たつのこ半畳記 350

坐禅会情報・四季折々の様子を伝えるときどき日記。
令和3年に開創360年を迎えている起雲山大龍寺のブログです。

★先師遷化① 遷化から帰寮まで

2022年09月03日 | 四季折々 寺事折々
「いますぐ来て下さい!」

翌朝には退院という予定であった8月9日の晩、
レスパイト入院をしていた先から急ぎ電話がありました。


車で10分もかからないところにある病院に通されました。
病床に眠ている先師、傍らに立つ先生。
病室内は思ったより落ち着いていて「いま来たよ。苦しくない?」と問いかけると
先生は、神妙な顔をして「…いま、息をしておりません」と。
そして、心拍数のモニターを指さして「…こちらが心拍です」

   「え、あ、え、止まって…ますか?」

「…はい、脈がなくモニターに動きもありません」

   「じゃあ、いま、亡くなっていると?」

「残念ですが…よろしければ死亡確認をさせていただきます」


先生は、家族(私と息子)が到着するまで死亡確認をせず、
待っていてくれたことがようやくわかりました。
8月9日23時29分のことです。



しばらく、先師と私と息子の3人で過ごす時間をいただきました。

耳元で声を掛け、脚をさすり、荷物の中にあった絡子(らくす)と数珠を掛け、
私と息子で『大悲心陀羅尼』をお唱えし、臨終の読経としました。
深夜12時をまわっていたので抑えめの声で、枕元できいていただきました。

葬儀社さんに連絡をとって、その間に病室の荷物整理を始めました。
持ち帰るものと、病院に処分をお願いするものと仕分けをし、
看護師さんには、その場でできる範囲で、身体を調えていただきました。




病院の霊安室にて



10日の午前2時に大龍寺に到着、家族が本堂で迎えてくれました。
改めてお布団に休んでもらい、お経をお唱えして、一旦就寝。
当日午後に入っていた親不知の抜歯を、午前に変更してもらって処置。

午後は、近隣のお寺さん(組寺)に集まっていただいて枕経とその後の打ち合わせ。
8月15日に組寺と近親者にて荼毘式、百ヶ日で本葬儀を勤めることになりました。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ★訃報 | トップ | ★先師遷化② いろいろと打ち... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

四季折々 寺事折々」カテゴリの最新記事