イスラエル旅行記

旅行記が完成したので、あとは普通に。、

53.変貌の山 B

2006年09月15日 | Weblog
【タボール山頂の変貌教会】

 屋上に上がって、エズレル平原を見下ろしながら、倉田さんの説明を聞きます。陽射しも強くなりました。しかし、かつて3人の弟子たちが、ここで、輝きに包まれたイエス・キリストに会ったのだという、厳守な気持ちと悦びが身体中を覆っています。

「主よ、わたしたちがここにいるのは、すばらしいことです。もし、おさしつかえなければ、わたしはここに小屋を三つ建てましょう。一つはあなたのために、一つはモーセのために、一つはエリヤのために」
 そういうペテロの声が聞こえてくるようでした。そしてそのペテロが、まだ話し終えないうちに、たちまち輝く雲が彼らを覆い、雲の中から次のような声がしたと書かれてあります。
「これはわたしの愛する子、わたしの心にかなうものである。これに聞け」と。
 弟子たちはこれを聞いて非常に恐れ、顔を地に伏せたとありますが、その時の情景が浮かんできて、やはり、ここタボール山が変貌の山だと感じたのでした。同じ旅をするなら、みなそのように思われるのではないでしょうか。

 さて、ここに教会は二つ建っていました。フランシスコ修道会の、「変貌教会」と、ギリシャ正教の会堂です。私たちは変貌教会の方に、厳粛ながら華やいだ気分で入りました。窓から陽が射しこんで、驚くほど明るいのです。天井はかまぼこ型、壁画は聖句を表現していました。祭壇は低い所にあるので、階段を下りなければなりません。
 祭壇の前で、まず柳田さんの奥さんが歌い、他の人たちも帽子を取って合わせます。ステンドグラスを彩る陽射し、両脇の壁画、その中で捧げた心からの賛美歌に、主が答えてくださったような、温かいものをシャワーのように感じました。

「変貌の山は、やはりここですね」
「そうだな。どう考えてもヘルモン山じゃないな」
「うん、絶対タボール山だよ。来てよかった」

 そういう会話を耳にしながら、またタクシーでふもとまで下り、バスの人となりました。何度も投げキッスをしながら、次はエリコに向います。やがて左手にはモレの丘が見え、あめんどうの畑が飛ぶように過ぎて行きます。右手には、たわわに実をつけた、ナツメヤシの畑が流れるように過ぎて行き、いつの間にか緑豊かな町に入りました。エリコです。
                     【写真:変貌教会】

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