2008年9月21日のブログ記事一覧-ギャラリー貴祥庵 ―《貴志 理の 日々の思いついたままのイメージ絵画、心に残る言葉、歳時の記録を綴る》―


Yhaaa!10

 

どうして今日、人間は根無し草状態で世界を歩んでいるのでしょうか。人間が世界を歩んでいるのを見ると、ちゃんと歩んでおらず、足を引きずっているのがわかります。スポーツで学んだ動きも、どこか不自然です、しかし、なによりも人間の思考がどうしようもない状態になっています。人生のなかでなにか正しいことをおこなうことができないのです。

 ミシンをかけたり、電話をかけたり、汽車に乗ったり、世界一周旅行を手配するにはどうしたらいいかを人々は知っています。しかし、自分については、どうしていいのかわからない状態にあります。教育をとおして、適切な方法で世界のなかに据えられなかったからです。しかし、人間を正しく教育すべきだというキャッチフレーズを振り回しても、どうにもなりません。具体的に、植物を正しく大地に結びつけ、動物を正しく人間と関係づけることによってのみ、人間は正しく大地の上に立ち、世界のなかに正しく位置するのです。これが、授業全体をとおして達成されなければならない重要な、本質的なことがらです。

ルドルフ・シュタイナー「人間理解からの教育」

 

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