07:43 天女山登山口発
10:29 前三ツ頭 1:46
11:08 三ツ頭 0:39/2:53
12:14 権現岳山頂着 1:06/3:59
12:18 権現岳山頂発
12:27 滑落地点 滑落
12:33 トレースへ戻る
13:04 三ツ頭 0:46
13:43 前三ツ頭 0:39/1:25
15:25 天女山登山口 1:42/3:07
この日、久し振りに山梨県側から八ケ岳の南側から登って、反対の景色を見ようと思い天女山登山口から権現岳に登ることにする。
随分寒い朝で気温-3℃、車が凍っていて天女山登山口に行くまでに野辺山の畑は白く雪が積もっていて八ケ岳ビューラインは路面が凍結していた。
天女山登山口には先行者が2台駐車していて、こちらも支度をして出発する。
登山届を提出し、天の河原を過ぎて樹林帯に入っていくが2000mを越えた辺りから半透明に凍結した所が増えてきてトラロープが随所に張られていた。
ロープを頼りにしないと登れないようになってきたので6本アイゼンを装着する。
この日は八ケ岳の南斜面になるので雪はよく溶けているだろうと思って、12本爪アイゼンとピッケルを持たなかった。
このことが後で起きる滑落に至る一因になってしまうのだが。
テラテラした半透明に凍結した所は昨夜の雪で隠れたりしてるので慎重にアイゼンを利かして登らねばならなかった。
やがて樹林帯を抜けて前三ツ頭にに出ると先行していた単独行に追いつき、少し話しをして先に進む。
ダケカンバが目立つ植生の変わった樹林帯を抜けると観音平への分岐に出てそこからすぐに三ツ頭に着いた。
三つ頭からは稜線となり、目の前に権現岳や赤岳や中岳といった素晴らしい景観が青空に映えて広がっていた。
ここへ来るのは2度目だが、この景観を見たくてここへ来たようなものだ。
これから登る権現岳の頂きにかけての登山道がはっきり見てとれるので、一旦鞍部の樹林帯を抜けて進む。
この辺りは昨日の降雪と寒気で潅木にはえびの尻尾が張り付いていて真冬を思わすような面持ちだった。
やがて山頂手前の左へトラバースする急な所に来て、先行者のステップがあったので慎重に歩を進めて通過するが恐怖心が募る場所で、そこを通過すると山頂までは難無く登れ、12時過ぎに権現岳山頂に到着した。
先行者は前三つ頭で出合った人が言っていたが、来週北アルプスまで行くので訓練でキレットを越えるとのことで誰もいなかった。
山頂から見回すと晴れていた空にガスが出てきて、蓼科山方向が雪に見舞われているようで、やがてこちらにも来そうな気配だった。
下山するのに山頂直下のトラバースする所が気にかかっていたので休憩もとらず下山することにする。
やがてトラバースする場所に取り付くが上から見るとさらに恐怖心が募ってきたが、ストックを調整し覚悟を決めて谷側の右足から踏み出す。
次にストックで確保しながら山側の左足をステップに向けて移動するが、足にテンションがかからずにすうっと抜ける感じでそのまま身体が横仰向きにスピードを出して滑り始めた。
瞬間に滑落したと頭がよぎり、滑りながら最初に目の前に見えた潅木に掴まろうとするが手袋から枝が滑り抜け、次の潅木に運よく引っかかって身体が止まったのである。
まず助かったと思って、それ以上落ちないよう潅木に身体を確保して姿勢を保ちどこか痛みは無いかとチェックした。
幸い左太股の裏に痛みは走るもののどこも骨が折れた様子も無く、頭も打たなかった。
本当にラッキーだったと思い、その下には潅木はもう無く20m程下にハイマツ帯と岩陵があると後で確認出来たが、そこまで落ちていればただでは済まなかったように思うとぞっとした。
とにかく気持ちを落ち着かせて状況を見ると、滑落したのは5~6mほどで上の潅木に左手にはめていたストックが引っかかっていた。
滑落した感覚では10mほど落ちたのではと思ったがそれほどでもなかったことがスピードも出ずに良かったのだろう。
しかし、3mほど上がってストックを取に行く気力が失せてしまっていて、1本でも下れると思い姿勢を四つん這いになって確実にステップを刻みながら右側へと平行に移動しトレースのある所まで進んだ。
そこから滑落した場所も確認出来ないので太もも裏の痛みを誤魔化しながら三ツ頭へと下ることが出来て一安心した。
三ツ頭から滑落した辺りが見えたのでしばし眺めていたが、雪が舞ってきて寒いので樹林帯に入り、左足をカバーして歩くと良い右足が痛くなるのが判っていたので普通に下るようにするが、樹林帯の急な斜面は凍っているので、ここで転倒すると怪我は避けられないので
慎重にアイゼンの歯を利かせて下った。
。
前三ツ頭へ下っていくと単独行と3人のパーティーに出会ったが、滑落したことは伝えなかったので、もし権現岳まで行きトレースが崩れて潅木にストックがあるのを見れば滑落は一目瞭然なので、それは私で無事だったと言うべきだったと後になって思った。
前三ツ頭でやっと落ち着くことが出来、カップ麺を食べて滑落原因をあれこれ考えた。
前三ツ頭からトラロープが張ってある所を過ぎると氷化した所も無くなってきたのでアイゼンを外して下る。
その辺りから駐車している天女山の登山口まで随分時間が掛かったような感覚になり、早く着かないかとそればかり思っていた。
そうこうする内、やっと天の河原に出たが気温も下がってきて冷たい風が吹きぬけてきたが痛みを我慢しながらやっとのことで登山口に下り着いた。
滑落原因を振り返れば、まずアイゼンやピッケルなどの装備が出来ていなかったのと、あの場所では登りのステップを無視して距離も5mほどなので四つん這いになって確実にステップを刻んで通過すべきであったと思う。
今後に向けてこの経験を肝に銘じて活かせなければならないと思うのと、何といっても無事に帰れたことが何よりだった。
10:29 前三ツ頭 1:46
11:08 三ツ頭 0:39/2:53
12:14 権現岳山頂着 1:06/3:59
12:18 権現岳山頂発
12:27 滑落地点 滑落
12:33 トレースへ戻る
13:04 三ツ頭 0:46
13:43 前三ツ頭 0:39/1:25
15:25 天女山登山口 1:42/3:07
この日、久し振りに山梨県側から八ケ岳の南側から登って、反対の景色を見ようと思い天女山登山口から権現岳に登ることにする。
随分寒い朝で気温-3℃、車が凍っていて天女山登山口に行くまでに野辺山の畑は白く雪が積もっていて八ケ岳ビューラインは路面が凍結していた。
天女山登山口には先行者が2台駐車していて、こちらも支度をして出発する。
登山届を提出し、天の河原を過ぎて樹林帯に入っていくが2000mを越えた辺りから半透明に凍結した所が増えてきてトラロープが随所に張られていた。
ロープを頼りにしないと登れないようになってきたので6本アイゼンを装着する。
この日は八ケ岳の南斜面になるので雪はよく溶けているだろうと思って、12本爪アイゼンとピッケルを持たなかった。
このことが後で起きる滑落に至る一因になってしまうのだが。
テラテラした半透明に凍結した所は昨夜の雪で隠れたりしてるので慎重にアイゼンを利かして登らねばならなかった。
やがて樹林帯を抜けて前三ツ頭にに出ると先行していた単独行に追いつき、少し話しをして先に進む。
ダケカンバが目立つ植生の変わった樹林帯を抜けると観音平への分岐に出てそこからすぐに三ツ頭に着いた。
三つ頭からは稜線となり、目の前に権現岳や赤岳や中岳といった素晴らしい景観が青空に映えて広がっていた。
ここへ来るのは2度目だが、この景観を見たくてここへ来たようなものだ。
これから登る権現岳の頂きにかけての登山道がはっきり見てとれるので、一旦鞍部の樹林帯を抜けて進む。
この辺りは昨日の降雪と寒気で潅木にはえびの尻尾が張り付いていて真冬を思わすような面持ちだった。
やがて山頂手前の左へトラバースする急な所に来て、先行者のステップがあったので慎重に歩を進めて通過するが恐怖心が募る場所で、そこを通過すると山頂までは難無く登れ、12時過ぎに権現岳山頂に到着した。
先行者は前三つ頭で出合った人が言っていたが、来週北アルプスまで行くので訓練でキレットを越えるとのことで誰もいなかった。
山頂から見回すと晴れていた空にガスが出てきて、蓼科山方向が雪に見舞われているようで、やがてこちらにも来そうな気配だった。
下山するのに山頂直下のトラバースする所が気にかかっていたので休憩もとらず下山することにする。
やがてトラバースする場所に取り付くが上から見るとさらに恐怖心が募ってきたが、ストックを調整し覚悟を決めて谷側の右足から踏み出す。
次にストックで確保しながら山側の左足をステップに向けて移動するが、足にテンションがかからずにすうっと抜ける感じでそのまま身体が横仰向きにスピードを出して滑り始めた。
瞬間に滑落したと頭がよぎり、滑りながら最初に目の前に見えた潅木に掴まろうとするが手袋から枝が滑り抜け、次の潅木に運よく引っかかって身体が止まったのである。
まず助かったと思って、それ以上落ちないよう潅木に身体を確保して姿勢を保ちどこか痛みは無いかとチェックした。
幸い左太股の裏に痛みは走るもののどこも骨が折れた様子も無く、頭も打たなかった。
本当にラッキーだったと思い、その下には潅木はもう無く20m程下にハイマツ帯と岩陵があると後で確認出来たが、そこまで落ちていればただでは済まなかったように思うとぞっとした。
とにかく気持ちを落ち着かせて状況を見ると、滑落したのは5~6mほどで上の潅木に左手にはめていたストックが引っかかっていた。
滑落した感覚では10mほど落ちたのではと思ったがそれほどでもなかったことがスピードも出ずに良かったのだろう。
しかし、3mほど上がってストックを取に行く気力が失せてしまっていて、1本でも下れると思い姿勢を四つん這いになって確実にステップを刻みながら右側へと平行に移動しトレースのある所まで進んだ。
そこから滑落した場所も確認出来ないので太もも裏の痛みを誤魔化しながら三ツ頭へと下ることが出来て一安心した。
三ツ頭から滑落した辺りが見えたのでしばし眺めていたが、雪が舞ってきて寒いので樹林帯に入り、左足をカバーして歩くと良い右足が痛くなるのが判っていたので普通に下るようにするが、樹林帯の急な斜面は凍っているので、ここで転倒すると怪我は避けられないので
慎重にアイゼンの歯を利かせて下った。
。
前三ツ頭へ下っていくと単独行と3人のパーティーに出会ったが、滑落したことは伝えなかったので、もし権現岳まで行きトレースが崩れて潅木にストックがあるのを見れば滑落は一目瞭然なので、それは私で無事だったと言うべきだったと後になって思った。
前三ツ頭でやっと落ち着くことが出来、カップ麺を食べて滑落原因をあれこれ考えた。
前三ツ頭からトラロープが張ってある所を過ぎると氷化した所も無くなってきたのでアイゼンを外して下る。
その辺りから駐車している天女山の登山口まで随分時間が掛かったような感覚になり、早く着かないかとそればかり思っていた。
そうこうする内、やっと天の河原に出たが気温も下がってきて冷たい風が吹きぬけてきたが痛みを我慢しながらやっとのことで登山口に下り着いた。
滑落原因を振り返れば、まずアイゼンやピッケルなどの装備が出来ていなかったのと、あの場所では登りのステップを無視して距離も5mほどなので四つん這いになって確実にステップを刻んで通過すべきであったと思う。
今後に向けてこの経験を肝に銘じて活かせなければならないと思うのと、何といっても無事に帰れたことが何よりだった。
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