
先日、「みちのく自転車道(乙字ケ滝)」を走った時に工事中の箇所があり、自転車道から平行して走る一般道に降りて走行いたしました。そのとき、ふと見上げた堤防の上に『阿武隈川』の大きな表示板が見えました。
その文字の下にはさらに“Abukumagawa Riv.”と記載されていました。“アブクマガワ カワ”?直訳するから変な感じを受けるのかもしれませんが、“Abukuma Riv.”でもいいような気がするではありませんか。
無知だと言われれば、まったくその通りです。ですが、世間には同じような疑問をもたれる方もおいでになるようで、ネットで調べてみると数ある回答のなかに、次のように回答されているものがありました。
著作権なんていう細かいことは言いっこなしです。『質問』に対する『回答』と言う形の文章ですからそのままの形で掲載いたしました。
『表 題: 日本の川の英語名での表記について
氏 名: 大町利勝
所 属: 社団法人 国際建設技術協会
日本の河川名を英語名で表記する際の一定の法則は定められていません。
これは建設省などの正式な見解ではないのですが、その川を英語名で表記する際に「語韻」を意識して表記するようです。
例えばご質問にあるように、多摩川は「多摩」の川というわけではなく、多摩川という川の名前を表記しているわけで、英語名にしたときに「Tamagawa River」と表記しますが、これは「タマリバー」と呼ぶより「タマガワリバー」の方が語韻が良いと判断されたからだと思います。
したがいまして、英語名にした際に、「River」を付けて呼んでみて語韻が変な場合は「~gawa(又はkawa) River」で特に変にならない場合が「~River」で別けられることになると思います。
ただ冒頭にも述べた通りに、決まった法則があるわけではないので、これに反する表記も見られることも考えられます。
そのため、「Arakawa River」は「Ara River」と表記して「アラリバー」としてしまうと語韻があまりよろしくないという観点から「Arakawa River」と表記されていると思います。 江戸川の場合も、Edoという短い語韻なのに「Edo River」と表記するのは、英語名を付ける際に、その担当の方の主観から語韻が良いと思ったからそうなったのではないかと思います。
余談ですが、大川という川があった場合には「O River」となってしまい、ゼロリバーと読んでしまう可能性も否定できません。そういった間違えずに読めることも考慮していることもあると思います。実際の河川名の表記も「Okawa River」となっていると思います。』
他には、河川に縁のあるところで『橋』などにも、それに似たような英語表記がされているようです。
<2007.12.6追記>
この問題についてさらに調べるうちに『はてな通信』というサイトの回答に次のように記載されていました。著作権なんていう細かいことは言いっこなしです。『質問』に対する『回答』と言う形の文章ですから、直接この問題に関係の無いところ以外はそのままの形で掲載いたしました。
『日本国内での地名のアルファベット表記には特に決まりがありません。
日本語の本来の表記でいえば、「日本橋」は「Nihon bashi」という表記が正しくて 「Nihon-bashi Bridge」は間違いです。英語の表記として考えても同様で「Nihon-bashi」が正しい表記です。実際にそのような表記になっている道路標識もあります。
また 「橋」などの意味をもつ文字を重ねず「Nihon Bridge」と書いている標識もあります。日本語のアルファベット表記としては間違いですが 英語としては間違いではありません。
日本語のローマ字表記として見た場合は「富士山」の表記は当然「Fuji san」が正しく「Mt.Fuji」は正しくありません。英語表記として見た場合は「Fuji-san」または「Mt.Fuji」が正しい表記と言えます。英語の地図を見ると「富士山」は必ずしも「Mt.Fuji」となっているわけではなく 「Mt.Fujisan」や「Mt.Fuji-yama」と表記しているものもあります。
現実的には「日本橋」は「日本」+「橋」として捉えられることは少なく「日本橋」という一つの固有名詞化しています。このような地名については「Nihonbashi」のように一つの単語として扱うのが正しいとも考えられます。
同様に「白山」、「槍ヶ岳」のような地名を「Mt.Haku」、「Mt.Yari」としては実際の地名を表わしているとは言えない面もあります。
結局、
○ 固有名詞化しているものは「橋」「山」などを含めて固有名詞として扱う。
○ そうでないものは、発音をそのままアルファベットで表記し、別単語で 「bashi」、「yama」などを付記する。
というのが正しい日本語のアルファベット表記です。
おまけとして、
○ 「hashi」、「bashi」、「san」、「yama」などは外国人にはなじみがなく何を表わしているかわかりにくいので「bridge」、「Mt.」などの意味を表わす語を併記することもある。
ということになります。
この質問の趣旨からは若干外れますが、道路標識で「前橋市」などとある下に「Maebashi City」と書いてある場合がありますが、英語として見た場合これは間違いです。英語では「City」は行政主体を示すものであって地名ではないからです。「California City」のように地名そのものに「City」が入っている場合がありますが、これは日本語でいえば地名に「市」や「村」という字が入っているのと同じことで、例外となります。』
この回答がどこからのものなのかは不明なのですが、前の回答と同じく『表記に決まりは無い・・・』というところだけは一致しているようです。そして日本道路公団での「設計要領」からという回答がこちらです。
『 (1) 一般事項
(2) 地名の表示方法
都道府県名、市町村名、丁名の例
静岡県:Shizuoka Pref. 福岡市:Fukuoka City 本郷三丁目:Hongo 3-chome
(3)施設名称等の表示方法
i)普通名詞については、英語により表記する。
○○県庁:PREF.OFFICE 日比谷公園:Hibiya Park 横浜港:Yokohama Port 千代田橋:Chiyoda Bridge
「なお、上記の例のうち、橋名を表わすものは、橋そのものを表わす場合にはBridgeを表示するが、町名として用いられる場合にはBridgeを表示しない。
千代田橋3丁目 Chiyodabashi 3-chome
また、公園等の名称のうち、慣用上固有名詞の一部として切り離せないものについては、下記の例によるものとする。
偕楽園 Kairakuen Park 東照宮 Toushogu Shrine 」
ii) 川、山、湖等の名称の~川、~山、~湖などの部分は 固有名詞の一部として切り離せないものであるので、下記の例による。
木曽川 Kisogawa Riv. 荒川 Arakawa Riv. 碓氷峠 Usui Pass 芦ノ湖 Lake Ashinoko 立山 Mt.Tateyama 東大寺 Todaiji Temple 松本城 Matsumotojo Castle 木曽川橋 Kisogawabashi Bridge
ただし 上記の例によらない表記方法が定着していると認められているものについては、この限りではない。
富士山 Mt.Fuji 琵琶湖 Lake Biwa 』
というのはかなり納得できそうでもあります。このように関係団体等でそれぞれに基準を設けているのが実情なのかもしれません。まあ、直接人命にかかわるような事柄ではありませんので、厳密にする必要はどこにもないのでしょうけれど・・・。
なるほど「発音してみてどうなのか」というところまでは考えてもいませんでした。いろいろと悩んだ末の標記だったんですね。
自転車というものがあって本当に良かったですよね。
でも誰も気にしないこんな事、、、そんな好奇心を持つ大人は偉いと思います! いつまでも疑問を持ち、好奇心でそれを解決する大人でいたいですね。
『福山』て名字を 『Lucky River』
って言わないのと同じかな??
いや・・・なんか違うかも・・・(-_-;ゞ笑