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長寿幸せ企業への「変化と継続」2022-25

貸借対照表からお金を生む(資産負債対策)

2007/12/26
経営危機に陥った会社の経営者は、資金不足解消の手段として、お金を借りることと売上を上げることのみに腐心しがちです。
 しかし、金額の多少はあるものの、「会社の資産や負債がお金を生み出す」ことを忘れてはなりません。

 『実務テキスト』 http://www.sbms.jp/ でたびたび登場するキーワードに、「ものさし」があります。第3ステップでは、貸借対照表を要素分解して、その最小構成要素に「ものさし」を当て、そこからお金を搾り出す方法を学びます。

 たとえば今、あなたの会社のすべての売掛先をチェックしてみてください。何カ月も滞留している売掛金はありませんか?
 入金が遅れているけれども、「催促しにくいので、ただ入金を待っている」という売掛金はありませんか?

 あなたは言いにくいかもしれませんが、もしかすると相手の取引先は、
 「うるさく言ってこない会社には入金しなくても大丈夫だろう」
と考えているかもしれません。あなたがどれほど相手を思いやろうとも、あなたの会社が倒産すれば元も子もありません。

 そうした時は、段階を踏むことを前提に、ある程度強い請求態度を示さなければなりません。不良化している売掛金についても、相手が倒産していれば別ですが、『実務テキスト』の順に請求してみると、意外とあっけなく振り込まれてくるケースさえあります。

 『実務テキスト』では段階ごとの請求方法を詳しく説明し、資産・負債の主要科目から、お金を搾り出す方法について詳しく解説しています。さらに、『ワークシート』で売掛金の回収対策を具体化し、行動に移せるような仕組みとしています。


■新しいものさしがお金を生む

 売掛金だけでなく、前払費用・未収入金・立替金・仮払金などについても一つひとつチェックする必要があります。
 
 たとえば、「固定資産」の「工具・器具・備品」などについては、償却資産一覧表などを使用して、店内や工場・事務所・倉庫などを指差し確認するくらいのつもりで
 「今、本当に必要なものなのか」
をチェックします。みなさんの会社には、埃をかぶった事務什器などが倉庫に場所を取って眠ってしまっていませんか?
 無駄な「棚卸資産」や「工具・器具・備品」を売却することは、単に現金を生むばかりでなく、作業効率をアップさせるという効果も生みます。ひどい例では、不良化した商品在庫を保管するために倉庫を賃貸している会社さえあります。

 また、経営者の中には、「今の土地や建物がないと、絶対にビジネスはできない」と思っている人がたくさんいます。ですから、会社の土地や建物を売却したり、移転したりすることはほとんど検証されていません。特に、自社物件の場合はその傾向が強く現れます。
 しかし、倒産してしまえばそれらを全て失う可能性があります。多額の借入で苦しんでいるのであれば、苦労して手に入れられた土地であっても売却する方がいい場合もあるのです。
 業種によって異なりますが、一等地で卸売業や製造業を営んで苦しまれている方もいます。これを売却して安いところに移転すれば資金繰り難が一気に解消できるにもかかわらず、土地や建物に固執してしまうのです。いまやブティックやレストランでさえ自宅を利用して「隠れ家ブティック」「隠れ家レストラン」として繁盛されている例がいくらでもあるにもかかわらず・・・。

 「この土地は先祖から代々受け継がれてきた土地だから何があっても売るつもりはない」とおっしゃられる経営者もいますが、倒産してしまえば全て取られてしまいます。むしろ、「このような時のために、先祖が残してくださった」と考えるべきではないでしょうか。

 「形あるものは必ず壊れます。天地自然の理です」
  そして、
 「形あるものは失っても再び手に入れることができます」

 当協会の井上はいったん形あるもの全てをなくし、その後に取り戻した経験を持ちます。ですから、これらの言葉が正しいことを理解できます。みなさんも、こうした心根を据えて取り組めば、第3ステップの対策は効果の高い結果をもたらすはずです。
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