たつのこ半畳記 350

坐禅会情報・四季折々の様子を伝えるときどき日記。
令和3年に開創360年を迎えている起雲山大龍寺のブログです。

★カバン

2021年04月17日 | おはなし
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4月24日(土)檀信徒・有志 清掃奉仕会 募集中
→ https://blog.goo.ne.jp/kiun350/e/7aae109b268194cffa9f161ca4f0c87f

5月9日(日・母の日)山門大施食会 内献・ライブ配信
→ https://blog.goo.ne.jp/kiun350/e/696ed1671934ff5a7b6a2af927243835

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長年連れ添った檀那さんを亡くされた女性の話。



外地で生まれた彼女は、第二次世界大戦の敗戦によって日本に来て、
縁があって、東北地方の港町に移り住んだそうです。

生まれて初めて海のそばで暮らすことのうれしさ、
今でも忘れられない思い出となっている夏の海水浴。




それでも年頃になって職を求めて上京し、
ワクワクドキドキの気持ちが収まってもいないうちに
電車でカバンの置き引きに遭ってしまったそうです。

カバンの中には全財産であるお財布も入っていて、
警察に届けても犯人は見つからず、荷物も戻らない…

日々の生活にも困窮してしまい、とにかく糧を得るため、
急遽始めたアルバイトは、下宿先の1階に開いていたバー。




ある日、初めて会った男性のお客さんに一杯のお酒をご馳走になり、
お酒を飲み慣れない彼女は、何も考えずに一気にキッュと!

以来、その男性は毎日のようにバーに来ては、
一杯のお酒を彼女にご馳走してくれていたそう。

そして後に、2人は夫婦となったそうなのです。




荷物の置き引きに遭った時は落ち込んだけど、
あの事件がなければ、檀那さんとの出会いもなかった、
こんなにも幸せな人生を送ることも出来なかった、
と、彼女は懐古している。




災い転じて福となす。

今、辛くて悲しい思いを味わっても、それが一生続わけはではないでしょう。
場合によっては、これから訪れる幸せのため、無くてはならないものかもしれない。
何事も、熱い情けと覚めた(冷めた)心で、取り組んでいきたいなと思っています。
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