とこやの3階から。

日々思うことを、あれやこれやとつづっていこうと思います。毎日どんどん過ぎていくけど、ときどき振り返ってもみたいから。

関与するものとしないもの

2004-12-08 11:41:00 | つれづれ
今月1日に移民なみの大量の荷物を携えて帰国してからここ数日、荷物の整理をしたり、友達と遊んだり、家で飲んだくれたりとのんびりの毎日を過ごしていました。
日本にいたときはそれはそれは忙しかったから、こののんびり生活はホントリラックスできた。心身ともにゆーったりできてよかった。日本で親しい人たちと会って彼らとのせわしなくも楽しい時間を共有するのもとてもとても大好きで愛しいんだけれど、こちらでひとりでのんびりと考えごとをするのも本当に好き。それで、きょうキャンパスにくるあいだに考えてたのが、「関与」と「存在」について。つまり、自分のまわりにいる自分が関わる人たちと自分との関係、とくに彼らの私のなかでの位置づけみたいなものとその大切さ、かな。私のまわりには私に関与してくる人たちと関与してこない人たちがいて、どちらも確かにそこに存在していて、そのスタンスを、そのちょうどよい距離感をキープすることに心を砕いている私がいる。
関与してくれる人たちは、たとえば、私が日本に帰ったときに連絡しなかったことを怒ってくれる人たち。たぶん忙しいから会う時間はとれないだろうと思って、でもほかの機会で顔をあわせることにはなっていたり、近いうちに顔をあわせる機会があるであろうって人たちだから、べつにないがしろにしていたわけではないのね。それにもともとそう頻繁に会う習慣もないから。まぁ本気で怒っているわけではないんだろうけれど、でも、ありがたいよね。まえに江國さんの小説で、主人公の女性が、電話にでなかったことを怒ってくれるのは妹くらいだ、って言ってたシーンがあって、「怒ってくれる」って本当にありがたいことだなぁって思うの。
まぁそれでいうと、私に関与してくる人の最たる人物は母親にほかならないけれど。大学のころ3週間の免許合宿に行ったときでさえ、1日おきに電話するようにっていう手紙をわざわざくれたし、オーストラリアにきてからも3日おきぐらいに電話しているのに、さっき電話したら「たまには電話しなさいよ!」って言われたし…。あと祖母に対しても、祖母の家にまったく寄り付かなくて電話もしない従兄弟がほとんどなのに(それでも私はこっちからも電話してるのよ~)、日本にいるとき忙しくて電話できなかったからさっき祖母に電話してそのことを謝ったって母に言ったら、「ふつう日本にいるときに電話するものだよ!バカッ!」とか言われるし…。バカって…(苦笑)。あいかわらずこの人のエネルギーというか、情の深さというか、率直さには頭が下がります。
まぁ彼女ほどではないにしろ、オーストラリアに戻ってもメールちょうだいねーとか、あっという間に戻っちゃって寂しいとかって言ってくれる友達をもった私は本当に幸せだと思うよ。私は基本的に自分から他人に関与していくのは苦手だから、でももうちょっと関与していこうと思っていて昔よりはだいぶわかりやすくなったのだけどねー。それでもそうやって躊躇なく(というように見える)関与してきてくれる人たちが確かに私のまわりにはいて、すごいなぁって思うのと同時にとてもありがたいと思っているのです。
でもたまに精神が不安定なときなんかはそういう関与というものすべてに拒否反応というか、嫌だというのとは違って、ただ単純に怖くなってしまうことがあって、そんなときは必ず、「関与しないもの」の存在を確認したくなる。それは人であったり周りのものであったりするんだれど、それらはただそこにあるだけで私に何も働きかけないので、その確固たる存在と影響のなさを確認してほっとする。なんにも求めてこないしなんにも与えてくれないで、ただそこにあって、ただ見ていてくれているものたち。ちょっとさみしい気持ちもあるだろうけど、でもすごく安心するんだよね。たとえば、前にも書いたと思うけれど、戸棚のなかにある化粧品とか、バスルームの棚に並んだシャンプーとかコンディショナーとか歯ブラシとか、毎日そこから出して使って使い終わったらまたもとの位置に戻すもの。そのルーティンな作業が落ち着くのは、ただそこにあって関与しないものを自分がキープするための作業だからかなって思う。たとえばそれを元の位置に戻さないでバスタブのふちに置きっぱなしとかデスクの上に出しっぱなしとかにしちゃうと、もうそれだけで落ち着かなくて、その変化がとたんに私に関与してくる。なんだか落ち着かない気持ちとなって。そこから不安が芽を出してしまったり、空気がスムーズにまわらなくなったりするかもしれない。だから、関与しないものが私にとって大切なのと同じように、それを「関与しないもの」としてキープするってことも、その結果、プロセスともに大切なんだと思う。
関与するものとしないもの、それらを自分の手に負える範囲内で保っていくことが、いまの私には大事なんだと思う。これから先はわからないけれど。もしかしたら、「手に負える」ってことに価値を見出さなくなるかもしれないし。まぁ、とりあえずいまはそんな感じ。

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4 Comments

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おかえり、というかいってらっしゃい (acco)
2004-12-08 21:31:53
日本に帰ってきたときは、会えてよかった。

うちにもきてくれて、ありがとね。

坊主とも遊んでくれて。

とても楽しかったよ。

また、たびたびここにおじゃまするからね!

うちの母親はね、最近携帯を持ったから

メル友になってしょっちゅうメール交換してるの。

「超いいじゃん!」とか絵文字とか、

無理して使っててウケルよ。

私に一番関与してくるのは、うちの坊主なんだけど、

むこうはむこうで俺に一番関与してくるのはこいつだと

私のこと思ってるのかもしれないなあ・・・
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ただいまー (masumi)
2004-12-09 12:43:46
日本ではどうも♪

ゆーちゃんホントかわいい!

超なごませてもらったよー。



そうそう、うちの母親も無理して若い子の言葉

使おうとしてわけわかんなくなってる。

彼女のなかで「意味ないじゃん」っていうのが

いまさらながら流行っていたり(汗)。



やっぱり親子の関係、特に母子の関係って

いつになっても濃いよね~。

うちの甥っ子もどこかに軽くぶつけたくらいだと

うちの母親(彼にとっては祖母ね)に

甘えた声だして泣きついてくるけど、

本当に痛い思いをしたときは必ず母親のところに

いくもん。

特に男の子はいつまでたってもマザコンだしね。

母は偉大なり。
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はじめまして (Unknown)
2004-12-13 15:03:28
留学情報を検索中にこちらのブログに辿り着きました。



誠に勝手ながらすごく親近感をもって拝読してます。

同じ様なことを考えたり思いついたりして,

でも自分では上手く表現できないことが,

沢山ここに書いてあって。

(本当に勝手で申し訳ないですが…)



またお邪魔させてください。

失礼しました。



私は3月渡豪予定です。

これから準備しなくては…。

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はじめまして! (masumi)
2004-12-14 12:16:53
きてくれてありがとうございます!

はじめまして。

3月に渡豪ですか。そのころにはこの暑さもちょっとはやわらぐでしょうね。

でもきょうは朝から霧雨が降っていて肌寒いくらいです。本当にメルボルンの天気は安定しない…ブツブツ

あ、ごめんなさい



独り言だらけのブログですが、こうやって読んでくれて感想をいただけると本当にうれしいです。おなじようなことを考えてる人がいるって思うと、なんだかくすぐったくてニヤニヤしちゃう(笑)。

またいつでも遊びにきてくださいね。
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