ギャラリー貴祥庵 ―《貴志 理の 日々の思いついたままのイメージ絵画、心に残る言葉、歳時の記録を綴る》―
表現の可能性を模索しつつ美術家貴志理の日々のイメージ絵日記。柔らかな調和の取れた色調と奥深く記憶された感性との対話。
秋に思う28
おお友よ、このような音ではない!
もっと快いもっと歓びに満ちたものを
歌い出そうではないか!
歓びよ、美しき神々の火花よ、
それは楽園から来た乙女なのだ、
われらは火の如く酔いしれて、
天にもまがう汝の聖堂に踏み入るのだ!
世俗の習慣が強引に引きはなしたものを、
汝の魔力は再び結びつけてくれる。
汝のやさしい翼のとどまるところ、
すべての人々は兄弟となる。
ひとりの友を真の友にするという、
難事を克服した者や、
やさしい心の女性を妻にした者は、
歓びの声をともに挙げるのだ!
そうだ、この世界の中で
たとえ一つでも人の心をかち得た者は共に歓ぶのだ!
しかしこれらに失敗した人は
涙しつつこの同盟から去らねばならぬ。
生きとし生ける者は
自然の乳房から歓びを飲む。
すべての善なる者も、悪なる者も
自然が開いたばらの道をたどって行く。
その自然はひとしく我らにくちづけとぶどうの房と、
そして、死の試練をくぐりぬけた一人の友を与えた。
情欲的快楽は虫けらに与えられたのだ、
そして神の御前には智の天使ケルビムが立ち給う!
天の広大な計画に従って
神のさまざまな天体がめぐり行くように、
歩め、兄弟たちよ、汝らの道を、
凱旋の英雄のごとき喜びをもって、
抱擁を受けよ、もろびとよ。
全世界の接吻を受けよ!
兄弟よ!星の輝く天蓋の上に
愛する父がおわします。
地にひざまずいたか、もろびとよ?
造物主のいますことに気づいたか、世界よ?
星の輝く天蓋の上に、彼を求めよ!
そこに、必ずや彼はおわします。
シラー : 作 :(渡辺 譲 :訳) : 「歓喜に寄す」
今月の貴祥庵(オープンハウス) |
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25日(土曜日)~28日(火曜日)の4日間 A:M11:00~P:M5:30 |
貴祥庵HP http://www3.ocn.ne.jp/~samkishi/ お気軽にお問い合わせください。 |
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