原題:ARGO(G)
2012年・アメリカ(120分)
製作:ジョージ・クルーニー、ベン・アフレック、グラント・ヘスロブ
監督:ベン・アフレック
脚本: クリス・テリオ
出演:ベン・アフレック、アラン・アーキン、ブライアン・クランストン
ジョン・グッドマン、ケリー・ビシェ、カイル・チャンドラー
ロリー・コクレイン、クリストファー・デナム、テイト・ドノヴァン
クレア・デュヴァル、ヴィクター・ガーバー、ジェリコ・イヴァネク
リチャード・カインド、スクート・マクネイリー、クリス・メッシーナ
マイケル・パークス、テイラー・シーリング ほか
鑑賞日:2012年10月26日 (川崎)
結果は分かっているのに、このハラハラ、ドキドキ感!!
今年だからこそ、リアルに受け止めた緊迫感。
<ストーリー>
1979年11月4日、テヘラン。
イラン革命が激しさを増し、過激派グループがアメリカ大使館を占拠し、
52人もの人質を取るという事件が起きた。
混乱する大使館内からアメリカ人6名が逃げ出し、
カナダ大使の自宅に匿われる。
すぐに解決するとみられていた事件は長期化。
このままでは、
6名が過激派に見つけ出され生命の危険にさらされるのは時間の問題となった。
どうやって、助け出すか。
救出作戦のエキスパートであるCIAエージェントのトニー・メンデスは、
混乱するテヘランから6名を救出する作戦を立案するが、
それは誰もが耳を疑う作戦だった。
だが、他に手がない政府は、前代未聞の作戦にGOサインを出す。
メンデスは、自らの命をかけて6名を救出すべくテヘランへと向かった。
オープニングのワーナーブラザースのロゴが、
1979年当時のものを使ってると分かった瞬間、作品の出来の良さを確信!!
ベン・アフレック、お見事!
自身のホームタウンを舞台にした前作『ザ・タウン』に続いて、
今度の監督&主演作は実話をベースにした緊迫のドラマ。
実際に起きた出来事だから、結末は分かっている。
どうなるかは知っている。
それなのに、それなのに!
クライマックスが近づくにつれ、
(どうなるんだ?どうなってしまうのだ?本当に大丈夫なのか?)と、
高まる緊張感&高まる心拍数。
まさに“息詰まる展開”。
この実話をドキュメンタリー・タッチで大真面目に描く方法もあったと思うけど、
エンターテインメント性も加味してスリリングな作品に仕上げているところがいい。
この秋、「お見逃しなく!」な、1本。
ところで、
混乱するテヘラン市内の様子や緊張感漲る空気が、
とても30年前の出来事とは思えないほど、ぐっと身近に感じられた。
もちろんそれは、ベン・アフレック監督の手腕でもあるのだが、
このリアルな緊迫感は、映画とは関係ないところにも要因があった。
大使館につめかけた群衆。
アジテートしながら行進する群衆。
自動車を取り囲み車体を叩きながら怒号を浴びせる群衆。
スクリーンに映し出されるそれらのシーンが、
今年の夏以降、たびたび報道で目にしたお隣の国の光景と重なって見えてしまうのだ。
(あの状況で日本車に乗っていた人は、車内でこんな恐怖を感じていたのか!)と、
まるで実体験しているかのようにリアルに感じられ、緊張感が倍増した。
実話だという面白さ:★★★★★★★★★★★★
ハラハラ、ドキドキ感:★★★★★★★★★★★★★★★
ナイスなキャスティング度:★★★★★★★★★★★
ベン・アフレックの才能度:★★★★★★★★★★★★★★
だから、イランでは映画が撮り辛い?度:★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
鑑賞後の総合評価:
余談:
メンデスを演じたB・アフレックが、『復活の日』('80)の草刈正雄そっくりに見えたのは、気のせいか?
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