Ali'i Drive Breeze

The Big Island
ハワイ島で体験した思い出を写真とともに綴る旅日記

キアヴェ・キッチンのピザとシャイなウエイトレス。

2009年03月23日 | ボルケーノ地区

キラウエア・イキでの感動のトレッキングを終え、
宿泊しているロッジでシャワーを浴びると気分もサッパリ。
時刻は12時50分。
さすがにお腹も空いてきました。
でも、外は霧雨が降っています。
あまり遠出はしたくないなと思い、
同じヴォルケーノ・ビレッジ内にあるキアヴェ・キッチン(Kiawe kitchen)
ランチを食べることにしました。

ところが、移動する車の中で・・・、
キアヴェ・キッチンは、
ぼくたちが以前訪れた時にも営業していたお店なのに、
その時は無かったと妻が言い出しました。
「あったよ。」
「いいえ、ありませんでした!」
「いや、あったよ。だって・・・」

ぼくがいくら説明しても、聞き入れません。
どっちでもいい話なのですが、
思い込みの激しい妻は、頑なに「なかった!」と言い張ります。
ただ、これ以上言い争ったところで何の益にもならないので、
ぼくが折れることに。
「そうだね、ぼくの勘違いかもね。」
すると妻は、ぼくにこう言いました。
「あ~ヤダ。自分だけ大人ぶっちゃって!」
「・・・??」
何年連れ添っても、女心はわかりませ~ん。



とにもかくにも、
ヴォルケーノ・ストアの隣のキアヴェ・キッチンへ。
釜焼きピザが美味しいというイタリアンのお店です。
お昼時で混んではいましたが、すぐに席に座ることが出来ました。
雰囲気のある感じのいいお店です。

注文をとりに来たのは、可愛い赤毛の店員さんでした。
コーヒーを2つ、ピザ・マルゲリータとグリーン・サラダをひとつずつ注文。
「ピザとサラダはふたりでシェアしたいんだけど、構わない?」
そう訊くと、
「もちろん。」と明るい返事。
注文を通した後、フォーク&ナイフとナプキン、
取り分け用の小皿を運んできた彼女は、ぼくがカメラを持っていることに気づいて、
「料理を運んで来たときに、おふたりの写真を撮ってあげましょうか?」と、
遠慮がちに言ってくれました。
せっかくなので、お願いすることにしました。

釜でピザが焼きあがるまで暫しの我慢。
しかし、空腹のあまり不機嫌な表情の妻。

 

カメラを向けても、ニコリともしません。
会話もなく、早くピザを持って来てと念じていると・・・

先程の店員さんが、
美味しそうな匂いのする焼き立てのピザを運んできてくれました。
彼女は皿の置きかたも丁寧で、
アメリカ人にしては細やかな心配りもしてくれました。
そしてお願いした通り、写真を撮ってもらうことに。



ぼくたち二人を撮ってもらった後、
せっかくなので「妻と一緒に、あなたも写していい?」と聞くと、
こころよく応じてくれました。



いい記念の写真が撮れたとお礼を言うと、
一瞬何か別のことを言いかけたようにも見えたのですが、
「ごゆっくり。」と言い置いて、バーカウンターへと戻っていきました。

焼きたてのピザは、生地がサクサクとしていて、
トロッとしたモッツァレラチーズとトマトの濃い味が絶妙です。
一口食べたとたん満面の笑みになった妻。
「美味しいね。」
「うん。やっぱり焼きたてだからね。」
「このトマト味好き。」

ふたりの会話も弾みます。
「こんな美味しいお店なら、前回も来ればよかったね。」
「・・・???」
ここに来る車中の会話など一切無かったかのような妻の一言。
「そうだね。」引きつった笑みで答えるぼく。
それでも、10インチのピザをペロリと平らげてしまいました。

食事も終わり、コーヒーを飲みながら寛いでいると、
お皿を下げに赤毛の彼女がテーブルにやって来ました。
「ありがとう。とても、美味しかったです。」
ぼくが言うと、
彼女は意を決したように「ドウイタシマシテ。」と日本語で答えました。
「えっ!日本語が話せるの?」驚いて訊くと、
「学校デ日本語ヲ、勉強シテイマス。3年目ニナリマス。」とゆっくりと答えます。
「そうなんだ。」
「ワタシハ、shy・・・恥ズカシガリノ性格ナノデ、
 日本語デ、ナカナカ話セナカッタデス。」

顔を赤くしながら懸命に話す彼女。
ぼくが(拙いながらも)英語でしゃべっているのを見て、
自分も勇気を出して日本語を喋ってみようと思ったのだそうです。

だから、写真を撮ったあと何か言いたそうなそぶりだったんだと納得。
妻が、「大丈夫。ちゃんと分かるよ。」といい、
ぼくも、「じょうずに話せてるよ。」
そう言うと、彼女は嬉しそうに笑います。
「モット、ウマク喋ラレルヨウニナリタイデス。デモ、日本語ムズカシーデス。」
きちんと『ラ抜き』じゃない日本語で喋る彼女に感心。
そういえば、日本人だって日本語を正しく使っていないしなぁ、などと思いつつ、
「YES!日本人にも、日本語難しいです。」と、真顔で答えると、
彼女は大爆笑!
そのつもりはなかったのですが、ジョークと受け取られたようでした。

アメリカ人でも、シャイになることがあるんだなぁと、意外でした。
テーブルの上に代金とチップ、
そして『日本語の勉強を続けてね!』と書いたメモを残してお店をあとにしました。


ちなみにキアヴェ(Kiawe)とは
1820年代にハワイに持ち込まれたマメ科の植物メスキートの一種だそうです。
メスキートはバーベキューやスモーク料理の香り付けとして利用されるようですね。

                               Mahalo a nui loa !



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