子供は、何から何まで教えてあげなければいけません。
子供が自分勝手にやりたがることは、ぜんぶ危ないものです。
だから、ていねいに忍耐強くいろいろなものを教えて、
まともな大人になるようにしつけるのです。
子供の成長する過程をみると、それが心の成長する過程なのです。
大人になった私たちも、自分の心を育てるときは、
ゆっくりと忍耐強く、たんたんとやらなくてはいけないのです。
※ブッダの教え一日一和(今を生きる366の智慧)ヨリ
先般、部品の一つに不良のある商品をお得意さんにお送りしてしまったときに、
その方が、厳重に注意しなければ、ということで会社に出向いてこられたことがあった。
しかし、実際に会社に来てみると、社員の人びとが一心に仕事に打ち込んでる姿を見て、
憤慨もせず、かえって信用を深めて帰られた、という話を聞いた。
このことから私は、誠実かつ熱心に日々の仕事に力強く取り組むということが、
いかに大きな力を持っているかということを、つくづく感じさせられた。
そういう態度というものは、見る人の心に何物かを与えるばかりでなく、
仕事そのものの成果をより高める原動力にもなると思うのである。
※松下幸之助【一日一話】より