またひとつ終わってしまいました。毎週木曜日に楽しみにしていたドラマ「大奥 第一章」なんか1クールじゃもったいない作品だったのになぁ~と思っています。フジテレビは月9以外は結構いいドラマ作っていると思います。年末になると番組改変期に差し掛かり、毎週の楽しみも、ひとつ、またひとつと減ってゆきます。
 ところで、お芝居を含めて自分は何でドラマが好きなのかということを自分なりに考えてみました。少しでも放送に携わってみると、放送で視聴者に何を伝えるかということで悩むことがあります。今日の放送では少し誇張した表現になっちゃったなぁ。とか、時にはでたらめだったり間違いだったり・・・。そんな中、ドラマには正しいものはないというのが僕の考えです。だって、誰かがストーリーを考えて、誰かが台詞を考えて、映像や音声にして伝えるわけですから。これぞフィクションの世界です。
 先日までやっていた大河ドラマ「新撰組!」の最初のほうの回で、江戸で近藤や土方と坂本竜馬が偶然出会うシーンがあり、新撰組に詳しいマニアの人たちには「そんなこと絶対にありえない」と言われていたそうですが、それも、よりお話を面白くするための演出だと考えればドラマなら許せてしまうのです。これがニュースやドキュメンタリーだったらこうは行きません。実際にあったことや起こったことを忠実に視聴者に伝えなければいけないのです。特にドキュメンタリーは大変だと思います。だって、目の前にカメラがある時点で、それは真実ではなくなってしまう可能性だってあるのです。誰だって、テレビカメラが目の前にあれば自分を少しでも綺麗に見せようとかかっこよく見せようとか思ってしまうように、被写体になった時点で、カメラを意識して真実が消え去ってしまう可能性だってあるのです。
 その点ドラマも演劇も「作り話」が前提になっているわけで、仮にそれがノンフィクションであっても、より感動できる演出なら、事実を多少大げさに語ってもいい世界だと思うからです。
 先日「血液型による人格の違い」などを報道したことに対して放送倫理・番組向上機構が格放送局に指導があったことをこのブログに記しました。またNHKの元職員がNHK時代に番組制作費を詐取していたというニュースを聞いて、メディアを司る者たちのモラルの低下が気になります。そんな中一番楽しめるTV番組は「ドラマ」なんじゃないか?そう思ってならないのです。

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