人は、体の不調を訴えることができますが、建物にはできません。
人は、勤めていれば、定期検診などあります、体調が悪いと感じた時はお医者さんに診てもらうことだってできます。
しかし、建物は表現することが声に出すことができません。
ですので、気付いた時には末期的症状なのです。
建築して、30年から50年経過というとくに病院にかかることすら許してもらえなかった高齢な建築物が近年増加しています。(たまたま何事もなく現在に至った建物)
その中には、
住んでいてもメンテナンスにはほとんどお金をかけてきていないかた。
すでに住んでいない。(入居者がわからない)
入居者を探している。
解体するのもお金がかかる・・・。
では、だれか住む人を探して入居してもらう。
でもカンタンには入居者は決まらない。
で、入居者が入るまでの対策は、水道管をとめる。
電気メーターを取り外す。
くらいでしょうか。
水の流れは止めると淀みます。
昔の配管は鉄管です。錆につながります。
・・・悪循環ですね。
住んでいない理由は様々ですが、ほとんどの自宅を建てられたお客様がメンテナンスをあまり
重要とは考えておられません。
最近のお客様が言われるのは、
「次の世代が住まない。だからメンテナンスにあまりお金をかけることは考えてない。
リフォームするなら自分たちが生活する範囲だけ
今の家の処分をどうするか、体が動くうちに考えておかないといけない。
水道や電気、もそうですが、屋根も雨漏れをしないと点検なんかしたことない。
最後に退職して収入もなく年金のことを考えるとお金はあまり使えない・・・。」
というものでした。
昔のじいちゃん達は自分で家の管理、メンテナンスをしていたものです。
「自分の家のことは自分でというDIY精神」
最近の人は親の背中を見ていないのか、ほとんどしません。
とくに超高齢化してきています。できません。
でも依頼するとお金がかかる…。
最近DIYされている方は若い方が多いようです。
でも隣近所の家のこともDIYでするかというと、自分の家の中のことだけ。
そういうのが多い気がします。
ボランティア精神はあまり感じられません。
なんだか大変な世の中になったなぁ。と感じています。
先日の寒波襲来で、動脈硬化(建物でいえば水道管ですね)をおこした建築物が
一斉に破裂してしまいました。
血管破裂です。水道やさんはてんてこ舞。
管材は品切れ続出。
先週は修繕に追われました。
やはりどこの状況も同じで、
水道管が鉄管で腐食、ボイラーの銅管が破裂というものでした。
この現場の水道管は鉄管でしたが、なんと、40年前には普通に使われていたガス管でした。
昔は永久に崩れないと思われていたらしい。恐ろしい。現在は使用できません。
(最近の鉄管は中にビニル管が入っているので安心です。)
というより、未だに水道管がガス管でしてある建物があるなんて・・・