映画「そこのみにて光り輝く」
2014年作品
原作 佐藤泰志
監督 呉美保
特典映像に引き続き、本編を鑑賞しました。
すでに、少し前にレンタルで一度観ていますが、
今回、じっくり観てみようと、DVDを購入して視聴しました。
※ネタバレ・・・あります。
貧しいながらも、、ささやかな幸せの中に輝きを見出す
名もなき人々の愛と性の物語。
全編暗く重い空気感で流れていきますが、
不思議とそんなに心地悪くありませんでした。
呉監督は、男女の性をしっかり描きたかったと仰っていました。
そこのところも素晴らしかったです。
美しい性と、ゆがんだ性とが切ないほどに体現されてました。
綾野さん扮する達夫は、千夏という女性に出会い、恋に落ちるんですけど、
達夫の千夏を追う目に、私までドキドキしちゃいました(笑)
メイクも整髪料も使わずスッピンで撮影されたそうですが、
美しいですね~
2人で、海辺を歩き、、泳ぎに向かうシーン。。
ああん、、もうッ、
辛いけど、、でもでも海でのこんなシーンも素敵でした(涙)
私が一番好きな綾野さんの横顔、
本篇では、こちら。
千夏との愛を確かめ合った翌日、
千夏を見送るときに見せた達夫の幸せそうな横顔。
愛に溢れていますね。。
千夏のゆがんだ性に対し、相手に怒りをぶつけますが、傷を負ってしまって切ないです。
もう一つの関係性として、千夏の弟拓兒(菅田将暉さん)との友情があります。
純粋がゆえに、、この世を上手く生き抜けない弱い部分があるのですが、
そんな彼を、達夫は家族として愛し始めるのです。
達夫と姉の千夏を嬉しそうに見つめる拓兒
菅田くん可愛いですね~
彼は最初から最後まで、輝いていました☆
達夫と拓兒が、切ない思いをそれぞれに抱きながらも、
別れの前の最後に一緒に煙草を吸うシーンは、、胸を打ちます(涙)
この作品、、登場人物みんなやるせない、切ない思いの中で生きてます。
その思いを、達夫が受け止め、再生していく過程を、
ただ静かに、でも力強く描いています。
小さな光を見つけた瞬間の達夫がいます。
愛を知って、、守るべきものを見つけた時、
人はもっと優しく、そしてもっと強くなれる。
そんなことを、、静かに感じることができる作品でした。
綾野さん
最初はほんとにやさぐれ感いっぱいのヨレた達夫だったんですけど(笑)
千夏と出会って、満面の笑顔を浮かべたり、すっごく幸せそうな達夫を生きていらっしゃいました。
前に見た時よりも、もっと深く心の奥に感じるものがありました。
きっと、何度も観返してみたくなると思います。
皆さまがいい映画だと評価されているのが、わかったような気がしました。
長く、つらつらとスミマセン。。
最後まで読んで下さった方がいらっしゃいましたら
ありがとうございました。