ゆらぎつつゆく

添島揺之歌集。ツイッター感覚で毎日つぶやきます。色調主義とコラボ。

雪降れば冬ごもりせる草も木も春に知られぬ花ぞ咲きける

2018-02-22 03:05:48 | 古今抜粋

雪降れば冬ごもりせる草も木も春に知られぬ花ぞ咲きける    紀貫之


冬の歌を入れたいと思い、これを出してみた。

雪を花と見るような歌はたくさんあるが、これはかなりよい。

春に知られぬ花というところに、あわい春の夢を見ている。

厳しい冬の中に、雪がかえって春の夢を見させてくれる。

人生で時に味わう厳しいことも、すべてはよきことなのだと、彼は知ったのだろう。


降る雪にとほきおもひでおぼえつついはぬ心の春の夢かな    揺之






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