と思った瞬間、また前の登山客が霞み始めてきた。「まずい、まずいぞ」私は焦った。なんとしても前の登山客に追いつこうと必死になればなるほど霧は濃くなってきた。とうとう前が見えなくなるほどになってしまった。「くそ~、どうする」霧は暫らくするとまた例のごとく薄れ始め、前のほうに見えてきたのは例のペンションである。「どうする」私は背筋に冷たいものを感じながら思案した。「行くしかない、あのことを確かめるためにも」私は覚悟を決めペンションのドアをノックした。続く。
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