
(2008.7.5 栃木県『道の駅東山道伊王野』の巨大水車)
頭上の太陽はますますその熱波を地上に降り注ぎ、汗が全身から噴き出します。走っているときは汗が発散されて感じないのですが、止まったとたんに顔や腕や足を汗が伝います。
それでも県境までの道はところどころ木陰があったりして、その間を抜けるときはヒンヤリして最高です。

11時33分、県境にさしかかると栃木方面からのライダーさんがありました。彼はわたしと反対のコースを何処まで行くのでしょうか。



県境には栃木側に「追分の明神」という祠がありました。ここにも義経伝説があるのだそうです。

11時37分、いよいよ栃木県那須町への進入宣言です。
道路は県境追分の明神からずっと下りです。それもタダの下りと訳が違います。なにが違うかって、決して坂が急な訳ではありません。違っているのはその下る距離なのです。もう何キロ下ったでしょうか。いえ、下ることは一向に構わないのですが、問題は帰りです。今度はこの距離をずっと登らなくてはならないっていうことなんです。

カンカン照りになってしまい、道ばたのこんな光景にふと頭からこの滝を被ってみたいような衝動にかられたりします。



蓑沢というところなのでしょうか、集落の真ん中を小川が流れ、各家にはそれぞれ橋を渡って行くようになっています。そんな橋の一つ、苔むしてなおかつ羊歯類が生い茂った郷愁を誘うようなその風情から、この小川にはきっと沢ガニなんかがいるんだろうななんて勝手に思いました。

さらに少し進むと栃木県那須町伊王野にさしかかったあたり、立派な長屋門にふと目を惹かれて戻りました。ホラ、なにか由緒ありげな佇まいではありませんか。旧家・豪農・名主・庄屋様・・・そんな感じを受けました。



やはり「名主兼問屋職」とあります。そして『三森(みもり)家住宅は、現在でも住宅として使用されておりますので、見学される際はその旨ご承知ください』とありました。

そして道路沿いには次々とこのような立派な門構えのお宅が現れるのです。なにやら伊王野とはスゴイ歴史を感じさせるところのようです。

12時22分、伊王野の中心街へ到着すると、その一画に「那須町指定 天然記念物 温泉神社境内の杉並木」とかかれた立派な神社がありました。



ここからは国道294号線を白河方面に戻る予定ですが、その前に“手書きナビ”に載っている『道の駅 東山道伊王野』で小休止しようと思いました。

お腹は空いていないのですが、兎に角この殺人的な暑さには参ってしまいます。ここで水分補給と、なにやら名物らしい『そばソフトクリーム』をいただくことにしました。火照った体に冷たい『そばソフトクリーム』がとりわけおいしく感じられました。一段落して敷地内の施設を覗いて行くことにしました。


敷地内には伊王野秋祭りに使用される山車の展示館や蕎麦うち体験が出来る施設がありましたが、とりわけわたしの目を惹いたのが、直径10mもあろうかというようなそば粉を挽くための大きな水車でした。この水車で挽いたそばを戴いて行こうかなと思ったのですが、今ひとつお腹が空いていないのと、今度ぜひ“ワイフ君”を連れて来たときの楽しみにと残しておくことにしました。そして12時51分、国道294号線に乗り出しました。

県境からあんなに下ってきてしまったのですから、登りは覚悟していましたが、国道294号線は勾配がきつくなくてとてもいい道路でした。これからも戻りは絶対この道路ですね。ギンギンの太陽に炙られながら午後1時31分、県境に到着。


ここには栃木県側と福島県側にそれぞれ明神様が置かれています。これは栃木県側の境の明神です。


こちら側が福島県側の境の明神です。そして栃木と福島側の言い分がそれぞれ真っ向から対立していて、どちらかが「玉津島明神(女神)」で、もう一方が「住吉明神(男神)」であるようなのですが、どちらも自分の側が「玉津島明神」であるということになっているそうです。神様の困惑している顔が見えるようでした。

時間は午後1時43分。ここから真っ直ぐ帰るのが順当だとは思いますが、本日はここから付加価値をつけてしまいます。ここから左に折れて白坂駅方面へと向かいます。

しばらく進むと交差点に『アウシュヴィッツ平和博物館』の案内板がありました。本日の付加価値とはこれのことなのです。先日三番目の娘が学校の授業で見てきたようなことを言っていたのです。

牧草地の小高い丘の上に列車の貨車が2両置かれています。アウシュヴィッツへの移送に使用した貨車なのでしょうか。これはたいしたものだと思いました。博物館にはアウシュヴィッツの展示室とアンネ・フランクの資料を展示してある二つの建物があり、先ほどの貨車にはその当時の戦争や迫害を体験した子ども達の絵が展示してありました。(貨車はJRのものでした)
本当に人間はどんな愚かしいことも出来てしまう動物なのでしょうか。アンネ・フランクの「なぜ人間は仲良く暮らせないのだろうか・・・」という言葉が胸につきささります。
ビデオを見たり、資料をみたりしている間に気持ちもどんどん辛くなってきて、時間もどんどん過ぎていきました。

午後3時3分、白河南湖公園に到着。

湖畔をぐるっと回って、汗で失った塩分を補充すべく湖畔亭の『そばだんご』を食べました。しょうゆダレの塩っけがたまりませんでした。さあ、ラストスパートです!・・・と言ってもここからあと70キロあるんです。着くのはおそらく6時半ごろになるかもしれないなあ・・・。

乙字ケ滝に到着。するとGIANTのMTBに乗ったお父さんと自転車談義になってしまいました。と、午後5時のチャイムがどこからともなく流れてきました。そこでMTBのお父さんとお別れして帰りを急ぎます。

帰りのみちのく自転車道は日没との勝負。みちのく自転車道終点の小和滝橋を過ぎ、午後6時33分帰宅途中で異様な赤みを帯びた太陽が沈もうとしています。前後のライトを点灯してほどなく無事帰宅することが出来ました。
本日の走行距離188.59 走行時間7:36 平均速度24.8 最高速度52.7
本日の走行もベストペダリングを探しての旅だったのですが、ライディングフォームとペダリングの間には密接な関係があるようで、最後まで足の痛みは全く発生せず、ただ距離を走ったが故の疲れが感じられる程度でした。これにはまったく驚きました。この件に関しては別の機会にご報告いたいたいと思います。
頭上の太陽はますますその熱波を地上に降り注ぎ、汗が全身から噴き出します。走っているときは汗が発散されて感じないのですが、止まったとたんに顔や腕や足を汗が伝います。
それでも県境までの道はところどころ木陰があったりして、その間を抜けるときはヒンヤリして最高です。

11時33分、県境にさしかかると栃木方面からのライダーさんがありました。彼はわたしと反対のコースを何処まで行くのでしょうか。



県境には栃木側に「追分の明神」という祠がありました。ここにも義経伝説があるのだそうです。

11時37分、いよいよ栃木県那須町への進入宣言です。
道路は県境追分の明神からずっと下りです。それもタダの下りと訳が違います。なにが違うかって、決して坂が急な訳ではありません。違っているのはその下る距離なのです。もう何キロ下ったでしょうか。いえ、下ることは一向に構わないのですが、問題は帰りです。今度はこの距離をずっと登らなくてはならないっていうことなんです。

カンカン照りになってしまい、道ばたのこんな光景にふと頭からこの滝を被ってみたいような衝動にかられたりします。



蓑沢というところなのでしょうか、集落の真ん中を小川が流れ、各家にはそれぞれ橋を渡って行くようになっています。そんな橋の一つ、苔むしてなおかつ羊歯類が生い茂った郷愁を誘うようなその風情から、この小川にはきっと沢ガニなんかがいるんだろうななんて勝手に思いました。

さらに少し進むと栃木県那須町伊王野にさしかかったあたり、立派な長屋門にふと目を惹かれて戻りました。ホラ、なにか由緒ありげな佇まいではありませんか。旧家・豪農・名主・庄屋様・・・そんな感じを受けました。



やはり「名主兼問屋職」とあります。そして『三森(みもり)家住宅は、現在でも住宅として使用されておりますので、見学される際はその旨ご承知ください』とありました。

そして道路沿いには次々とこのような立派な門構えのお宅が現れるのです。なにやら伊王野とはスゴイ歴史を感じさせるところのようです。

12時22分、伊王野の中心街へ到着すると、その一画に「那須町指定 天然記念物 温泉神社境内の杉並木」とかかれた立派な神社がありました。



ここからは国道294号線を白河方面に戻る予定ですが、その前に“手書きナビ”に載っている『道の駅 東山道伊王野』で小休止しようと思いました。

お腹は空いていないのですが、兎に角この殺人的な暑さには参ってしまいます。ここで水分補給と、なにやら名物らしい『そばソフトクリーム』をいただくことにしました。火照った体に冷たい『そばソフトクリーム』がとりわけおいしく感じられました。一段落して敷地内の施設を覗いて行くことにしました。


敷地内には伊王野秋祭りに使用される山車の展示館や蕎麦うち体験が出来る施設がありましたが、とりわけわたしの目を惹いたのが、直径10mもあろうかというようなそば粉を挽くための大きな水車でした。この水車で挽いたそばを戴いて行こうかなと思ったのですが、今ひとつお腹が空いていないのと、今度ぜひ“ワイフ君”を連れて来たときの楽しみにと残しておくことにしました。そして12時51分、国道294号線に乗り出しました。

県境からあんなに下ってきてしまったのですから、登りは覚悟していましたが、国道294号線は勾配がきつくなくてとてもいい道路でした。これからも戻りは絶対この道路ですね。ギンギンの太陽に炙られながら午後1時31分、県境に到着。


ここには栃木県側と福島県側にそれぞれ明神様が置かれています。これは栃木県側の境の明神です。


こちら側が福島県側の境の明神です。そして栃木と福島側の言い分がそれぞれ真っ向から対立していて、どちらかが「玉津島明神(女神)」で、もう一方が「住吉明神(男神)」であるようなのですが、どちらも自分の側が「玉津島明神」であるということになっているそうです。神様の困惑している顔が見えるようでした。

時間は午後1時43分。ここから真っ直ぐ帰るのが順当だとは思いますが、本日はここから付加価値をつけてしまいます。ここから左に折れて白坂駅方面へと向かいます。

しばらく進むと交差点に『アウシュヴィッツ平和博物館』の案内板がありました。本日の付加価値とはこれのことなのです。先日三番目の娘が学校の授業で見てきたようなことを言っていたのです。

牧草地の小高い丘の上に列車の貨車が2両置かれています。アウシュヴィッツへの移送に使用した貨車なのでしょうか。これはたいしたものだと思いました。博物館にはアウシュヴィッツの展示室とアンネ・フランクの資料を展示してある二つの建物があり、先ほどの貨車にはその当時の戦争や迫害を体験した子ども達の絵が展示してありました。(貨車はJRのものでした)
本当に人間はどんな愚かしいことも出来てしまう動物なのでしょうか。アンネ・フランクの「なぜ人間は仲良く暮らせないのだろうか・・・」という言葉が胸につきささります。
ビデオを見たり、資料をみたりしている間に気持ちもどんどん辛くなってきて、時間もどんどん過ぎていきました。

午後3時3分、白河南湖公園に到着。

湖畔をぐるっと回って、汗で失った塩分を補充すべく湖畔亭の『そばだんご』を食べました。しょうゆダレの塩っけがたまりませんでした。さあ、ラストスパートです!・・・と言ってもここからあと70キロあるんです。着くのはおそらく6時半ごろになるかもしれないなあ・・・。

乙字ケ滝に到着。するとGIANTのMTBに乗ったお父さんと自転車談義になってしまいました。と、午後5時のチャイムがどこからともなく流れてきました。そこでMTBのお父さんとお別れして帰りを急ぎます。

帰りのみちのく自転車道は日没との勝負。みちのく自転車道終点の小和滝橋を過ぎ、午後6時33分帰宅途中で異様な赤みを帯びた太陽が沈もうとしています。前後のライトを点灯してほどなく無事帰宅することが出来ました。
本日の走行距離188.59 走行時間7:36 平均速度24.8 最高速度52.7
本日の走行もベストペダリングを探しての旅だったのですが、ライディングフォームとペダリングの間には密接な関係があるようで、最後まで足の痛みは全く発生せず、ただ距離を走ったが故の疲れが感じられる程度でした。これにはまったく驚きました。この件に関しては別の機会にご報告いたいたいと思います。
さすがに真似をしようというのはとっくに断念して,私はここ数ヶ月の経験で1日100キロが限界値かなあ,と言う結論でした。今も右ふとももに大きなシップをはってます。
ただ一つだけ大きなと言ってもわたしが忘れていただけで、何のことはないのですが“ママチャリスタイル”がやはり自転車の基本なのじゃないだろうかということでした。時間さえかければ距離に驚くことはないのかもしれません。“LSD”です。
いや~、ホントに素晴らしいですね。
私も頑張りたいですが、100km前後が到達限界かと思っています。
もし挑戦するならドロップ化してからでしょうねぇ。
フラットハンドルの1ポジションだけでは
ロングライドには限界があるみたいですね。
しかし、kojiさんの勢いは留まるところをしりませんね、このまま放っておくと、東京まで行っちゃいそうですね~。
でも結局やらなかったところをみると、他人からどう思われるだろうかなんていう恰好ばかりを考えていたようなところも少なからず有ったのかもしれませんね。
初めての土地は見るもの見るもの楽しくって、なかなか前に進めなくて困りました。もっと事前に下調べしていくんだったなと反省しきりでした。
三森家は名主と問屋を兼用していたんですね。いつから住宅も兼用になったのか?、それとも最初から住宅兼用だったのか?、そのほうが興味深いですね。
名主は転勤族の役所ですし、問屋は運輸と宿屋業ですからね
二束のわらじ’というのだったのでしょうね
長屋門って以前にネットで見たことがあったのですが、旧白沢村長屋という地名も、そこにある長屋門のあるお宅と関係があるのでしょうね。長屋門にしたらそこのお宅の方がかなり立派な造りでした。
違うところは、ただ走るだけじゃなくて色々と愉しんでいるところだと思うんです。出会いや発見までついて、旨いものもあって・・・やっぱり自転車って最高ですね。
もはや距離やスピードではなく、日没まで走り続けられるというのも凄いですね。あと2時間日が長かったら走ってしまうんでしょうねえ・・・・
Kojiさん、是非輪行バッグを持って、片道だけで日没まで走ってはいかがでしょう。一体どこまで行ってしまうのでしょうか(笑)
朝早く出かけるのは、気持ちのもゆとりがあっていいですね。でも時間的にはこれぐらいが限度ですから“oyajiライダーさん”のおっしゃるように、輪行や目的地へ車で移動してから付近を走るとか、そう言う楽しみかたもいいですよね。