alla marcia

こはぜの覚え書き

洗練された空間☆新春さざなみ能「松風」

2008-01-12 23:23:15 | 見にいきました
 大津市伝統芸能会館へ、能オンステージ『松風』をめぐる能探訪Part3新春さざなみ能『松風』を見に行ってまいりました。

 で、とにかく。今日はわたしが悪かったのです。
 今日このような催しがあることをすっかり忘れて家を出るのが遅くなり、駐車場がいっぱいで遠くに停めて歩いて戻ったため、せっかくの河村晴道先生の解説をおおかた聞き逃してしまった様子でした。もったいない・・・。
 さらなる不覚は、自らがこの分野の初心者であることを忘れて予習を怠ったため、途中で眠くなってしまってホントにいねむっちゃったことです。

 不肖ワタクシ、他人様が眠くなるとおっしゃることが多い古典芸能を見聞きしていても、一人でらんらんと眼を見開いているタイプなのです。
 義太夫でも清元でも地唄でも、生演奏で「意味がわからへん」と思うほど詞章が聞き取れないということもありませんし、聴き取れさえすれば、ある程度文意がとれる程度には国語のお勉強もできると思うのです。
 しかし、やってしまいました・・・。
 前なら、「舞台が素晴らしければ予習してない観客にも伝わるものだ」なんて開き直るとこなんですが、河村先生の解説にもあったように「日本の文芸・芸能は重層的」であるので、その重層的な文化的背景を常識としていない安っぽい人間は、やっぱり最低限の予習をしていかなくちゃお能をめいっぱい楽しむことはできないのです。

 しかし、寝ていていうのもナンですが、初心者のわたしにもすごく楽しめました。立ってらっしゃる方だけでなく、囃子方さんもお道具を運ぶ方も全員が一定の法則のもとに整然と動き、舞台の空気が乱れることがありません。舞台の空気・舞台の時間がすっかりニュートラルに整えられたところに、時空を超える装置としてお能が始まるわけで・・・。

 ところで、初心者としては「いつ拍手するのか」と「いつが終わりなのか」は非常に気になりました。特に、まだ舞台に人が残っている状態で客席後ろの扉があけ放たれて「アンケートお願いしまーす」なんて声が聞こえだしたのには少し驚きましたが、周囲の方は平然となさっていたのでそういうものなのかな??と思ったり。


***過去記事***
言葉の世界を空間に☆能オンステージ「松風」をめぐる能探訪 2007-10-20
 ※これはシリーズのPart1です。残念ながらPart2は見逃しています。
コメント (3)
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