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続強子の部屋

思いつくまま、気の向くまま、書いています。

三日とろろと円谷幸吉さん

2021-01-03 17:00:37 | 辛い

夫の実家仙台では三日にとろろをいただきます。

自然薯をすり下ろし大きな山椒の木のすりこぎで

擂ります。義父、義兄、夫が交代で擂ります。

義母、私はネギを刻み、海苔をもみます。

味噌味の出汁で薄めて、ふわふわのとろろ汁の

できあがりです。

小ぶりのどんぶりにご飯を盛り真ん中に少しくぼみを

付けて、ほぐした塩引き(鮭)を入れます。

そしてとろろをかけて刻みネギ、もみ海苔をかけて

できあがりです。美味して沢山食べてしまいます。

東京では大和芋で作りました。息子たちは吃驚するほど

食べました。

今は三日とろろというのが冷凍で売っているので、それを

使います厚切りの辛口鮭は友人が送ってくれます。

それで少し仙台の味に近づきます。

大きな山椒のすりこぎは、義父が我が家に来るとき

持ってきてくれました。山椒のすりこぎは身体に良いとか。

大きなすりこぎにあうすり鉢がなくて、眠ったままです。

義父母、義兄、嫂、我が夫も、もうあの世へ旅立ちました。

賑やかなとろろ作りが懐かしいです。

 

三日とろろと言えば、円谷幸吉さんの、遺書で

父上様 母上様 三日とろろ美味しゅうございました。

干し柿、もちも美味しゅうございました。

ご両親と親族に宛てた物だそうです。

机の引き出しの裏にテープで貼ってあったそうで

すぐには見つからなかったとか。

松下茂典さんの 円谷幸吉 命の手紙 を読み涙が

止まりませんでした。

円谷家でも我が家のように三日とろろを作るとき

賑やかだったのでしょう。

三日とろろをいただくと円谷幸吉さんを思います。

今年の東京オリンピック、空の彼方で気を揉んで

いらっしゃるでしょう。

 

檀の実が好きな忙しないメジロ、なんだかお芋みたいです。

シジュウカラの後ろ姿、この葉蘭の中にアオスジアゲハの蛹が眠っています。

まさか感づかれたのではと心配になります。