耐震改修前回投稿分です。
遅くなりましたが、続きを投稿いたします。
予算の調整もあり、全ての耐震改修を行うのではなく、部分的に、日頃頻繁に利用する居室、
二階の直下、荷重がもろにかかっている部分をシェルター化する、リミットコア耐震改修を施工いたしました。
今回の耐震改修では補助金は受けることが出来ませんでした。
役所の検査、補助金を受ける場合は、建築士が耐震設計し、設計図通りの施工をしないと補助金をおろすことはできません。
部分的に補強しても(申請図面通りでない改修)補助金対象外なんです。
役所による中間検査、完了検査(目視、写真書類提出)がありますので巨大地震に耐えうる(倒壊しない)設計された施工が必要となります。
例えばですが、補助金を受ける工事で契約をいたしました過去にあった案件では、
工事の解体途中で、白蟻による蟻害をもろに受けていた柱と土台がありました。(解体してみないと判別しにくい部分)
殆どフランスパン状態の柱でした。(幸い梁まではいたっていない)
もう一軒は雨水(屋根からの雨漏れ)による腐食で柱がボロボロ、土台もボロボロでした。(もちろんシロアリの被害がありました。)
この2件の事案で補助金を受ける工事を継続する場合、
床を剥ぎ、天井を落とし、土台、柱、梁を点検しなければいけません。
必要に応じて改修部分が増えていくこともあります。
もちろん施主様と予算についてのお打合せをいたしますが。
リフォームとは違い、構造体をむき出しにして補強、改修をしていく工事なので、何がおこるかわかりません。
が、補助金申請をしているので、部分的にでも「できません。」では補助金はおりません。
予算が変動することもありますが、図面通り耐震化していくしかありません。
究極のところ予算次第ですね。
いろいろお打合せを重ねた結果、今回は補助金を受けないリミットコア耐震工事(シェルター化)を施工いたします。
補助金の話を一番にされるお客様の多くは、補助金内での改修を望まれます。
繰り返しになりますが、補助金はあくまで補助金ですので、全体の工事費の何割かを負担する程度です。
久留米市建築指導課にて、耐震診断募集要項がありますので、そちらで「耐震診断一次」をご検討ください。
意外と安価で福岡県より派遣された建築士が伺い耐震診断いたします。
現在お住いの住宅が地震に強いか弱いかを診断してもらえます。
耐震化工事はその後の施主様の判断ですので、通常は再度ごり押しで訪問することはありません。
さて、山川追分の物件です。
写真
今回は二階の直下に頻繁に利用する居室(居間)がありました。(通常そうなっていることが多いですが)
耐震設計を行いましたが、判定結果は、「倒壊する」でした。
二階の積載荷重が非常に重い、そして、荷物もたくさん詰め込んである状況でした。
その過積載状態の荷重を均等に一階の柱と壁で受けているのならいいのですが、居間と仏間の間にある一本の柱で全て受けている状態で、
しかも柱は欄間で切り欠かれ、しかも細い。二階の直下に柱、壁がないのはやはり不安定ですね。
十分に二階の積載荷重を受けるだけの柱としての役目を担っていない状態でした。
荷重がかかっている兆候は欄間下の襖に現れていました。襖が滑らず動かない、外れない。
めり込んでいる。(ふすまが壁の役をになっているのか!?)
また、基礎はブロック造で鉄筋なし、中は空洞でした。
二階の荷重を受けていた柱下部の基礎は下がっており、ほぞで差し込まれた鴨居は柱のほうに下がり、
敷居に至っては差し込まれた敷居が外れていました。
いろいろと柱周りで不具合が起こっているようでした。
(解体してみないと見えない部分が多いですが。)
台風も頻繁に発生してきているので、早急に補強工事を始めなくては。
工事着工
写真
まずはリビングの床を剥ぐため、リビングにある全ての家具を移動します。
移動するために、まず、仏間の畳張りを床(フローリング)に張替えます。
つづく
遅くなりましたが、続きを投稿いたします。
予算の調整もあり、全ての耐震改修を行うのではなく、部分的に、日頃頻繁に利用する居室、
二階の直下、荷重がもろにかかっている部分をシェルター化する、リミットコア耐震改修を施工いたしました。
今回の耐震改修では補助金は受けることが出来ませんでした。
役所の検査、補助金を受ける場合は、建築士が耐震設計し、設計図通りの施工をしないと補助金をおろすことはできません。
部分的に補強しても(申請図面通りでない改修)補助金対象外なんです。
役所による中間検査、完了検査(目視、写真書類提出)がありますので巨大地震に耐えうる(倒壊しない)設計された施工が必要となります。
例えばですが、補助金を受ける工事で契約をいたしました過去にあった案件では、
工事の解体途中で、白蟻による蟻害をもろに受けていた柱と土台がありました。(解体してみないと判別しにくい部分)
殆どフランスパン状態の柱でした。(幸い梁まではいたっていない)
もう一軒は雨水(屋根からの雨漏れ)による腐食で柱がボロボロ、土台もボロボロでした。(もちろんシロアリの被害がありました。)
この2件の事案で補助金を受ける工事を継続する場合、
床を剥ぎ、天井を落とし、土台、柱、梁を点検しなければいけません。
必要に応じて改修部分が増えていくこともあります。
もちろん施主様と予算についてのお打合せをいたしますが。
リフォームとは違い、構造体をむき出しにして補強、改修をしていく工事なので、何がおこるかわかりません。
が、補助金申請をしているので、部分的にでも「できません。」では補助金はおりません。
予算が変動することもありますが、図面通り耐震化していくしかありません。
究極のところ予算次第ですね。
いろいろお打合せを重ねた結果、今回は補助金を受けないリミットコア耐震工事(シェルター化)を施工いたします。
補助金の話を一番にされるお客様の多くは、補助金内での改修を望まれます。
繰り返しになりますが、補助金はあくまで補助金ですので、全体の工事費の何割かを負担する程度です。
久留米市建築指導課にて、耐震診断募集要項がありますので、そちらで「耐震診断一次」をご検討ください。
意外と安価で福岡県より派遣された建築士が伺い耐震診断いたします。
現在お住いの住宅が地震に強いか弱いかを診断してもらえます。
耐震化工事はその後の施主様の判断ですので、通常は再度ごり押しで訪問することはありません。
さて、山川追分の物件です。
写真
今回は二階の直下に頻繁に利用する居室(居間)がありました。(通常そうなっていることが多いですが)
耐震設計を行いましたが、判定結果は、「倒壊する」でした。
二階の積載荷重が非常に重い、そして、荷物もたくさん詰め込んである状況でした。
その過積載状態の荷重を均等に一階の柱と壁で受けているのならいいのですが、居間と仏間の間にある一本の柱で全て受けている状態で、
しかも柱は欄間で切り欠かれ、しかも細い。二階の直下に柱、壁がないのはやはり不安定ですね。
十分に二階の積載荷重を受けるだけの柱としての役目を担っていない状態でした。
荷重がかかっている兆候は欄間下の襖に現れていました。襖が滑らず動かない、外れない。
めり込んでいる。(ふすまが壁の役をになっているのか!?)
また、基礎はブロック造で鉄筋なし、中は空洞でした。
二階の荷重を受けていた柱下部の基礎は下がっており、ほぞで差し込まれた鴨居は柱のほうに下がり、
敷居に至っては差し込まれた敷居が外れていました。
いろいろと柱周りで不具合が起こっているようでした。
(解体してみないと見えない部分が多いですが。)
台風も頻繁に発生してきているので、早急に補強工事を始めなくては。
工事着工
写真
まずはリビングの床を剥ぐため、リビングにある全ての家具を移動します。
移動するために、まず、仏間の畳張りを床(フローリング)に張替えます。
つづく