃないかと思ってしまいました(汗)
コメントが多いのは、俺がものぐさだからでしょうか。皆様には大変感謝しております。
>よゆぽん様
武士といっても下級武士。人を斬ったことのある武士が少ないという真実を、普段から時代劇を見慣れていると理解できないところ。三部作通して、斬ることの難しさを表してましたよね~
笹野さんの助演男優賞候補というのも楽しみだし、桃井さんも可能性ありますよね。問題はこの映画が日アカ候補の資格があるかどうか・・・・でしょうか。
キムタク、どうかなぁと思ってましたが、まんずまんずでしたね。でも、武士には見えない・・・
笹野さん、桃井さんのキャラは(o^-')b グッ!でした。
壇れいさん、可愛すぎ。奥さんにほしいです(゜-゜;)ヾ(-_-;) オイオイ...
細かい所までよく見ておられると感心させていただきました。 しかし ホタルのCGに関しては私はなんだか安っぽさを感じました。遠景としてはよいのですが、障子に光が丸く写るシーンをみて、現実にあのようになるのかもしれませんが、安っぽく感じた次第でした。
ちなみにここはコメント多いですね。
私はたまに付いてもせいぜい一つか二つ、私の中身がない割に癖の強い(と思う)投稿ではコメントも付かないと思いますが、たまにこうしてコメントが多いサイトを覗かせていただきますと、ふとうらやましくなります。 ではまたお越し下さい。
TBありがとうございました~~
>ホタルのCGや落ち葉が舞う様子などは、室内セット
>だと感じさせないほどこだわりあるもの・・・
あ~~季節感を感じました~~。
しかし、★5つですか?
それって、すごいですね。
ワタシは、★4つ・・
檀れいさんふぁんなので、
謙虚に初々しく
温かくなる映画って、寒い冬に観るべき映画ですね!
映画館ではずっと鼻をすすっている女性がいたので、寒いのかな?と思っていたのですが、もしかするとずっと泣いていたのかもしれません・・・
食事の力って強い!
シンプルな食材だからこそ、味の記憶が残るのかもしれないけど、ちょっとした味付けで変わっちゃいますものね。
>カオリ様
なるほど・・・愛の力を一層感じられる描写ですよね。そこまでは考えなかったのか・・・ごく普通の出会いでしかなかったのか・・・
まぁ食事によって理解することといい、時間の積み重ねのほうが大切だったんでしょうね~
>apple様
やっぱり年配向けの作りになったんでしょうかね~
>「お前の飯がまた食べられるとは・・・。」というのが、「愛してる」とほとんど同義語の世界。
ううむ、そうだったんですね。
台詞を文章にしてみると、また思い出してきます!
目も見えるし、虫の音も聞えるし、健康体の自分がいかに恵まれた存在なんだろうと、この映画に出会えて良かったと思います。
室内劇のような緊迫した台詞のやりとりや、計算されたカメラアングルで、夫婦の間の感情を細やかに暖かく描いて、しみじみとした味わいがありました。
とくに、お茶を飲んだり、ご飯を食べたりする時の、細やかな心遣い。
猫舌だからとふーふーしたり、「今日はおかわりしないのね。」と気遣ったり・・・。(徳平が料理する時は大きい茶碗になっていたような?)
「お前の飯がまた食べられるとは・・・。」というのが、「愛してる」とほとんど同義語の世界ですね。
つがいの文鳥や加世のたすきなどの小物もよく効いてて、蚊や蝶や風の音や落ち葉といった小さくひそやかなものの描写とともに、ささやかな幸せの貴さを語っているようでした。
でも、子供の自殺が相次ぐこの頃、子供には「花よりもなお」のほうがおススメです!
「隠し剣鬼の爪」でも、武士と女中?が一緒になることすら難しかったので・・・どんないきさつだったのかなあと。
山形ロケ・・・そおですね。盲目の剣士のお話とあってか、室内での描写が多かったので・・・私はあまり気にしてません。
ちなみに、藤沢作品では「蝉しぐれ」が好きです。
命の大切さ、人を思いやる心、山田洋次監督の映画は本当に心がホッカホカになります。
一言も「愛している」とか言わなくても、どんなに妻を愛しているか、どんなに夫を愛しているかが、笑いの絶えない食卓から窺い知れる気がしました。
愛するものと心穏やかに暮らすこと・・それが三村にとって一番大切なことだったと思いました。
私の作った料理を果たして夫は分かるかしら・・などと考えてしまいました。25年間も食べ続けているんですもの、自信はちょっぴり(笑)
三村と加世と徳平・・ほんと、絶妙のアンサンブルでしたね~。キムタクの目力凄かったです。
画コンテですか。
そう言われると、カメラアングルの妙なこだわりにはそう感じさせるものがありました。
夫婦が左端に寄っているのに、徳平が奥ではあるけど真ん中にいたり・・・
庭から撮るところは斬新ではないけど、部屋の中を撮ってるところが不思議でした。
>kazupon様
釣りバカのレギュラーとなってます。
いつも序盤で流行だとか面白いウンチクを披露して、それが三國連太郎の心を動かすんです。
彼も脇役人生を歩んでいますが、この映画で再評価されること間違いなしですね。最近出演してる映画が多すぎです。
木村拓哉の盲目になる前の演技は彼そのものだったので、後半に向けて人が変わったように演技するその落差がすごかったです。
なぜだか、効果音や撮影など、裏方の力(ほんとは裏じゃないけど)を感じさせるところが良かったかな~
ないんですけど、徳平が運転手なんでしたっけ?
自分誰かに似てるなぁって思ってて、「建設」
って文字であっヒューザーの小嶋社長に似てる
かも?と思いました。
kossyさん高評価ですね!
個人的には人気の木村拓哉主演なので、そこをどう
裏切ってくれるのかな?と思ってましたけど
前作と同じくオーソドックスな映画だなぁと
思いました。こういうの最近あまり無いから
逆に新鮮ですよね。
殆んどアニメーションの演出ですよ、あれは。
もしかして山田洋次は、画コンテを描いてるんじゃないかなあとちょっと思いました。
日本の監督でコンテ使う人は殆んどいないですけど、これだけ計算された画をコンテなしで作ってるとしたら、逆に驚きです。
キムタク主演の不安感。公開直前の予告編カットで払拭されましたぁ!「目が見えないんだぞ」という声が裏返ってる台詞に思わず心が揺さぶられたほどでした。
樋口さんの切腹はビックリしました。
これが封建社会の現実なんだと再認識させられましたが、家族とふすま一枚ってのは・・・こんなものだったんでしょうねぇ~
切腹する人と家族がふすま一枚挟んでいるってのが強烈でした。
今の世の中、死の存在が薄れてる、というか蓋して隠されてしまってるよな気がします。
TBさせていただきました。
壇れいが・・・
まぁ、無難なキャスティングといったところ。
女優よりも、夫に尽くす健気さに感動したため全てがよく見えてしまったのかもしれません・・・
確かに見事な心理劇でした。
キムタクの鬼気迫る演技もよかったです。
私は壇れいがダメでしたー。
でも男性からみたらいい女なんでしょうねー。
007と時代劇の二本立てを堪能した人って、かなり多いんじゃないでしょうか。やっぱり映画の日っていいなぁ。
武士の一分に関しては、解釈を間違うと死ぬことを潔しとするとも取れるような気がして心配にもなるんですが、PG12にあたりにしたほうが良かったかもしれませんよね。キムタクファンのいじめられっ子小学生が観てしまうと・・・
>しんちゃん様
ううむ、壇れいの尻アップかぁ・・・目を凝らしてなかったかも・・・(涙)
役者すべてが良かったという意見に賛成。ベテランに混じっても堂々と演じたキムタクもすごいですよね。
役者さんすべてよかったのも珍しいなぁ(笑)
もちろん一番よかったのは「壇れい」の事後のお尻アップなんだけど(爆)
監督の意図がビンビン伝わってきました(爆)
007とは打って変わって、邦画しかも時代劇。
とても堪能できました。
武士の一分・・・プライドなのでしょうが、それで切腹だったり、仇討ち(復讐)だったり、ある意味では馬鹿げていることかもしれません。
>「死を選ぶのなら“一分”を理解してからにしろ!」
一票入れたいと思います(笑)
TVのCMもどんどん流れていますね~かくいうこの俺も「目が見えねぇんだぞ」という声が裏返るキムタクの予告編だけでウルウルしてしまった1人です。暇と金があればリピートするかもです・・・
>よしえさん様
「目を閉じると」などと書いてしまいましたが、実際に目を閉じたわけじゃありません(汗)あの蝉の声なんて、蜩→ミンミンゼミ→蜩と実際に夏の初めと終わりに鳴く蜩を上手く入れたもんだと感心させられました。
キムタクの演技は、目が見えるときには普通だったのに、失明してからが凄かったですね。いやはやビックリです。
>あむろ様
そうっかぁ~上司ではなく上士でしたか。なんの違和感もなく受け入れてしまいました。やっぱり俺って日本史が苦手なんだなぁ。
>アンナ様
キムタクファンならずとも、彼の演技は評価しちゃうと思います。
目が見えない演技を目を開けたまましなくてはならない難しさ。これを見事に克服しましたよね。
>sakurai様
元鶴岡市民でしたか。
鶴岡ロケは前二作でしっかり行われていたんだし、今回は大目にみなければいけないのかもしれません。セットにした理由も、音を大切にしたからだと思うのですが、その点では成功しています。その「山田組のこだわり」を肌で感じることができたような・・・そんな気さえいたしました。
山形県に関していえば、『スウィングガールズ』でもかなり盛り上がりましたが、ほんとに最近は多かったですね。新幹線のおかげなのでしょうか。
切腹に関しては意図がはっきりしませんが、子供が鑑賞するときには大人がちゃんと教えてあげなければ危険なのかもしれませんね・・・
嬉しいような、こそばゆいような。
どうも元鶴岡市民としては、自分のことを評価されてるような妙な気分になるのがこの3部作でございました。
なので、やはり鶴岡ロケがなかったのが不満かなあ。
私はあの閉塞感に違和感を感じました。盲目の世界だと言われればそうなのでしょうが、妙に狭さと広さがアンバランスだった。なんでだろう?
まあよく作ってくれたと。こうやって山田洋次作ってもらわなければ、鶴岡なんてほとんどマイナーもマイナーな一地方都市でこれからも行ったでしょうからね。
ちなみに本では切腹はないです。やたら腹を切らせたことがちょっと不満かな。
今回は徳平に持っていかれましたね。
まんずありがとがんした。
映画ブログの人の感想が実はすごく気になって。
失明してからは木村拓哉ではなく、三村新之丞として
見てました。こんな木村君見たことないので、感動しちゃった。
目の見えない動きが素晴らしかった。
派手さはないけど、後からじわじわくる作品だった。
島田の「じょうしに逆らうのか!」というセリフにビックリ。
「じょうし」って「上司」じゃなくて「上士」のことだったんですねw
あたしは先日試写会で観ました。
確かに目を閉じると感じる季節感とかありましたね!!
蛍もそうでした==!!
キムタク、最初はスマスマの余興っぽい雰囲気で(袴姿が微妙で・・・笑)どうかなと思ったんですけど、物語が進むにつれてだんだん良くなんていきましたね!!
顔つきが変わったっていうか・・・それだけ入り込んだんでしょうね!!
俺も「たそがれ」が一番かなぁ~でも、この「武士」と同じ位。
たしかにここにきて冒険しているような気もしますが、それでもちゃんとまとまっているところが山田監督ならでは。
顔に関しては、たかだか百数十年前の話ですから・・・
ただ、三部作で一番好きなのは「たそがれ~」かな。
三部作は最後まで普通の俳優さんを使ってくれればと願っていたのですが・・。
キム様は顔が華やか過ぎますよ~(笑)
この映画って、だめな人はだめみたいな・・・
キムタクに関して、俺は以前から好きなんです。さすがに『2046』ではたいしたことなかったけど、しっかり演技すればいいかなぁ~なんて・・・
私には撮影意図もCASTの選択もよくわからないまま見終わりました。
「たそがれ清衛兵」から下り坂を落ちている気がしますのは、私の感性ですけど、意図はわかるけれど、キャスト選択は私には感性が合わなかった作品でした。