Ali'i Drive Breeze

The Big Island
ハワイ島で体験した思い出を写真とともに綴る旅日記

ハワイ島旅行2019 8/31 ヒロ大神宮へ参拝 

2022年06月06日 | ヒロ地区


2019年8月31日

本日最初の目的地は、ヒロ大神宮。
なぜ神社に向かうかといえば、妻が会社の上司からあるものを買って来て欲しいと頼まれたからだ。
(察しの良い方は数年前のブームでお分かりかと思いますが・・・。)

日本出発前のこと。
課長「ハワイ島に行くんだって?」
妻「はい。約10年ぶりです。課長みたいに年何回もというわけにはいきませんけど。」
課長「いやいや。私は向こうに友達がいるからね。」
妻「今回は、課長がいつも話してたヒロシーサイドホテルに泊まるんですよ。」
課長「そうかぁ。あそこは本当にいいよ。」
妻「ええ。楽しみにしてます。」
課長「ところで、ヒロに泊まるなら頼みたいことがあるんだけど。」
妻「え?なんですか?」
課長「実は、私というより私の妻からの頼みなんだが、お願いできるかな?」
と、言われ頼まれたのが、『ヒロ大神宮の御朱印帳』

かくして、Jeepに乗り込みホテルを出発!
ヒロ・シーサイドホテルから大神宮までは、車で8分ほど。
だが、飲み物を何も持たずに出かけたことにすぐに気づいた。
「飲み物どうする?無いと辛いかも。」と妻。
たしかに大神宮を訪れた後の今日1日の予定を考えると、車内に飲み物は確保しておきたいところ。
「そうだね。ミネラルウォーターくらい買っておきたいなぁ。どこかにコンビニとかあるかな?」

ヒロ大神宮に向かう前にお店を探して寄ることにした。
幸いなことに、大神宮に向かうルート上の11号線<Hawai'i Belt Rd>からウエスト・プアイナコ・ストリート<West Puainako St.>へ右折する角にKTAスーパーストアーズがあった。
ラッキーとばかりに駐車場に車を入れた。

午前9時
KTAスーパーストアーズ-プアイナコ<KTA Super Stores-Puainako>

「ダウンタウンのKTAより、大きいかも。」
日本のス―パーとは違う珍しい日用品の数々が棚に並び、
それを見て回るだけでも、なぜか心が弾む。
かといって、のんびり買い物をしている場合ではない。
冷蔵ショーケースに陳列されている数多のドリンク類にも心惹かれ悩んでいると、
「どれにするの?早く決めて!」と、妻にせかされ、
2リットルサイズのミネラルウォーターとスポーツドリンクを購入。
すぐさま車に戻った。

駐車場からすぐにウエスト・プアイナコ・ストリート<West Puainako St.>へ出て、
走ることわずか3分ほどでヒロ大神宮が左手に見えてきた。

ヒロ大神宮<Hilo Daijingu>
ハワイ島の総鎮守。創建は明治31年(1898)と、かなり古くからある神社。

日系移民にとっては心の拠り所だ。

午前9時25分
ヒロ大神宮に到着。

境内には人影がなく、本殿の扉は開放されていた。
手水で手を洗い口をすすぎ、参拝することに。
境内は静謐だが、空気感はやはり日本のそれとは違うように感じた。
それでも、ハワイ島滞在2日目の朝にして神社にお参りしているなんて、なんだか不思議な気がする。
しかも、本殿内に長椅子が並べられているあたりが、なんだか教会っぽい。
などと思いつつ祭壇前でお賽銭を入れ、二礼二拍手一礼。
ハワイ島滞在中の安全を祈願して、暫し本殿内を見学した。

さて、ここでの目的は、ご朱印帳を購入すること。
「いつも売り切れで買えないから、もしあったら買ってきて欲しい」と、
妻は上司からお金まで手渡されていた。
それゆえ、ここに来ざるを得なかったわけだが、
おかげで訪れるきっかけが出来て、むしろ良かったと思えた。

本殿内でしばし感慨にふけった後、左側にある社務所へ移動。
入口の横に、手書きのメモが貼ってあったのだが、宮司さんがいるのか不在なのか良く分からない。
とりあえず、入り口は開いていたので中へと足を踏み入れた。
お守りや破魔矢などの品々が並べて置いてあるが、社務所内に人の気配がない。

それでも、頼まれたご朱印帳を見つけると、「あるよ。よかった。」と安堵する妻。
それは、ヒロから見えるハワイ島の風景を浮世絵風にデザインした、とても綺麗な表紙のご朱印帳だった。
「これ、かわいい!」
目的の品を見つけたはいいが、買いたいのに人がいない。
ドアが開いている以上、奥の部屋にでもいるのだろうと思い、大きい声で呼びかけてみる。

だが、反応はなく、静まり返ったまま時間だけが過ぎていく。
あまりに不用心な状況に、「もってっちゃう?」と、冗談にも罰当たりなことを妻が口にする。
自慢ではないが、ぼくの声はよく通る方なので、大抵の場合は反応があるのものなのだが、
2度呼びかけても、返事がない。
待っていることに痺れを切らした妻が、代わりに思い切って高い声で訪うと、
ようやく奥から「はぁい、どうぞ!」と、返事があった。

ほどなく、白袴の腰ひもを締めながら、宮司さんが物憂げに出ていらした。
おそらく、早朝のお務めを終えられ、仮眠を取られていたのだろう。
土曜日の早朝から訪う観光客など滅多にいないことだろうし、
申し訳なく思いつつ、
「あのう、・・・なんて言うんだっけ、ごしゅ・・いん・・・?」と、
いきなり言いよどむ妻。
それを聞いて、「御朱印ですか?」と、宮司さん。
すかさず「では、こちらに記入していただいて・・・」と、一枚の用紙とボールペンを手渡された。
言われるがまま、その用紙に名前や住所などを記入していく妻。
さらに、ご朱印に書く名前をハワイにちなんだものから選ぶよう言われた。
例題というか、サンプル名が書いてある表を見ながら、
妻は「わたし、どれにしようかな?」と迷い始めた。
しばし悩んだ末に、「これにします。」と決めたのはいいが、
ここで私は何かが違っていることに気づいた。

「それって、課長に頼まれたんじゃないの?」
「あ、そうか。課長の名前を書かなきゃダメか。」
すると、宮司さんの表情が曇り、眉間にしわが寄った。
やや堅い声で、
「ご本人が来られなければ、ご朱印はお渡しできませんよ。」と一言。
どうやら、ブームのご朱印(当時)をネットで転売している不届きなケースがあったようで、
そのことに関しての注意書きも、本殿内や社務所に貼ってあった。
ご朱印に興味はなくとも、その意味くらいは知っていたので、
「もちろん、そうですよねぇ。(分かってますよ。)」と、大きくうなずく私。

隣で妻は、「じゃ、どうしよう?どうしたらいい?」と、困惑。
「いやいや、違うでしょ。ご朱印じゃなくて、ご朱印帳だけが欲しいんでしょ?」
私がそう言うと、
「そう、そう。ご朱印帳を買って来て欲しいんだった。」
途端に宮司さんの顔が和らいだ。
そして、早く言ってよと言わんばかりに、
「あ、御朱印帳ですね。それだったら、こちらになります。」と、
さっと取り出してくれた。
ようやく課長のリクエストに応えられ、安堵したのは妻。



『御朱印帳を買う』たったこれだけのことに、なぜか手間がかかってしまう私たち。

あやうく誤解し、誤解されかけたところだったが、
頼まれたの品をなんとか購入できたところで、車へと戻り、つぎなる目的地へと向かうことにした。
時刻は、午前10時前。
虹は見られるだろうか?

<後日談>
日本に戻り、妻は課長に御朱印帳を手渡した。
奥様にはいたく喜んでいただけたらしく、
後日、課長から奥様手作りのハワイアンキルトのポーチをお礼に頂いた。
妻は、今も化粧ポーチとして大事に使っている。




Mahalo, Mahalo、Mahalo!





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