疑惑の報道

「疑惑の報道」NHKを始めとする、マスメディアの暗部を暴露する本。

だから僕はテレビも新聞も信用してない、ということが云いたいのではない。

こうした暴露本はいろいろある。厚生労働省についての本。ワクチンについての本。こうした本を読んで、どこか共通して違和感を感じることがある。それは一体何だろう。

それは著者の視点が、対象を否定することを前提に内容が一色に塗り固められている点ではないか、と思う。視点がニュートラルではない。NLPの言葉で言えば、善意の第三者ポジションではなく、自分だけの第一ポジションにしがみつく未熟さ、が私には違和感として感じられる。
凡そ組織たるもの、構成員が人間である以上、程度の差異はあれ理想にほど遠い部分はあるだろう。 この本で言えばNHKの経理の不正だろうか。

また一方で、賞賛に値するとまでは行かなくてもこれからも継続して欲しい部分もあるだろう。

この両方をしっかり眺めることは愛することに繋がると思うのだ。

対象が組織だから分かりにくいかもしれないが、これは個人レベルでも同じだ(国家レベルにしても同じ)。例えば、ある子供１人をとっても、いいところもあるし更なる改善点もある。

この時、ある人がこの子供の改善点ばかりを暴き立て、責めることばかりするのは、本人の成長に繋がるだろうか？

このある人が本当に願っているのはこの子供の成長にも関わらず、自分でその子供の成長を遠ざけてしまっているのではないか。

逆も真なりで、その子供の更なる改善点が見えているのにそれには目をつむり、いいところばかりフィードバックするというのも、その子供の成長を遠ざけてしまい可能性が高い(大学教授や会社の社長が陥りがちな罠だ。おっと院長先生なんかは要注意ですね)。

誤解して欲しくないのだが暴露本を出すな、という意味ではない。


本当に人や組織が成長するとき、僕はそこに愛が必要不可欠だと思う。

愛という名詞化では人によって定義やイメージが違うので誤解を産むかもしれない。

ここでは他者ではないこと(ましてやモノなんかではなく)、私とあなたが１つであること、という想いだ。

医局や医師会、ワクチン行政なんかを見ていると暴露本を出したくなる人の気持ちもよく分かるのだが、それは決してその人の望む理想の未来に近づく最適解ではないと考える。