2008年9月27日のブログ記事一覧-ギャラリー貴祥庵 ―《貴志 理の 日々の思いついたままのイメージ絵画、心に残る言葉、歳時の記録を綴る》―


Yhaaa!16

 

神のこの世界

ああ、この世界、もっと親しく抱きしめたい!
    風を、広い灰色の空を、
    立ち昇って逆巻く霧やもやを。
あなたの森は、この秋の日、傷み、葉を垂れ、
燃えあがる色で泣いている。
ごつごつの巌(いわお)を砕いて砂とする一方で、黒い絶壁を
あのような傾斜で立ち上がらせる力!
ああ、この世界、もっと親しく近づきたいのに。
この世界の麗しさをわたしは知っている、と思っていた。
   でも、わたしというものを引き裂くほどの
   熱情が秘められていることを知らずにいたのだ。
ああ、神は、この秋をすでにあまりにも美しくなさったようだ。
わたしのからだには心は留まらず、憧れ出てしまう。
神よ、燃えあがる一枚の木の葉も舞わせないで、
どうか  鳥たちにも沈黙させて。

エドナ・セント・ヴィンセント・ミレー作

 

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