たつのこ半畳記 350

坐禅会情報・四季折々の様子を伝えるときどき日記。
令和3年に開創360年を迎えている起雲山大龍寺のブログです。

★曹洞宗特派布教師再任(当山檀信徒みなさまへ)

2024年04月01日 | 四季折々 寺事折々



曹洞宗特派布教師として本年4月より2年間(2期目)となる再任をお受けしました。

令和5年度は、宗派として巡回事業を再開しましたが、
東京都はじめ、巡回事業の受け入れを見送ったり、
縮小開催にとどまる地方もありました。
結果、私は愛媛県5ヶ寺、千葉県3ヶ寺、群馬県6ヶ寺を巡回させていただきました。

6年度は巡回を受け入れる地方が増える見通しです。
私は僧侶としても特派布教師としても若手であるため、巡回先は増えそうです。

4月上旬には巡回先と日程が決まり、6月から週単位で留守にすることもあります。
檀信徒皆さまには、法要の日程等で調整をお願いすることもあるかと思います。
これも当山歴代住職・檀信徒ご先祖様への報恩行と念じ勤めさせていただきますので、
何卒、ご理解ご協力をいただければ幸いと存じます。

  大龍小住 太田賢孝合掌

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

★永平寺門前の東喜家さんにて

2024年03月13日 | 四季折々 寺事折々
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

★永平寺に向けて

2024年03月12日 | 四季折々 寺事折々
当山30世正興泰信(先代住職)の弟子、
諦観元熙が長年皆様に育んで下さった大龍寺から、
福井県にある大本山永平寺での安居修行のため行脚にでました。



2月23日、朝7時。
本人は行脚の身支度を調えた中、集まれる家族が揃いました。





本堂にてご本尊様、ご開山様、歴代住職、先代住職に向けて行脚出立の挨拶。
そして家族とのしばしお別れの挨拶をして見送りました。





東京駅からは東海道新幹線です。
ホームまで見送りについていくと、大学の友人、そして僧侶としての先輩(親子)が見送りに来てくれていました。





当日23日は永平寺の門前にある東喜家さんに投宿し、
24日には永平寺の塔頭寺院にあたる地蔵院にて上山直前の指導を受け、
25日早朝、永平寺の門を叩くことになっています。





・・・・・・そして、第2幕。

出立した本人には全く知らせず永平寺の門前へ!


上山の前晩には門前に着きました。

向かって左手奥に見えるお堂が地蔵院です。
上山に備えて、威儀や心構えの指導を受けていることでしょう。
翌朝は地蔵院を拝辞して右手前の永平寺龍門を通り、山門へ向かうはずです。




そして翌日。
本人に気付かれないよう、遠くの植え込みの陰(まさに草葉の陰)から見守っていると、
朝の坐禅・法要などが終わる頃、朝7時に地蔵院から出てくる上山者の姿が見えました。





多少の色の違いはあっても、みな同じ雲水姿をしいます。
網代笠を目深にかぶり、マスクもしています。
見守る私たちは本人らに見つからないように遠いところからなので、
どの雲水さんが本人かは判別が付けられません。





でも、それでよいのでしょう。
日を同じくして上がる雲水さんは「同日上山」の縁です。
年を同じくして永平寺の門を叩く仲間は「同安居」の縁です。
上山した年は前後しても、共に本山での修行を勤める方たちは全員、
「後には共に仏祖となる」大変尊いご縁です。
そんな全ての雲水さんたちのことを思いながら、
ご本山での弁道精進が円満であることを祈りました。





唐門前か、一葉観音前でしばらく佇立していたようですが、
しばらくして、何の音も聞こえないまま、全員が永平寺の山門に向けて歩いて行きました。

永平寺で修行をさせていただくことに、正式な許可が下りるまで、
それからおよそ1週間は、ただただ坐禅をし、その志が問われます。





いま、3週間ほど経っています。

本人は逃げ帰ってきてはいませんので、
きっと精進努力の毎日を送っていることでしょう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

★これまでの感謝と、これからの種まき

2024年03月02日 | 四季折々 寺事折々
2月17日。おひがんの案内などを発送するご奉仕を、
総代世話人さんたちが、かって出てくれました。
(最近、発送物が直前になりすぎていたので、
見るに見かねて…ということで心配をかけました。)





今年、永代供養塔の建立20周年という大きな節目を迎えて、
供養塔の補修を実施することになりました。
 三尊佛本体の洗浄・再塗装・コーティング
 塔部分とお線香立ての洗浄・コーティング
 佛前銘板の洗浄・再塗装・再鍍箔・コーティング
など、塔全体に及ぶフルコースの補修です。

仏さまの光背(後光)は、金箔に輝いていますが近くでみると印象も変わります。
業者さんから提示された①洗浄のみ、②部分補修、③再鍍箔・コーティング
どのようにするか、ちょうどおなじ日に光背を取り外して検討をしました。

3月お彼岸(3月20日)には感謝の法要をお勤めしますが、
その際には皆さまへのお披露目ができるよう進めて参ります。

リンク おひがん中日・平和祈願永代供養塔建立20周年のご案内



ふらっとホールにて説明を受けて検討中


光背取り外し前、改めて見てみると経年劣化が目につきます。


小さな光背でも、なくなると雰囲気が全く変わってしまいます。



当日は涅槃会のご供養もお勤めしました。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

★四季折々 寺事折々(令和6年1月下旬から2月上旬)

2024年02月05日 | 四季折々 寺事折々
《 告 知 》
 R6/02/10 15:00-17:00 写経会を開催します

 https://blog.goo.ne.jp/kiun350/e/d92a12a7c3638699129a5c1dc792094e





《ご朱印のこと》
もう何年も前から、御朱印を受けに来る人が多くいらっしゃいます。
現在、ご持参された御朱印帳への書き込みのみお受けしており、
書き置きはナシということで対応させていただいています。



それが今年に入ってからは、また更に御朱印に来られる方が多いです。
御朱印を受けに来られた方とお話をしていたところ、
「今年は辰年なので、龍の字が入っているお寺参りをしている」
という事情をお聞きしました。なるほど!

これまで辰年と大龍寺の縁など考えたことありませんでしたが、
世の中の人たちの思いによって学ばされることばかりです。

師父から「丁寧に書くのが何よりだよ」と教わりましたが、
書道はきちんと習ったことがないので、どうも上手くは書けません。
「メリハリ付けるとよいよ!」というアドバイスもいただいたので
いろいろと工夫をしていきたいと思います。





《おふだのこと》



檀信徒のお宅に大般若修正会で祈願をしたおふだが届いているとことと思います。
ここ数日、檀信徒皆さまからの〝古いおふだ〟が戻りはじめました。
1年に渡って各ご家庭でお参りを受けてきたおふだは、
日々の香煙に薫じられて色と香りがついています。

まっ白なおふだも良いですが、色褪せたおふだを見ると、
毎日のお参りを頂戴してきた掛け替えのない尊いものだと感じています。
後日、心を込めてお焚き上げをさせていただきます。





《涅槃会のこと》



2月15日お釈迦さまのご命日に先だって、
ご入滅された時のご様子を描いた「涅槃図」を掲出しました。
後述のように腰を痛めてしまい、家族に手伝ってもらいました。
毎日のお参りに加えて、2月1日から15日までお参りをし、
お釈迦さまが示された最後のみおしえ『佛遺教経』を振り返ります。





《住職、私のこと》
入浴中、浴槽のふちに腰掛けようとしたら、滑って転落、洗い場に腰を強打しました。
翌朝になっても痛みが引かないので師父の杖を借りて病院に…
骨折はしていないけれど背中の打撲と。痛み止めと湿布をもらってきました。

腰から背中に負荷がかかると激痛が走るので杖でゆっくり歩いていたら、
妻が驚いた声をあげて「歩く姿が、お義父さんとそっくり!」と

数日間は何もしないで横になっているばかり。
いろいろなことを家族に負担してもらってなんとかなっています。
週末の法事はお弟子さんに代香りしてもらい、2月の坐禅会は中止しました。

6日たって不自由はありますが、ようやく外に出て歩くようになりました。



来ているよ春
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

★最近のいろいろ

2023年12月15日 | 四季折々 寺事折々
12月、師走。スケジュールが馬場の隣の目白押し。

元々別のスケジュールを組み合わせてこなすために、
最近よく見かけるluup(ループ)を使ってみました。

スマホを使ったレンタル式の電動キックボードで、
近所にも何か所か、ポートと呼ばれる置き場所があります。
びっくりするほどの速さで法整備がなされたように感じます。







車を運転しながら目にすると「危なそう…」と感じるだけでしたが、
2回ほど借りてみて、近所でサッと借りられ、様々な所に返却場所がある便利さ、
自動車とおなじ道路を走る危なさ、風を感じながら移動する心地よさなどがありました。
長い距離を移動するというよりも、電車やバスだと逆に不便な地域と地域の移動に向きそうです。






境内のモミジが、深紅に紅葉しています。
明後日の町会餅つき大会にも色を添えるでしょう。






都内各地で電飾によるライトアップが見られますね。見に来る人たちもたくさんです。






師父の3回忌にあたり、法要の御導師さまのお願いに行ってきました。
5月12日、山門大施食会に引き続きでお勤めする予定です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

★おもかる石を軽くするには。

2023年10月29日 | 四季折々 寺事折々
とある会合で京都に行くことになりました。
その前後に、かねてから気になっていた伏見稲荷と、あだし野念仏寺に行きました。



JR奈良線の稲荷駅を下車すると、もう伏見稲荷の鳥居が目の前に。
眷属のおきつねさんは、豊川稲荷と変わりがなさそうですが、
建物の雰囲気や、出仕している神職の姿は、寺院のそれとは異なります。





稲荷社だからいなり寿司。
起源は諸説ありますが、豊川稲荷だそう。





日が暮れて気付きました。
明るいところと、暗いところのメリハリが効いています。
街灯がなく足元が暗いけれど、歩いているうちに目は慣れてきます。





翌朝、嵐電とバスを乗り継いで、嵐山の更に奥あだしのへ。





あだしの念仏寺。境内に入ると苔むす庭園。




庭園の先の大きな仏塔は、永代供養の集合墓。
こういう時は右回りでおまいりです…
案内板を読むと、仏舎利をお迎えしているそう。




もとはこの一体が風葬の地であったそう。
明治時代に、ところどころにあった石仏・石塔集めてこのように供養を始めた
との案内がありました。およそ8,000基…数えきれません。






伏見稲荷にあった、おもかる石。
石を持ち上げて、思っていたよりも重ければ、夢かなわず。
逆に、思っていたよりも軽ければ、夢かなう。
そんな感じの案内がありました。

あらかじめ重いと思って持ち上げれば、夢叶う!?
という必殺技を思いついて石を持ち上げた瞬間…

「お、おもっっっ!」と声が漏れてしまいました。
浅はかな裏技はまったく刃が立ちませんでした。

「思い」よりも「体験」の方がよっぽど重いのでした。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

★どうしてだろう

2023年09月23日 | 四季折々 寺事折々


1年間、特になんのケアもしていません。
それでもお彼岸前になると、
地中からニュー--ッと茎が伸びてきて、
お彼岸になると鮮やかで繊細な花が咲きます。

彼岸花。

毒があるので食べられないそうですが、触っても大丈夫です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

★木製窓枠の補修

2023年06月18日 | 四季折々 寺事折々
長らく当山の懸案であった「本堂正面の木製窓枠」の補修工事を行いました。

本堂正面は、昭和55年の竣工から40年以上、日光や風雨にさらされており、
木枠の至るところに雨染み、白スケ、木質の傷みが見られていました。
感染症が流行する前に、本堂各所の補修工事を進めており
外壁と正面階段の手すりの塗装工事まで実施しましたが、
そこから丸3年間、補修工事が止まってしまっていました。

今回の木製窓枠は、40年の積み重ねを維持したままキレイに
そして今後一層の落ち着きが醸されるようにとの要望を出して、
木製窓枠の補修を終えることができました。

書院ができてから、本堂正面から出入りする機会は減りましたが、
本堂正面からご本尊様のお参りもお勤めいただければ何よりです。


右左の端部分は、足場を組んで作業に入ります。


作業は5月14日の施食会後から。


灰汁洗い・しみ抜き・漂白・保護塗料・ニスの部分塗布をおこないました。


同時並行で、ガラスの安定・防水のためゴムで窓枠を縁取りしました。


しみ抜きを経て、漂白の途中です。


経年の雰囲気と木目を活かした塗装です。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

★高圧洗浄機で墓地通路の清掃

2022年09月14日 | 四季折々 寺事折々
石屋さんが、本堂正面の階段を高圧洗浄機でキレイにしてくれた出来映えを見て、
その効果の高さに、数年間、買おうか迷っていた黄色い高圧洗浄機を購入しました。


永代供養塔の周囲をやってみました。
松の下は樹液がたれるからか汚れがなかなか落ちにくいですが、
それ以外のところであれば、これまた効果てきめんです。

午前中だけやってみようと、墓地通路の汚れ落としを始めてみたら、
夕方暗くなりかけるまで手が止まりませんでした。








ただ、あまりに水圧が強いので、
路面の隙間を埋めているセメントの老朽化している部分が欠け飛ぶことがありました。
今後も高圧洗浄機を掛けるには、細かな隙間を穴埋めをしていく必要があるようです。

また、通路はたいへんキレイになりましたが、
檀信徒みなさまのお墓本体までこの機械で行うのは気が引けますので行っていません。
墓参の際、ご先祖様への報恩行と思って、ご自身で丁寧に清掃をお願い致します。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

★お位牌堂の転落対策

2022年09月11日 | 四季折々 寺事折々
昨年の地震で崩れ落ちたお位牌。

本堂の奥手にあるお位牌堂は、急勾配の祭壇にお位牌が祀られていました。
奥行きのない祭壇に、ただ置かれているだけでしたので、
大きな地震があれば、上からガラガラと崩れ落ちるのは当然です…。
東日本大震災の後、応急的に崩落防止の対策をとりましたが、
昨年、左半分のお位牌が崩落してしまいました。


令和3年10月の地震



もっと強固な対策をとらなければならないことがわかり、
安価で、崩落せず、お参りの雰囲気を阻害しない方法を検討し、
そしてようやく、施工することができました。

まずは、崩落した左半分。透明のアクリル板を、取り付け始めました。
あれこれ考えても、決まってみれば、ずいぶん簡単な方法です。





あらかじめ祭壇の採寸をしてもらっていて、加工済みの状態でしたので、
現場ではおおむね3時間くらいの取り付け作業でした。





こちらは右半分の祭壇。
お位牌を祀り直しているところです。





近づいてみるとこんな感じです。
段々祭壇の垂直面に、アクリル板を取り付けています。
ネジの頭にはカバーを付けて金属色が目立たないようにしています。





左右に振り分けられた各家のお位牌の中央には、
お寺が供養をしている仏さま、お位牌が祀られています。
こちらのアクリル板の取り付け方は方法がやや異なります。





1年弱にわたって本堂西の室中に仮安置していたお位牌も元の位置に戻り、
これでやっと安心してお参りをしていただけるようになりました。

檀信徒の皆さまも、お墓参りの際には是非ご本堂に上がられ、
ご本尊さま、お位牌堂のお参りもなさっていただければ何よりです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

★先師遷化④ 荼毘式(だびしき)

2022年09月06日 | 四季折々 寺事折々
檀信徒への訃報が当日までに届かないことが判明して、
総代さん、徒歩圏内のお檀家さんにはお手紙を直接届けました。


15日の荼毘式は、朝9時から正午まで、柩前での対面ができるようにしました。
一般的な通夜・葬儀と比べて故人や遺族と接する時間は多くとれたような気がします。
柩を大間中央に安置して、本堂正面からご対面に上がっていただきました。







正午にて柩を移動して、荼毘式へと会場を整えました。





荼毘式は、近隣の組合寺院(組寺10ヵ寺)ご荷担のもと、
おおむね15分くらいのお勤めでありました。









逆に、お花入れ、告別の時間を長めにとっていただきました。









出棺はお唱えと共に。
生前、最も長く運転していたエスティマにちなんで、霊柩車もエスティマにしました。







落合火葬場に戻って初七日法要、内寮に後飾り祭壇を設けて安着の読経を勤めました。







ここまでお勤めして、「これは、ご葬儀ではないか!?」と感じるかもしれませんが、
ここまで、当座の荼毘(火葬)のみのお勤めです。本葬儀は11月におつとめする予定です。




◆ 令和4年8月15日 進行次第 ◆

 対 面  9時00分
 閉 山 12時00分 荼毘式準備
 集 合 12時30分 書院二階控室
 荼毘式 13時00分 本堂
 告別式 13時20分 本堂 お花入れ
 出 棺 14時00分 
 荼 毘 14時30分 落合斎場
 収 骨 15時30分
 初願忌 16時00分 本堂
 散 会 16時30分
 安 位 17時00分 内寮
 
荼毘式
 七下鐘上殿 殿鐘なし
 拈香法語
 上香普同三拝
 読  経 『大悲心陀羅尼』『舎利礼文』 
 読経中焼香
 回  向
 普同三拝
 散  堂
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

★先師遷化③ 訃報発送から荼毘式の前晩まで

2022年09月05日 | 四季折々 寺事折々
先師が遷化した8月9日は火曜日で、
荼毘式を15日に勤めることが決まったのは10日(水)の晩でした。

それから檀信徒(宛先420軒)へのお知らせを作り発送へと移りましたが、
いまは宛先が都内でも翌日配達が確約できず、土日の配達がおこなわれなくなっています。
仮に翌11日(木)に投函したとしても、金曜日には配達の段階にはいかず、
土曜日・日曜日には配達がないので、配達は早くても月曜日になります。

訃報文を作って、封筒・宛名ラベルを用意して、発送業者さんにがんばってもらいましたが、
郵便局への持ち込みが金曜日になってしまったので、荼毘式の15日前には届かない状況でした。


苦情というわけではありませんが、
都内であれば翌日配達という体制であったことが
とてつもなく大変な体制だったことは理解しました。

多くの檀信徒から、荼毘式当日・翌日・翌々日に届いたというお電話をいただいて、
ホント、郵便に時間がかかるようになったのだと実感しました。






10日のご寺院さま打ち合わせの後、遺族のみにて、納棺をしました。




「山門不幸」という高札を掲げるのがしきたりです。




荼毘式の前晩、通常の葬儀であれば、お通夜の晩です。
家族が集まって、先師が眠る柩を取り囲んで、お唱えをしました。
がんばって『大佛頂萬行首楞厳陀羅尼』の一部を全員でお唱えしました。




本堂の須弥壇にお花を配置してつくった祭壇です。
先師が本堂再建の際に自分で考えた須弥壇ですからよい形だと感じました。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

★先師遷化② いろいろと打ち合わせ

2022年09月04日 | 四季折々 寺事折々
先師遷化の翌日、近隣のお寺さんにお集まりいただいて打ち合わせがありました。
取り急ぎ必要となる「遺偈」「経歴」「葬儀の方針」について確認、勤めかたを教わりました。



「遺偈(ゆいげ)」とは、禅僧が亡くなる際に心境を示した偈頌のことをいいます。
先師の場合は、毎年1回作り替えるという話を聞いていましたが、
還暦の時に作ったものはありましたが、それ以降のものが見当たりません。
生前、自宅での病床中に、気持ちを推し量りながら遺偈について聞いてみました。

数日して「硯と筆を」と言い出して深夜にしたためたものをいただきました。
多くの場合で遺偈は漢詩の絶句(四句)の形式をとりますが、
先師がしたためたものは四文字で「世恩報謝」と。
これをもとに絶句の漢詩を作ってもよいかと尋ねたところ、
これには手を加えてはためだと…。





「経歴」とは、一般社会的な経歴と、僧侶としての歩みをまとめたものです。
急に取りまとめることもできますが、数ヶ月前に宗派事務所にお願いした経歴書をまとめていたので、
いくつかの確認事項を解決してすぐに作ることができました。



「葬儀の方針」については、難儀な問題と、解決済みの問題がありました。

難儀な問題のひとつは、日取りの件です。
8月9日に遷化したので、日本は全国的に8月の旧盆の直前という時期です。
ご縁のお寺さん方にすぐに動いていただいて葬儀をすることが最も難しいタイミングです。
そのため、取り急ぎ8月盆に影響を受けない近隣のお寺さんのみにお願いをして、
8月15日に荼毘式(だびしき;火葬前のご供養)を勤めることになりました。

そして次の節目は、四十九日忌です。
が、これもまた、秋のお彼岸と日程が重なることがわかりました。
お寺さんに動いていただいて、法要を勤めるのは難しいタイミングです。
荼毘式同様、近隣寺院(組寺)ご荷担のもと、近親者にて勤めることになりました。

次の節目は百ヶ日忌です。
ここれでようやく、近隣のご寺院さまご荷担のもとご葬儀の日取りが組めました。



難解な問題の二つ目は、新型コロナのことです。
感染症終息とはいえないこのタイミンクで、
多くの方に関わっていただく葬儀を勤めることができるのか…
堂内に多くの方を招き入れて、長時間にわたって読経をすることが許されるのか…
法要はできるかぎり言葉少なに勤め、堂内にお入りいただく人数も制限することにしました。



最後に、解決済みの問題とは、ご葬儀にお願いするお導師さまの人選についてです。
これは、生前の本人に直接希望をたずねてみたところ、すぐに答えが返ってきました。
葬儀は三仏事師の形式とし、三仏事師(秉炬師、奠茶師、奠湯師)の人選もさっと決まりました。
本人の希望を聞けたことによって、それぞれの佛事師さまへの依頼も受け入れていただけました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

★先師遷化① 遷化から帰寮まで

2022年09月03日 | 四季折々 寺事折々
「いますぐ来て下さい!」

翌朝には退院という予定であった8月9日の晩、
レスパイト入院をしていた先から急ぎ電話がありました。


車で10分もかからないところにある病院に通されました。
病床に眠ている先師、傍らに立つ先生。
病室内は思ったより落ち着いていて「いま来たよ。苦しくない?」と問いかけると
先生は、神妙な顔をして「…いま、息をしておりません」と。
そして、心拍数のモニターを指さして「…こちらが心拍です」

   「え、あ、え、止まって…ますか?」

「…はい、脈がなくモニターに動きもありません」

   「じゃあ、いま、亡くなっていると?」

「残念ですが…よろしければ死亡確認をさせていただきます」


先生は、家族(私と息子)が到着するまで死亡確認をせず、
待っていてくれたことがようやくわかりました。
8月9日23時29分のことです。



しばらく、先師と私と息子の3人で過ごす時間をいただきました。

耳元で声を掛け、脚をさすり、荷物の中にあった絡子(らくす)と数珠を掛け、
私と息子で『大悲心陀羅尼』をお唱えし、臨終の読経としました。
深夜12時をまわっていたので抑えめの声で、枕元できいていただきました。

葬儀社さんに連絡をとって、その間に病室の荷物整理を始めました。
持ち帰るものと、病院に処分をお願いするものと仕分けをし、
看護師さんには、その場でできる範囲で、身体を調えていただきました。




病院の霊安室にて



10日の午前2時に大龍寺に到着、家族が本堂で迎えてくれました。
改めてお布団に休んでもらい、お経をお唱えして、一旦就寝。
当日午後に入っていた親不知の抜歯を、午前に変更してもらって処置。

午後は、近隣のお寺さん(組寺)に集まっていただいて枕経とその後の打ち合わせ。
8月15日に組寺と近親者にて荼毘式、百ヶ日で本葬儀を勤めることになりました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする