イスラエル旅行記

旅行記が完成したので、あとは普通に。、

63.ロトの妻 

2006年09月24日 | Weblog
 浮遊体験のニルバナホテルから、死海に沿って南下します。間もなく右手に「ソドム山」という岩塩の山が見えて来ました。南北10キロ、幅500m、高さ200mあるそうです。バスを止めて倉田さんが問いかけます。
「あの右側の端にあるのが、アラブ人の女の姿に見えませんか」
するとみんなが、
「おお、見える見える」
と答えます。すると倉田さんが言います。
「あれがロトの妻(写真)だと言われています。左の方にもそのように見える小さいのがありますが、みなさん、どうぞ好きなのを、ご自分の妻にしてください」と。
 ここは長くバスを止められないからと、窓越しに写真を撮りましたが、ガイドさんのユーモアに、クスクス笑いが生じています。

 昨年はこの道を逆に北上しました。しかも夜でしたから、死海を見下ろすそのシルエットに、心なしか憂いを感じたものですが、今回は朝一番の見学です。朝日を受けて立つ同じ姿に、何か凛としたキャリアウーマンのような雰囲気さえ感じます。岩肌が見えるせいかも知れません。同じ風景でも、朝と夜、旅の仲間、あるいは心の状態によって違って見えるのは、当然のことでしょうが、いずれにしても塩の柱にはなりたくないと思いました。

「アブラハムの時代、このあたりは主の園のように潤っていて、ロトはアブラハムと別れて、ソドムに天幕を張ったと書かれていますね。しかし、ソドムの人々のはなはだしい罪のために、神はソドムとゴモラを滅ぼそうとしました。(創13:10~11)
 そこで、アブラハムは神に抗議します。『正しい人が50人いても、悪い者と一緒に滅ぼされるのですか』と。そして45人いたら? 40人、30人、20人、とだんだん数を減らしていって、最後には、正しい人が10人いたら、その人たちのために滅ぼさないという約束を取りつけます。
 10人という数はですね、ヘブライ語で『ミニヤン』といいまして、会衆の祈りがなされるための最小単位なんですね。しかしその正しい人が10人もいなかったのでしょうか。神は滅ぼす前に、み使いを通して、まずロトの家族をゾアルまで逃がそうとしました。その時、『自分の命を救いなさい。後ろを振り返って見てはならない』と忠告をするのですが、ロトの妻は神の命令に背いて、ソドムに戻り始めるのです。それで塩の柱になったと書かれていますね」



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