■ ■■■■■ ■ 日刊 こならの森 ■ ■■■■■ ■

* * * *  *  * * * *
東武佐野線沿線CITY-GUIDE 〔カテゴリーからお入り下さい〕

こならの森136号

2008-05-11 | 101号~200号
       ■こならの森136号■1999.8発行

表紙 「高速夜景」

C・o・n・t・e・n・t・s

■こならの森9月号■

3pとしこの巻頭詩「とうもろこし」
4p-9p JCトーク・松永安優美さん
10pヤンバルお店紹介『 いおり』
11p 茂呂居さん夫妻 誕生しました
12-16p 伊香保
18-19p インタビュー/影澤
20-21p 協賛店・MAP
22p 辛口映画評「催眠」
23p 書評・絵本紹介
24-25p クイズ/タウン情報
26-29p インフォメーション98
30p こならの森から

■■■■■■

【本文抜粋記事】

ドライブガイド
伊香保

[ぐるっと散策、榛名山・伊香保温泉石段街]

 赤城山、榛名山というのは日光の男体山よりも近くにあり、身近な存在であると思われてきたので、今回のちょっと旅の企画に選んでみました。しかし、佐野から桐生までは国道50号が整備されてきたので早く行けますが、問題は『その先』です。先月号で紹介したように近年、テーマーパークや記念館、アート館、公園が軒並み、赤城や榛名山を囲むようにできたこともあって、渋滞が激しくなっています。
 また佐野市から向かうには、高速道路の利用もできず、かえって今では(高速道路を使って行く)男体山より時間がかかっているようです。
 しかし榛名、伊香保だけではなく周辺の観光スポットをいくつか回ると絶好の日帰りコースとなります。下手をすると一日では回り切れないほど。トリックアート館、ガラス美術館なども道すがらにあり利用しやすいコースかも知れません。

●上毛三山(妙義山・榛名山・赤城山)
 上毛三山のひとつ榛名山は榛名富士と榛名湖の回りを外輪山がめぐる二重式火山。大正初期までは、蒸気の噴き出す、スチームバス状の湯治場があり、旅館も4つほどあって、たいそうにぎわっていたという。また、多くの風穴があり中は冷蔵庫のような涼しさ。

●沼の原から木道のある散策道
(関東ふれあいの道)をゆく
 時間があれば榛名湖付近から温泉街までのハイキングをおすすめする。
 もう盛りを過ぎてしまっていたがニッコウキスゲの花が群落している。その先には榛名富士がそびえ立つ。梅雨明け後にもかかわらず、穏やかな気候汗もあまりかかず、ゆったりと回りの景色を楽しめる絶好の遊歩道となっている。また、このルートは関東ふれあいの道ともなっている。標高も最高で1200メートルと初心者向。《歩行時間3時間10分》

[昔なつかしい、独特な雰囲気]

●伊香保温泉・石段街
 長さ300メートル、360段。温泉街の中央にある石段には、与謝野晶子の詩が刻まれている。 一歩足を踏みだすと、どこか違った世界に迷い込んだような雰囲気が漂ってくる。昔なつかしい商店があったり、手作りのガラスショップなど雰囲気づくりに余念がない。温泉客のほかに付近を散策する観光客の姿も見かける。

●伊香保温泉
 温泉という言葉はなんとなくゆったりとくつろぐ場所というイメージだが、この街はまさしくその言葉のとおりである。
 温泉そのものは、2000年前に榛名山の二ッ岳が爆発したことにより湧出したといわれる。温泉街は400年前に作られた。江戸時代には三国街道の裏往還として賑わい、関所も置かれた。露天風呂も多くある。
《硫酸塩泉・温度45~66度、源泉6カ所》

●伊香保露天風呂●
 伊香保町伊香保甲湯元581-1
湯船の横に小さな脱衣所があるだけの素朴なもの。入浴料400円。

●文人たちの心のふるさと
 群馬の三大温泉。永井荷風、徳富蘆花などの文人たちが訪れ作品を残している。
・徳富蘆花
 明治の文豪。代表作の「不如帰(ホトトギス)」は伊香保で執筆され、その舞台となった伊香保温泉の名を全国に広めた。記念館は蘆花終焉の家で遺品などが展示されている。蘆花公園には、胸像、詩碑などがある。
・竹久夢二
 美人画で一世を風靡した画家。大正8年より伊香保を訪れ、数多くの作品をのこした。記念館にはその作品群が展示されている。

●万葉歌碑
 万葉集東歌の中に伊香保を詠んだ歌が九首あり、その歌碑が町内に点在する。また、水沢観音の裏手には、万葉植物130種を植えた植物園もある。


●竹久夢二伊香保記念館


 梅雨明けから本当に猛暑の連続。雨も降らず、夕立もない。編集室の西側には大きな窓があるので、西日のきつさはすごいが、榎の大木があるために多少はしのぎやすい。梅雨のときには、うっとうしく思えた木々だったが、今では清涼感いっぱいで見ているだけで暑さも和らぐようだ。
 夕刻、辺りの色が消え、葉っぱの輪郭の先に空が見える。そして日中とは違ったシルエットが展開する。
 樹木なんてあってあたり前、『自然』なんかじゃない。十代のころは、そんな考えがあたり前だったが、今はまた違った感覚で自然の変化を楽しめるようになった。暑いときも寒いときもまたいい。
 田舎で生まれて田舎で育って、今また田舎暮らしをしている。
 若いころは、都会暮らしにあこがれた。すべてがあった、あるいはすべてがあるだろうと思えたので、そこに向かったのだが、時代はもう都会ではない。
 よくあるたとえに、『北関東の田舎出身の〇〇氏は、………』というのがある。どういう人だろうと、想像を踏まえて次を読み進んでいくと、必ず『いなかっぺ』。最大に形容できても『東京ぼんた』のイメージだ。
 昔、四国へ行ったときに、地元の人から「ここは僻地だろ」といわれたことを思い出す。その後、四国にはたくさんの『橋』が架けられているが、それは反動であったのだろうか。
 広辞苑によると『僻地』とは自分の住む土地の謙譲語であるという。田舎生まれの私はその時、こう答えていた。「日本に僻地なんてありませんよ」


最新の画像もっと見る

コメントを投稿