休日は風を切って

休日は自転車に乗って風を切って、そんな生活をずっと続けていけたらと思っています・・・

これがわたしの“LSD”?

2008年07月10日 | 自転車
『長距離を気持ちよく楽に走れるペダリングというものはないだろうか?』ということに端を発した、わたしの身勝手な要望ではありましたが、ここにきてようやく少しだけ光が射してきたような気がしています。

競技のようにスピードを要求されるのであれば、高速になればなるほど空気抵抗はばかに出来ないものとなってくるでしょうから、脚力が同じとした場合、空気力学的に風圧を受ける面積をいかに小さくするかが勝敗のカギとなってきます。ですから前傾の低いライディングフォームはとても大事なことだと思います。ところが健康のために自転車に乗り、それを楽しもうとする休日ライダーのわたしには、レーサーまがいのキツい前傾フォームにこだわる必要はないと思ったのです。走った後で腰が痛くなったり、足が痛くなったりしたら・・・、まして故障してしまったりしたら、それはもう本末転倒と言わざるを得ません。

そこで先日から試していることなのですが、ネットのいたるところに『骨盤を立てる』という自転車乗りの基本みたいに言われていることがあります。そしてこれはまさしくその通りなのだとわたしも思っています。ところが「じゃあ具体的にどうするの?」って言うところを読みとれる記事がなかなか無いんです。いきなり上体を倒してしまえば、骨盤も一緒に前に傾いてしまいます。そこで『お臍の上から上体を折るようにして・・・』なんて自分でも思っていたし、他の方にもそんなふうにお話ししていたのです。

わたし自身はそれでちゃんと『骨盤を立てる』姿勢が出来ているものだと思っていました。前にも述べましたが“骨盤が立っていれば大腿四等筋を使い、倒れているとハムストリングス(大腿二頭筋など)を使う”という一節。かなり窮屈な骨盤を立てた(つもりの)前傾姿勢で頑張っているのですが、以前として起こる右足ヒザ裏の痛み。「原因はこれですよ」と特定は出来ません。それにはサドルの高さや前後位置、ハンドルの高さや位置、クリートの位置やペダリングフォームまで考えられる原因は少なくないと思えるからです。

しかし先日走っているときに、ふとしたことがきっかけでドロップハンドルの持つ位置を、コントロールレバーのブラケットから放してハンドル手前の中央付近のフラットな部分に変えて上体を起こしてみたのです。それは驚くほど楽な姿勢でした。そう言えば以前、フラットバーハンドルの“PROGRESSIVE FRD-900”に乗っていたとき『フラットバーハンドルは同じ所を持ち続けるしかないために、姿勢を変えることが出来ない、その点ドロップハンドルは握る部分を様々な位置に変えることが出来て、疲れを癒すことが出来るところがいい』なんて言っていたのに、いざドロップハンドルの自転車を手にした途端、もうすっかりそれも忘れて、ブラケットを握った低い姿勢がカッコイイつもりになっていたようなのです。



そこでみちのく自転車道から白河まで、ハンドルの持つ位置を中央よりのフラットな部分に変えて、何度か試走してみました。もちろんブレーキが頻繁に必要なところでは、しっかりとブラケットを握って、また疲れたときや向かい風の時なども、それなりに持ち方を変えてです。その結果はこれからのロングツーリングに向けて、実に明るい希望の見える結果だったと言えます。第一に、わたしが平坦なところを走行する30~35kmぐらいでは、ブラケットを持った低い姿勢と比べて、スピードに関しては少しも遜色がありません。しかも、すごく楽にペダリング出来る効果の方が大きくて、かえってスピードが出ているんじゃないかと思えたりするほどでした。そして第二は、いままで“引き足”というものを、それなりに鍛えなければ決して使えないプロ用の技だと思ってきたのですが、これもかなり楽に使えることが分かりました(でも長続きはしないのです。やはり基本的に鍛え方が足りないのかもしれませんが、引き足だけで漕ぐことも出来るんですよ、これが・・・)。

そこで感じたことは、ママチャリに乗るときのような、サドルにドッカと腰を下ろして、上半身に負担のない姿勢のとき、ホラそれが『骨盤が立っている』状態なんだと思いました。ですから高速を必要とするレース以外ではその態勢が維持できるのがいいと思ったのです。でも少なからずスポーツバイクは前傾するように作られていますから、できる限り楽な姿勢が維持できるように、ほんの少しサドルやハンドルの位置を見直して見ることも必要だと思いました。そしてハンドルの握りの位置を変えながら、どの態勢が自分にとって一番楽なのかをあれこれ試してみました。そして前傾が必要になったときは骨盤の位置を保ちながら、背中を少しづつ曲げて、曲げて、曲げて・・・行くようにしました。窮屈ですが短時間だったらなんとかなります。この姿勢を長時間保つためにはやはり訓練が必要なようです。ですが休日ライダーのわたしにはそれも必要ないのかもしれません。

そして今回、再びそれを検証するために時間的には“ユルい走り”でしたが180kmを越えて走ってみました。ところが両足にまったく痛みは発生せず、たいへん楽しく走ってくることが出来ました。そして今後も、自分にとって一番いいと思えるこの“ユルい走り”を、さらに発展させて行くために、『ベストペダリング』と『koji式キック・ペダリング』、さらにはライディングフォームの検証をしながら、自転車を心底楽しんで行こうと思っているのであります。

さてさて、どうなりますことやら・・・。


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8 コメント

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すげ~ (HIDE)
2008-07-10 20:45:40
すごいですね~
KOJIさんは、研究熱心だな~
私も、KOJIさんのように、ロードほしくないりました~
MrOも、検討中なのです・・・

クロスバイクを乗っているのは、私とMrOしかいないのに~

ENDLESS HIDE
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成り行き (玉井人)
2008-07-10 22:11:22
あまり気にせず、そのときの一番楽な姿勢でやるのが良いと素人のわたしは思いますが、違いますか
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“hideさん” (koji)
2008-07-10 22:23:34
ロードバイクはやはり楽しいかもしれません。第一あのドロップハンドルっていうのが、やはりなかなか良くできていると思うのです。でも“hideさん”はこんな“ユルイ”走りをしてはダメですよ。
ところで骨盤を立てて前傾するっていうのは、背中を丸めるっていうイメージでいいのかなあ?そう、ちょうどこないだのヒルクライムの“キャサリンさん”の写真のような・・・、女の人は身体が柔らかいからあんなふうに丸くなれるのかなあ。それに“チャリケンさん”や“141さん”は無駄肉無いよね。次の目標はあんなふうに何処でも走っちゃうっていう逞しいところなんだけど、これは少し無理だなあ。
hideさん”、まだまだこんなふうに勉強と試行錯誤の繰り返しだから、なにか分かったことが教えてくださいね。
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“玉井人さん” (koji)
2008-07-10 22:37:45
それが“玉井人さん”のおっしゃる通りなのです。人間はお腹が痛いとき、自然とそこに手がいったり、もっと痛くなると身体を丸めたり、そのときそのときで一番楽な態勢を取ろうとしますよね。自転車で走っていても疲れたり、手や足が痛くなって来たりすると、自然に態勢を変えてなんとか和らげようとします。それで何ら問題は無いのですが、ダメージを最小限にして走る方法と言ったらいいのでしょうか、出来るだけ楽に楽しく遠くへ行ける“自転車の乗り方”っていうのが、個人差はもちろんありますが、必ずあるはずなんです・・・。
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素晴らしいレポですよ! (mattoshi)
2008-07-10 23:09:28
kojiさんこんばんは、いやあ、本当に研究熱心ですね。素晴らしいレポートです。う~む 仰るように骨盤を立てるって、すごーく難しいですよね、特にデブの僕にはよく分かりません、、、 自宅でローラーをやる時にも、窓ガラスの前でやってみたりして、フォームを確認してみましたが、さっぱり、、、
ただ、たしかに坂を登っている時にハンドルバー中心部を握って上体を起こし、前を見据えて走った方が楽です。しかし、疲れてくると自然と上体が下がってしまい、フラフラしたライディングになってしまい、また、上体が下がると呼吸もキツくなるような気がします。僕もライディングフォームを見直すために、バイクのセッティングを変えなくちゃダメみたいです、、、楽に走る! なんつってもこれがヒントなんでしょうね、きっと、、、
しかし、ここに来て、僕もドロップハンドルってすごいなあ~と改めて実感しています。高校時代も乗っていて、それなりにいいと思っていましたが、年をとったお陰で、なおさらに強く感じます。  笑
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“mattoshiさん” (koji)
2008-07-10 23:25:19
“mattoshiさん”なんのことはない、レースの時にはレースの、ポタリングの時にはポタリングの走りがあるのは当然のはずなのに、わたしがそれに気づくまで時間がかかったと言うだけのことなのです。
しかし、それに気づいても尚・・・深いですよねえ、自転車って。でもね、こうして自分の中で次々と目標が出来て、それをクリアして行くっていうのは実に楽しいものですね。次は大台ですよ!って、いきなりではもったいないので、あと少し、県境で遊んでしまおうと思っています。
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はじめまして (へばな)
2008-07-12 20:04:14
・こんにちわ、栃木の「へばな」です。 コメントありがとうございました。 さっそく訪問させていただきました(^^)。
・いや~、すばらしいブログですね。 記事の内容も写真もプロ級ですね。 自転車を楽しみ、そして研究されてるのもすばらしいです(^^♪。
・私などは足元にもおよびませんわ^^;。
・これからも訪問させていただきますので、よろしくお願いいたします<(_ _)>。 
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“へばなさん” (koji)
2008-07-12 21:16:21
ありがとうございます。“へばなさん”のブログを拝見して、あまりの衝撃についコメントしてしまいました。今回の記事は「皆さんがやっていることなのに、恥ずかしながら気づかなかったわたしが、ようやくここにたどり着いた」といういきさつです。
きょうも“へばなさん”に触発されて、200キロってどんな感じなんだろうと伊王野の道の駅から黒羽の紫陽花祭りの名残を眺めてきました。
暑いし疲れるし、道の駅名物“そばソフトクリーム”を往復で2個も食べてしまいました。“へばなさん”これからもよろしくお願いします。
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