劣化した共同体の犠牲

社会福祉は、「もてるもの」が「もてないもの」のために財を提供し、共同体全体の幸せな生活を保障する仕組である。
国家においては、健全な納税者の歩留まりが高いこと、有能で誠実な公務員の割合が高いことがそれを保証する手段である。
であるからして、改革に遅れをとり競争力を失い企業が倒産したり、学力崩壊などにより健全な納税者たる国民の能力の育成に失敗したときに、また、公務員の浪費などにより赤字国債を発行し続けた場合は、社会福祉は自ずから崩壊するのである。その付けは、弱者に大きくのしかかるのである。
政治は、経済や教育や行政のかじ取り役であり、その仕事はしっかりした理想の下に清らかに行われなければならない。
青森県八戸市の西山拓海の死は、劣化した共同体の犠牲ではあるまいか。


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